6月9日(金) 「醗酵飲料(日本酒)・醸し人九平次」
今日の豊田は早朝は雨、その後は曇り。
最低気温は20℃、最高気温は27℃。
相変わらず湿度は高め、やや蒸し暑いお天気でしたね。さて、
昨日は「未利用魚ってナンだっけ?」についてお伝えしましたが、今日は醗酵飲料系では初投稿となる日本酒の「醸し人九平次」について。
何故このお酒を一番に挙げたかと言うと、地元愛知県のお酒の中では最も秀逸な造りをしていると思われる為。と言うコトもあって、開店の暁にはこのお酒は入れておきたいなぁ、と考えている蔵元さんですね(冒頭画像はコチラから拝借しました)。
この蔵元さんは愛知県は名古屋の大高町と言うトコロにある「株式会社 萬乗醸造」さん。
創設は1647年(正保4年。ん?でもHPに掲載されてる暖簾には慶安元年(1648年)と書いてあるな…)と言うのだから、370年近い歴史ある酒蔵で、現在の当主で十五代目と言うのだからオドロキです(日本酒造りを始めたのは九代目の1717年かららしいのですが)。
現在の当主久野九平治(くのくへいじ)さんは、先代の機械的大量生産・下請けの仕事のスタイルから、徹底的に神経を配り、小仕込で量より質の良い酒造りといった手造り農家的な仕事へ回帰。新しいブランド『醸し人九平次』を立ち上げ、1997年に世に送り出したのだそうです。
自分が最初の北京駐在から帰国したのが1996年、その頃通っていた船橋にある「相定酒店」さんでこのお酒を買い始めていたので(このお店は発掘者である(?)「はせがわ酒店」と割と近しい関係にある酒屋さん)、可也初期段階から知っていたコトになります(って言うコトを今回初めて気付き(思い出し?)ました(笑))。
当代当主は中々のヤリ手でありまして、醸し人九平次を立ち上げてからと言うもの、日本酒の世界進出の先駆けとなってパリの星付きレストランへの売り込みをやり、その関係もあってフランスのワイン造りを意識した酒造りに目覚め(?)、2010年からは兵庫県の黒田庄(酒造適合米作りに適した場所らしい)に自社田んぼ(門柳・福地・田高の3ヵ所)を持って米作り、翌年からその米での酒造りを始め、栽培・醸造・瓶詰を自ら行う日本で最初のドメーヌになったのだそう(各所で造られたテロワール・ヴィンテージはEnotecaでも購入可能)。
更に。2015年にはワインの名醸地であるブルゴーニュのモレ・サン・ドニ村で醸造所を取得(「Domaine Kuheiji」)、2016年にワインのテスト醸造、2017年には周辺に畑を買ってブドウの自社栽培・醸造にも着手。2020年からは自社ブランドでのワイン各種をリリース。
また、2014年からは南仏プロヴァンス地方のカマルグ(Camargue)でフランス固有種(Manobi種)の米作りにも着手、出来た米を日本に持ち込んで醸造「醸し人九平治 カマルグに生まれて、」として販売されてます。
しかしまぁ、蔵元のHP見てみると、HP自体がオシャレで可也凝った作りになってますし、世界を意識して日本語・英語・フランス語・中国語で見られるようにしてあるし、オンラインショップも確りとあって、流石ですね。また、インスタやツイッター、 facebook等のSNS活用についても、学ぶべきトコロが多いです。
こう言うブランド戦略も重要なんですよね(確りと、その思い入れと戦略を感じ取るコトが出来ます)。こう言うトコロも、とってもスバらしい。
いやはや、世界に向けて常に進化し続ける九平治さん、イノベーターですね。
この間、高校の同級生とのプチ同窓会をやった際、ご一緒した女子が九平治さんとお知り合い(彼も同い年)であるコトが判明したので、今度是非ご紹介して貰い、蔵にもお邪魔したいと思います(ご縁は大切です)。
こう言う蔵元との繋がりってのもオモシロいですね。
来週月曜日には、「『フードマイレージ』について考える」をお届けしたいと思います。
と言うことで、良い週末をお過ごし下さい~!