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2024年12月20日(金)「醗酵食品・中国の黒酢」

今日の東京も快晴。
朝の最低気温は1℃、日中の最高気温は11℃。今朝もまぁまぁ冷えましたね。と言っても、内モンゴル駐在時は-20℃当たり前世界で過ごしてましたし、厳冬期のモンゴルでは-40℃も経験したコトある身にとっては、春の陽気のようなモンです(笑)。さて、

昨日は「内臓料理(動物)・モンゴル遊牧民の内臓料理」についてお届けしましたが、今日は「醗酵食品・中国の黒酢」について書いて行きたいと思います(冒頭画像はコチラから拝借しました)。

中国の黒酢。
中国には四大黒酢(中国語では「中国四大名醋」)と呼ばれるモノがあります。江蘇省の「鎮江黒醋」、山西省の「山西老陈醋」、福建省の「永春老醋」、四川省の「保寧醋」がソレですが、後者2者は前2者ほどはメジャーでは無く、自分は中国で見掛けたコトも試したコトもないですねぇ(って、自分が知らないだけなのでしょうが)。
特に、小麦文化である中国の北の地方では水餃子を食べる機会が多く、その際に黒酢を使うコトが多いので、可也身近な存在の調味料の一つであると言えます(ああ、そう言えば北では無いですが上海近辺で小籠包を食べる際にも黒酢は使ってますねぇ)。
因みに、日本では餃子を食べる際に醤油・酢・ラー油が定番の調味料ですが、中国では黒酢に辣椒醤(まぁ唐辛子+ラー油みたいなモノ)で食べるのが一般的ですね(まぁ、似たようなモンではありますが…)。

その前2者も、造り方が可也違う点がオモシロいですね。
まずは主原料。「鎮江香醋」の方はもち米、「山西老陳醋」の方は高粱(コーリャン)と大麦とエンドウ豆で造った麹(この麹のコトを「大曲」と呼ぶ)。造り方としては夫々の主原料を醗酵させて一旦酒のようなモノを作る迄は同じで(但し、「山西老陳醋」の方は大曲を高粱と同量程度入れるらしい)、籾殻を加えるトコロも同じ(この籾殻の作用で黒くなるらしい)。ただ、「山西老陳醋」の方は籾殻に加えて糠やら塩やら山椒やらも入れる点が違うようです。何れのモノも3週間~1ヶ月程度で酢化は完了、アトは寝かせて熟成させる点も同じ。

この黒酢にはクエン酸やらアミノ酸、ミネラルにビタミンB群が多く含まれている為、血流の改善、疲労回復、脂肪燃焼効果等もあってカラダにはとっても良く、調味料としてだけではなく、健康食品(飲料?)としても広く利用されてます(日本だけでなく、中国に於いても)。

調味料としては、上述の餃子を食べる際のタレ以外にも、上海蟹を食べる時の蟹酢として使ったり、黒酢メインの料理としては酢豚(中国では「糖醋排骨」(tang2 cu4 pai2 gu3:たんつぅぱいぐぅ)とか「无锡排骨」(wu2 xi1 pai2 gu3:うぅしぃぱいぐぅ))や手羽の黒酢煮、黒酢を使った酸辣湯(suan1 la4 tang1:すわんらぁたん…サンラータン)なんかもエエですね。
酸っぱさとコク、大変良いシゴトをしてくれる調味料ですねぇ。

と言うコトで、今週はコレにて。
来週でいよいよ今年もオシマイ。今週末も一時的に多少の雨が降ったりはするみたいですが、基本的には晴れで、寒さも今週並みのようです。
明日からは冬至なので、来週初には「二十四節気・『冬至』の時季のメニュー(案)」についてお届けしたいと思います。
ソレでは、良い週末をお過ごし下さりませ~!

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