11月13日(月)「未利用魚・トラフカラッパ」
今日の東京は曇りのち晴れ。
朝方の最低気温は週末からの寒さを引き継いでて8℃割れ、最高気温も14℃迄しか上がらず。
昨日からは二十四節気・立冬の次項、七十二候の「地始凍(ちはじめてこおる)」(大地が凍り始める時季)に入りました。まぁ、東京ではこの程度の寒さでは凍り始めるトコロは無いでしょうが、北海道や本州での山間部なんかでは積雪あったり氷点下になったりするトコロもあるようなので、漸くそう言う季節になって来た、と言うことなのでしょう。さて、
先週末は今丁度時期を迎えつつある「醗酵飲料・新酒の季節」についてお届けしましたが、本日は「未利用魚・トラフカラッパ」について書いて行きたいと思います。
トラフカラッパ。
なんじゃソレ!?と言うネーミングですが、蟹の一種です。多分、聞いたコトが無いヒトが大半でしょう。このカニはカラッパ科カラッパ属に属する4種のウチの1種ですが、まぁ市場で見掛けるコトは殆ど無いと思われます。寧ろ、水族館の方が多いのかも(笑)。
甲羅の後縁部やハサミの表側に虎のような斑紋があるコトから「トラフ(虎斑)」、学名であるCalappa lophosから「カラッパ」が名付けられているようです。
この蟹はインド洋~西部太平洋、日本では東京湾以南の水深30~200m程度の砂底に棲息し、日中は砂の中にカラダを半分ほど埋めて隠れており、夜になると貝類や甲殻類、魚の死骸等を捕食して暮らしているようです。
従い、この蟹を専門に狙って漁獲する漁師はいないのが実態で、底引網などで他の魚貝類と混獲されるに過ぎず、漁獲されても船上で海に戻されるコトも多いようなので、食用として市場に流通するコトは殆ど無い、と言う存在なのであります。
自分の準?ホームグランド市場である一色には、底引網漁をやっているフネが多い為に、ちょくちょく水揚げされて一色さかな村の魚屋さんでは時々見掛けるコトがあるのであります。
値段も、安い(ある時は活きたヤツが3ばいで300~400円とか…)。
でも、この蟹は食ってみれば、結構美味いんですよね。
食べ方としては、王道は塩茹や蒸しですが、味噌汁の具にしても良い。
ただ、惜しむらくは蟹自体の大きさが大して大きくなく、また身入りがやや少ない点でしょうか。まぁ、値段は安いのだけれども、食うトコロも少ないのでコスパが良いとは言えないですかね。
コレを専門にお店で出すようなコトは無いとは思いますが、入荷があれば珍魚系として?ご提供するコトもあるかも知れませんね。
お好きな方がおられれば、一色のおサカナ屋さんにお願いしてお取り寄せも出来るかも知れません。マニアの方は、是非一度お試し下さい(笑)。
明日は「有害鳥獣・狩猟/有害鳥獣駆除活動を再開したいのだけれど…」についてお届けして行きたいと思います。
今週は寒い日が続くようなので、くれぐれもご自愛のほどを。