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2024年10月17日(木)「漁師料理・ぐら汁」
今日の豊田は晴れのち、曇り。
朝の最低気温は19℃弱、日中の最高気温は29℃超!まだまだ続くよ、夏日(笑)。日本はもう完全に亜熱帯化してるようです。さて、
昨日は「醗酵食品・酸菜とザワークラフト」をお届けしましたが、本日は「漁師料理・ぐら汁」についてお伝えしたいと思います(冒頭写真はコチラから拝借しました)。
ぐら汁。
コレは聞いたコトあるヒトの方が少ないんじゃないですかね。可也地域的な漁師料理ですので。
以前に未利用魚のカテゴリーでお伝えしたコトのあるノロゲンゲ。コレを材料にした汁モノ料理です。ノロゲンゲは主として日本海側に棲息し、ズワイガニ漁やバイガイ漁等で混獲されるおサカナであります。従い、ズワイガニが水揚げされる産地では入手が可能なようですし、夫々その地域毎の食べ方もあるようです(汁モノにしたり、干物にしたり、揚げてみたり等)。
元々が水分の多いサカナなので、手っ取り早くて様々なトコロで食されているのが、汁モノや鍋物。
ノロゲンゲはその地方によって呼び名が異なり、一般的にはストレートな「げんげ」と呼ばれるコトが多いようではありますが、例えば山形では「のろ」、新潟では「げんぎょ」、富山では「ドギ」や「トギ」、福井では「ミズウオ」や「ミズベコ」、そして今回取り上げた京都の間人(たいざ)では「グラ」と呼ばれているそうです。
また、お汁としての名前も、ポピュラーな「げんげ汁」が多いワケですが、地方によって「どぎ汁」だったり、「グラ汁」だったり、その食感からか「とろろ汁」だったりと様々なネーミングがされてます。
で、他の漁港ではズワイに混じって底引網に入ってしまうノロゲンゲは捨てられたり、畑の肥やしにされたりしてたワケですが、京都の海側で水揚げされる間人蟹(たいざがに)で有名なココ間人漁港近辺では、昔からこの「ぐら」についても大事に扱われ、たいざがにと同様にキチンとトロ箱に入れられ、氷詰め迄して鮮度を保ってお持ち帰りされてたようです。
ココのグラ汁は冒頭写真のような清ました汁モノと言うよりも、煮付に近いほど醤油多めで作られるのだとか。ただ、煮物の領域に迄は行かぬ程度なので、濃い目の汁モノと言ったカンジなのだそう(未食なので…)。作る時には、ハラを出したゲンゲをぶつ切りにして水・醤油(多め)・砂糖少々を入れて煮るだけで、昆布やら鰹やらの出汁は一切入れず、ぐらの出汁だけで作るのだとか。ソレで充分に旨味ある出汁が出て、美味い汁モノになるのだそう。
まぁ、鮮度の良いノロゲンゲなんて東京では中々手に入るモノではないので、ぐら汁なんてできない可能性の方が大きいのですが、仮に入手出来たのならば、作ってお出ししたいモノであります。
明日は「開業準備・補助金申請のコンサル起用について」をお届けする予定です。