2024年9月3日(火)「未利用魚・オオコシオリエビ」
今日の東京は曇り、チョットだけ雨。
朝の最低気温は21℃、日中のの最高気温は27℃迄しか上がらず。雨絡みと言うコトもありますが、とうとう最高気温も30℃割れ。まぁ、暦の上ではスッカリ秋ですからねぇ。さて、
昨日は「開業準備・現時点での開店準備状況」についてお届けしましたが、本日は「未利用魚・オオコシオリエビ」について書いて行きたいと思います。
オオコシオリエビ。
まぁフツー一般のヒトは聞いたコト、見たコト、食ったコトのないエビだろうかと思います。
自分も、実家近くにあるホームグランド市場である一色さかな村や西浦鮮魚マーケット以外の市場でこのエビが売られているのを見たのは、ごく偶にある程度ですからねぇ(確か、豊洲で2~3回、地方市場で少々程度、でしょうか)。
ソレも無理からぬコトであります。と言うのは、このエビはやっぱり深海性のエビでありまして、大体100~400mの深いトコロに棲んでいる為、深海底引き網漁をやっている場所でないと水揚げが無いんですよね。まぁ、一色や西浦はソレやってるんで、売られてるんですね。
ただ、このエビは見てくれイカツイのですが、可食部分が然程多くないのが欠点でしょうか。手足が長い、アタマがデカい、そして殻は硬い。けどエビの主要可食部分である胴体(しっぽ?)部分がエラく小さいんです。
従い、焼いたり茹でたり、煮たりしても食うトコロが少ない。
ただ、そのアタマやら殻等からは良い出汁が出るので、産地でそうされているように味噌汁にしてしまうのが、一番美味い食い方なのでは無いでしょうかね。まぁ、その美味さたるや、イセエビの味噌汁級だと、褒めておきます(まぁ、似たようなモンです)。
オモシロいのは、エビと言う名は付いてはいるものの、実はエビの仲間ではなくてヤドカリの仲間なんですね。更にまたオモシロいのは(wikipediaに拠ればですが)、このオオコシオリエビが属しているコシオリエビ上科には4科があるらしく、夫々コシオリエビ科・チュウコシオリエビ科・シンカイコシオリエビ科・カニダマシ科。このオオコシオリエビはチュウコシオリエビ科に属したりしてるのですが(大きいのが中くらいの中に属してる?(笑))、深海に棲んでいながらシンカイコシオリエビ科ではなかったりと(笑)、何だか分類的に滅茶苦茶なんですね。
ぼうずコンニャクさんの「市場魚貝類図鑑」ではコシオリエビ科の中にコシオリエビ属・チュウコシオリエビ属・オオコシオリエビ属・シンカイコシオリエビ属ともう一つがあり、カニダマシ科は別の扱いになっていたりして、一体ドチラがどう正しいのか、ようワカリマセン(笑)。恐らく、ぼうずさんの分類が正しいのだとは思いますが。
まぁ、ソレは良いとして。
上述の通り滅多に見掛けられるモノではありませんので、もしもドコかで見付けたならば、上質な味噌汁の具材であるとの認識の下で、お買い上げ願い、お試し戴ければと思います。
美味いですよ~!
明日は、「有害鳥獣(ではないけれど)・キンクロハジロ(オス)」についてお届けする予定です。
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