1人区
参議院選挙における、当選者数(定数)が1名だけの選挙区のことです。
衆議院選挙と違い、参議院選挙においては、原則として各都道府県ごとに1選挙区が設けられています。この「都道府県選挙区」と「比例代表区」から、それぞれ議員が選出されます。
都道府県選挙区は、人口に応じて定数が異なります。2022年の参議院選挙では、東京都は6名、神奈川県・大阪府・愛知県で4名、北海道・埼玉県・千葉県・兵庫県・福岡県で3名、茨城県・静岡県・京都府・広島県で2名、そして残りの県で原則として1名のみ当選となります。
そのため、2022年の参議院選挙では、32の1人区があることになります。
……あれ、計算が合わない(47-13=34)と思う人もいるでしょう。実は、2016年選挙から、特に人口の少ない鳥取県と島根県、徳島県と高知県は「2県で1選挙区」となってしまいました(これを合区といいます)。そのため、1人区は34選挙区ではなく、32選挙区なのですね。
第1回の参議院選挙では1人区は存在しませんでしたが、第2回選挙から25の1人区が設けられるようになりました。その後、都市部、特に東京への人口集中などが進んだことによって、1人区は増加していきました。
1人区の増加によって、この区の結果が選挙結果全体を左右する傾向が生まれています。特に自民党が1人区で多くの候補を当選させられるかどうかが、ここ数年の参議院選挙での注目点になっています。