アプリ「ごちめし」の話
・はじめに
どうも、マサユキです。
肩書きは特にない、建築系会社員のおっちゃんです。
前回に引き続き、コロナ騒動でピンチを迎えている飲食店さんを応援しているのですが、この度ちょっと面白そうなものを発見しました。
皆様は「ごちめし」というアプリをご存じでしょうか?
一言でいうと、遠隔で人さまにお食事をご馳走するアプリです。
いやいや、需要あるの?と思われた方も多いかと思います。
断言しますが、あるんです。
そして今の危機的状況に光を当て、未来への道筋を作ってくれる可能性を感じています。
順を追って説明していきたいと思いますので、よろしければお付き合いください。
・まずは「ごちめし」の基本システム
とりあえずアプリへのリンクを張りますが、まだ飛ばないでください。
飛びませんでしたね?
ボクも結構真剣なのでハッキリいいますが、このアプリのHPでの説明は絶望的に分かりにくいです。動画は妙に数が多いし、やたらオシャレな作りですぐ分岐するし、質問コーナーでは頭痛が始まります。多分作った人が天才で真面目すぎるせいじゃないかと予想してます。イヤミではなく、本当に。
「ごち」がゲシュタルト崩壊を起こしてるFAQ検索数206て。
最高に素敵なアプリであるにも関わらず、拡散の勢いがいまひとつなのはこの辺りが原因なのかもしれません。(2020年4月25日現在は、だいぶ改善しました!)
少し話が逸れましたが、ごちめしの基本システムを解説します。大きく分けると使い方は2通りです。
(パターン1)知り合いにご馳走する
①贈る人が相手・お店・品名の3つをアプリに入力してお金を払う。
②相手には通知が来る。自分の都合で6ヶ月以内に食べに行く。
③お店の人にアプリを見せて操作してもらったら、無料で食べれる。
(パターン2)知らない人にご馳走する
①贈る人がお店・品名の2つをアプリに入力してお金を払う。
②利用者はアプリから、近くのお店や好きなお店を探す。そこで既に支払済みの商品があれば表示されているので、食べに行く。
③お店の人に伝えてアプリを操作して、無料で食べれる。ごち!
こんな感じです。前提として①の贈る人・お店・品名は「ごちめし」アプリに登録している必要があります。
食事を「ギフト」として考えているので、手数料は贈る人もちです。
どんなメリットがあるっていうの?
仮定として、日本中全てのお店と人がアプリに登録しているとして読んでみると分かり易いかもしれません。
①ギフト需要
お世話になった人や可愛がっている後輩にご馳走してあげたい・・・だけど諸々の事情で一緒には行けない!という時などに。
実は飲物やチャージ料金はもちろん、食事以外のサービスにも使えます。「一回このメニュー食べてみな?」的な使い方も可能です。
宴会の席で欠席してる上司が特上鉢盛差し入れてくれたりとか。粋。
②支援需要
どちらの使い方でも、応援してるお店に確実にお金が入ります。食事券販売とは違って食事の利用も早めに伴い、入金処理もスピーディとのこと。
特筆すべきは「応援シロ」ですね。友人や恩人がやっていたり自分がファンになってる大好きな飲食店、それをどんなに応援したくても一人で食べられる量は知れています。連れていける後輩の数にも、自分の時間にだって限りがある。
それが、ごちめしを使えば支援ができる。誰も不幸にならないどころか、より笑顔を増やすカタチで。これは最高に素敵なことだと思います。
アプリが一般的になれば、経済的に困っている方々の助けにもなるでしょう。どんな世の中の状況でも、無料で食べられる、というのはお店にとって大きな効果のある宣伝になります。
③ドヤり需要
今や一億総発信者ともいえるSNS隆盛の時代です。「ドヤれるネタ」というものには非常に価値が出てきました。ある意味での財産です。
お店を支援したり、友人や知らない人にギフトとしての食事を贈るのはとてもいいネタになります。もちろんアプリを通じてお礼の言葉も貰えるみたいです。スクショしましょう。
さらによく考えてみると、受け取った側にとってもネタになりますよね。
「誰か知らないけど○○さんにタピオカ奢ってもらった!さいこー!」
とか。お店側も引用できます。贈った人は、ますますドヤれます。
④ほっこり需要
このサービスが使われた時の事を想像してみてください。
贈った人はお店と相手に「いつもありがとう」を形にして伝えています。
お店は贈った人に「ありがとう」の感情を持ち、食べに来てくれた相手にも「ありがとう」と言うでしょう。
相手の人はご馳走してくれた贈り人と、美味しい食事を提供してくれたお店の両方に「ありがとう」と言いたくなります。
まさかの、オールありがとうなんですね。仕組みを考えると、高い確率でこうなると思います。こんな幸せなビジネスモデルありますか?
