no.7質問者2:株式の積立投資2
帰って、一息ついて再びPCを開く。
「さて、また別の観点から見てみましょう。
世界全体の名目GDP(国内総生産)と世界全体の株式時価総額はきれいな相関関係を成します。
つまり、名目GDPが2倍になれば株式時価総額も約2倍になり、名目GDPが3倍になれば株式時価総額も約3倍になるということです。
株価は、その時々で今回のコロナウィルスによる経済危機があったり、リーマンショックのような金融危機があって、一時は急落することがあっても、世界の人口が増え続け、世界全体の名目GDPが増え続ける限り、長期的に見れば成長し続ける、上がり続けるといってもいいと思いますよ。
つまり、うんと大雑把にわかりやすく言うと、世界人口が増えて人間がモノを作り、買い、消費していく限り、株価も上がっていく傾向が高いですよということです。
ただ個別に見るとその地域や国の事情が関係してきます。
アメリカは1980年からの39年間で名目GDPは7.5倍になりましたが、米国株の代表的株価指数であるS&P500という指数は約24倍になりました。
一方、日本は1980年以降はバブル崩壊もあって、名目GDPの成長は止まり、日経平均株価もバブルを頂点に今はその半値ほどで推移しています。
つまり、世界の名目GDPと株式時価総額(これと比例して動く株価指数)とは同じように動きますが、国によってその比例動向は違っていて、米国は順調に経済成長が続いており、日本は経済成長は横ばいに推移していると言えます。
これらの状況を考えて、どこに投資するかということを判断するのがいいですね。
お分かりいただけたでしょうか?
また、何かあればご連絡ください。」
「フー」っと息を吐いて、上を向いて目頭を指で揉んだ。
つづく