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本気でオススメシリーズ2/食とまなびのブログ

“本気でオススメシリーズ”
facebookでは、毎日のように多くのお店等を紹介していますが、このブログでは、私が本気で他人にオススメ出来るもの(店、物、サービスなど)を厳選し、独断と偏見で勝手にご紹介していこうと思います。
(本音で書くので、良い部分も悪い部分も書きますがあくまで個人的主観ですのでご了承下さい)

年の瀬、初めて竹葉亭本店に行く機会に恵まれた。

書き記さないといられないので書いておきます。

竹葉亭。
言わずと知れた鰻の老舗。

いわゆる老舗というものは、胸を膨らませて行ってみるとがっかりするなんてことがよくある。

しかし、ここ竹葉亭本店は本当に素晴らしかった。
ご一緒していただいた方が別府さんだったので、深く知ることが出来たことは間違いないが、忖度抜きに素晴らしかった。

この寒い中、入り口の外までお出迎えをいただいた。
『何分前から待っていたのだろう?』
『以前、通りかかった時も外でお出迎えをしていたのを見たことがあるので、常にやっているのだろう』

長いアプローチを進みます。

立派な踏み石で靴を脱ぎ2階へ上がる。
『踏み石に置いてある木の台は何に使うのだろう?』
『もしや!靴を脱ぐときに一時的に足を置く台かな?』
(知ってる人がいたら教えて下さい!)

広い部屋にはゆったりと四人掛けの朱色のテーブルと椅子。衣紋掛け、床の間、お花、掛け軸。
エントランスも玄関も部屋も広い。
『あれ?ここ銀座だったよね?』

「お荷物は床の間に置いてください」と言われた。
『それは出来ない』

ほどなくして四人が揃い会食が始まる。

一品目はウニと数の子を使った冷菜。食感がいい。

二品目は3種の刺身。ねっとりと味のある刺身

三品目はお椀。舞茸の薫りがいい。

四品目に白焼き。

五品目の蒲焼きと一緒にご飯、汁、香の物。
いやー、美味しい。
それしか言葉がない。
やっぱり看板で唸らせる店は間違いない。

蒲焼きのとろける身を贅沢に大きく箸で切り、白いご飯の上にのせる。
『か!かがやいている!!』
山椒をふり、タレをかける。
タレが白いご飯にも染みていく

一気に頬張る。
あー、これぞ至福の時間。
思わず破顔する。

熱い緑茶と感嘆の唸り声とともに鰻は私の腹の中へ。

余韻を流すかのように水物、甘味。

『なんと立派な苺!』

『木の器にくっついて食べづらいけど、柑橘の薫りがきいて、見た目よりもかなり美味しいなぁ。懐紙ひけばいいのに。』

食後は女将さんに建物を案内していただいた。
『女将自身もさることながら、お着物がこれまた美しい』

お庭。
『銀座のビルの合間にこの空間が…』

離れ。
『なんて贅沢

トイレには、人間国宝、濱田庄司が作った便器
『それ、知ったらオシッコ出なくなる』

あー、なんて美しいのでしょう。
皆さんにお見送りを受けて大満足で店を後にしました。

この設え、空間、接客、味、一連の贅沢な時間を満喫しました。

最後まで読んでくれた方を驚愕させて終わろうと思いますが。
(今回私が食べたのは会席なので違いますが)
ここ竹葉亭本店のうな丼はなんと2900円。
2900円で至福の時が過ごせます。

老舗の本当の強みとは、
長年営業してきたことによる、ノウハウもある。
先駆者としてのインパクトもある。
固定費の削減もある。
年を重ねた味が随所にある。
しかし、何よりもの強みは、長い年月真摯に仕事に向き合ってきたことにより築き上げられた信頼なのだろう。
それが別府さんから聞いた裏話から強く感じたこと。
真面目に、真摯に、実直に。

さて、今度は、別府さん抜きで行ってみよう。
そして、一人の顧客として素直に感じてみようと思う。
どんな違いを感じるのか。
楽しみだ。


感謝します。

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工藤昌幸
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