以上4点のメリットは、飲食店がもともと備えていたものではありますが、このアプリが介在することによってその価値を最大限に引き出していると言えます。
更に今は
⑤コロナ対策需要
もあります。アプリ側も以下のような企画をプッシュされています。
贈り先を「自分」に設定することで、簡易的に6ヶ月期限のお食事券として利用し支援しよう!ということですね。特設ページではアプリ登録者以外でも販売ページへリンクするURLを使ってご馳走ができるようになっています。
通常の食事券のように割引は無く、むしろ余分に払っているのが少し不満な気もしますが、よく考えてみると「支援したい相手から値引きをしてもらうってどうなん?」という言い分もあるので、より強く支援したい人の選択肢としては良いと思います。
ただ、ボクがもしお店の人であれば、その人が来てくれた時には絶対に値段以上のサービスをしますね。
そしてそれ以上にコロナ支援の意味合いが強いのは、知らない人へのご馳走です。これを使うと、支援できる金額には実質上限がありません。
更に素敵なのは「実践的」だということで、最高の宣伝により早めの来店が見込めるのでお店同様にダメージを受けている仕入業者さんとしても助かります。
御飯代に困っている人も助かります。利用する立場で考えたら多分ピークの時間帯は避けそうなので、感染リスクも少し抑えられるかもしれません。
大好きな飲食店を応援したい!と考えると非常に有効なアプリだと思います。
だからこそ今、広げなきゃ
先に挙げたメリットを最大限に発揮するためには、より多くの人とお店に登録していただく必要があります。正直今、全然足りていません。
このアプリが引き出した飲食店の「新しい価値」が脚光を浴びるのは、むしろコロナ騒動が終息した後の厳しい時代ではないかと考えています。
新しい価値を見出さないまま耐えるに耐えて、ただただ疲弊した状態で大きな不況の波が来てしまった時、その波に飲み込まれてしまうお店が後を絶たない、という状況が現実に来てしまうかもしれません。そんなのは、絶対に嫌だ。
幸いにして、今の状況にバッチリ適合しているアプリでもあります。これをチャンスと捉え、急いで拡散する必要性を感じています。
おわりに
不況を迎えた、いつかくるかもしれない日本で。
職を失い、道を模索し、疲れ果てた男が
妻から送られてきたアプリの内容に首を傾げながら、暖簾をくぐる。
「いらっしゃい!」
『あの・・・これ』
「あい、しょうが焼き定食一丁!」
『あ、すいません、お代は?』
「もう頂いてますよ!」
『え?誰から?』
「さあ?」
手早く出てくるお膳。惣菜パンで済ませる筈だったお昼。
温かい味噌汁、甘辛いタレ、柔らかい御飯が体に染みる。
かきこんだ。ナプキンで口元と、目元を拭った。
『ごちそうさま』
「ありがとうございました!」
少し笑った男の背中は、しゃん、と伸びていた。
こんなCM、どうですか?笑
ありがとうございました!