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2025年2月24日(月)「未利用魚(??)・アマゾンのピーコックバス」
今日の東京は終日快晴。
朝の最低気温は-1℃、日中の最高気温は10℃弱。
昨日からは二十四節気・雨水の次項、七十二候の「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」(春霞がたなびき始める時季)となりました。春霞、出てるかな?さて、
先週末は「調理器具・真空パック器」についてお届けしましたが、今日は「未利用魚(??)・アマゾンのピーコックバス」について書いて行きたいと思います(冒頭写真はアマゾンのシングー河で釣ったピーコ)。
ピーコックバス(Peacock Bass)。
アマゾンを代表するおサカナの1つで、この名前は俗称と言うか、釣人の間で呼び習わされている英語名。正式にはEye-Spot Cichlid(アイスポットシクリッド)と言うのがこのお仲間の総称なのかな。現状では、原産地である南米大陸には15種のこのヒト達のお仲間がいて、学名では夫々Cichla Ocellarisとか、Cichla TemensisとかCichla Kelberiだとかの名前が付けられてます。南米大陸も広いので、メインはブラジルのアマゾン水系ですが、オリノコ水系等にも棲息しており、その範囲は可也広範に亘ってます。ブラジルでは「ツクナレ(Tucnare)」、スペイン語圏では「パヴォーン(Pavon)」と呼ばれてます。
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このおサカナはスズキ科の魚で、その姿格好を見てもお分かりの通り、スズキやブラックバスのお仲間であります。
と言うコトは、食っても美味い。従い、現地では非常に良く食べられている魚なので、未利用魚と言うコトは全く無く、寧ろ超利用魚なのですね~。今回、そんな魚を敢えて未利用魚で括ってみたのは、飽く迄も「日本では」と言う限定を付けたからなのであります(小々コジツケが過ぎるかな?(笑))。
日本に於けるピーコックバスの位置付けは、釣人としては魚食魚(Fish eater)であり、「アマゾンの花火」とも呼ばれる派手な暴れっぷりによってアコガレの的であるし、アトは熱帯魚マニアの間ではその姿カタチの美しさから観賞魚としての対象であって、決して食う為に利用するサカナではありません。
但し、彼らはスズキ科であるコトもあり、食えば大変に美味しいので、現地では魚市場でも良い位置を占めていて、重要な蛋白源でもあるワケです。
従い、日本に於いて食用魚としては「未利用」なので、このカテゴリーに入れさせて戴きました(やっぱ、強引かな?(笑))。
因みに、南米原産のこのおサカナですが、現在ではハワイやフロリダ、台湾やマレーシア等にも移植されて根付いていますが、飽く迄も釣りのターゲットとしてであって、食用として繁殖させていると言うワケでは無いようですね。
文豪開高健の「オーパ!」(1981年)で紹介されたり、柏木重孝の「アマゾン大釣行」(1995年)で取り上げられたりしたコトもあり、釣人としてはアマゾンに強く惹かれ、コレ迄に3度ほど釣行してます。コレらの本の絶大なる影響もあって、その後に沢山出て来た怪魚ハンター達(?)もこのサカナを求めてアマゾンに釣行してますね。ソレらの件については、各者が出した本だったり、ビデオだったり、SNSであったりで相当数が紹介されてますね(中にはお友達の怪魚ハンター達も多数(笑))。
自分の場合、初回は1993年ペルーのイキトスから行ったウカヤリ河(この時はほぼスッテンテン)、2度目は2005年ブラジルのアラグアイア河、3度目は2013年のシングー河。
釣ったツクナレは刺身、しゃぶしゃぶ、塩焼、フライ等で食しましたが、何れも美味い。まぁ、スズキのお仲間ですからね。全く、間違いが無い。通常、河のサカナってのは寄生虫リスクがあって生で食べたりはしないのですが、アマゾン水系のサカナは昔ソコが海だったからなのか、海にいる魚種が今でも沢山棲息してて(例えば、淡水イシモチだとか、淡水イワシだとか、淡水イルカだとか…)、そのせいかどうかはワカリマセンが何故か刺身で食しても中るってコトが無い(コレは、現地で長年釣りやガイドなんかもやっておられ、2度目・3度目釣行でもお世話になった故・グランデ小川さんからもそのように聞きました…グランデさんのブログの2013年11月頃には3回目釣行の詳細レポートがあります(笑))。実際、釣ったツクナレやピラニアなんかも刺身にして食いましたが、中ったコトもなく、数年経過しても後遺症みたいなモノが残ったと言うコトもない。不思議なモノです。
美味いおサカナであります。このサカナの成魚は熱帯魚屋さんでも購入は可能なので、高いカネさえ払えば食えないコトはありませんが、高過ぎてとても手が出ませんね(笑…20㎝超のモノでも1万円超えてきてます…)。
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と言うコトで本日はコレにて。
明日は「漁師料理(?)・日本以外の生魚料理」についてお届けしたいと思います。