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2024年7月1日(月)「未利用魚・ザルガイ」

今日の豊田は終日雨。
朝の最低気温は25℃、日中の最高気温は26℃少々迄。湿度も高く、梅雨らしいお天気です。
昨日からまたしても実家のある豊田に戻ってます。

今日からは7月となって今年の後半戦突入となりましたが(時の経つのはホント速いですねぇ)、二十四節気では夏至の末項、七十二候の「半夏生(はんげしょうず)」(半夏(烏柄杓)が生える時季)ですね。カラスビシャクは薬草の一種らしいですが、知らないなぁ。自分は関西人では無いけれど、タコ食わなきゃ(笑)。さて、

先週末は「醗酵食品・塩麹」についてお届けしましたが、今日は「未利用魚・ザルガイ」について書いて行きたいと思います。

ザルガイ。
見たコト聞いたコトもないでしょうねぇ。トリガイのお仲間ではあるけれども、殆ど市場には出回らない貝ですから。でも、一番有名なトリガイも、その次に有名な(?)イシカゲガイも、ザルガイ科と言う大きな括りにあり、その中でトリガイ属だったり、イシカゲガイ属だったり等を構成している位だから、ある意味本家本元(?)なんです(因みに、ザルガイもザルガイ属を構成)。

まぁそんな具合なので、殻の堅さは夫々異なるものの(ザルガイ>イシカゲガイ>トリガイ)、このお仲間の中では一番貝殻自体は硬いのですが、剝いてしまえば形状的には似たようなモンです。トリガイの足(水管)の色は真っ黒、イシカゲガイは薄いオレンジ、ザルガイは結構鮮やかなオレンジですね。形状も同じなので、捌き方は同じ。
水管の背側から包丁を入れて開くカンジで、開いたアトは中にある肝を包丁でこそぎ取って塩水で洗えばOK。トリガイの場合は黒いのが剝がれ易いので(お客さんにキチンと出す場合には)細心の注意が必要ですが(剥げると見てくれ的には悪くなるので、商品価値は下がる…)、イシカゲガイやこのザルガイの場合には剥がれる要素がないので、結構雑に扱っても大丈夫です(笑)。

開けてみると、中々に鮮やかなオレンジ。カタチはトリガイとほぼ同じ。

ハッキリ言って、この貝の味は美味いです。全然トリガイやイシカゲガイには負けてない。生で食っても甘さ充分ですが、しゃぶしゃぶしたり炙ったりしたりして、火を入れると一層甘さが際立つ。ホント、美味い貝だと思います。

鮮やかなオレンジがステキ。身は甘く、旨味も強い。

が、誠に不思議なコトなのですが、棲息範囲的には房総半島〜九州であり、潮間帯下部から水深20メートルの砂泥地とはなっているモノの、一色以外の市場でこの貝を見たのは先々週の豊洲市場だけだったし、ぼうずコンニャクさんの「市場魚貝類図鑑」のザルガイのページでも「流通上ではまだ見ていない。三河湾などでは底引き網などに混ざって獲れる。」としか表記されていないし、ネットの他のページでも一色以外での捕獲・漁漁獲例は記載されていないので、とっても不思議に思っています(一色の市場ではちょくちょく出てますので、あんまり珍しいと言う感覚が無くなってます(笑))。

と言うコトで、この貝も漁獲あったら送って貰うように手配しようかな、と考えています。
明日は「漁師料理・アクアパッツァ」についてお届けする予定です。

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