オンライン授業で最も厄介な課題発見~オンラインの孤独「いま、どんなきもち?」~
2020年5月11日
オンライン授業をやってみて、まるっと2ヶ月。
いいこともたくさんあったのですが、課題も山盛り見つかりました。
2ヶ月で一番「課題」と思ったこと
それをどうやって解決しようとしたか
やってみたことを紹介します。
0.オンラインの孤独感
オンラインは、家で子どもと保護者の人と取り組んでいるけど、
画面から、友達の声がたくさん聞こえてくる
先生が話している
家では家族しかいない
そう。オンラインが終わった後、いつもの生活に戻ります。そのときに、余計に孤独を感じてしまうのです。
私もオンラインでミーティングや飲み会がありましたが、終わった後の寂しさは感じていました。
で、その孤独感をやっつけるためには、まず、自分の気持ちを表現してほしいと思ったのです。
そのために使ったのは、大阪府人権教育研究協議会 (大人教・大阪府人教)が作成している
「いま、どんなきもち?」
という自己表現のシート、活動です。
1.どうしてこれにしたのか?
これの、優れているところは、子どもたちの
ネガティブな感情
も載せられているのです。
再度、延長が発表され、今日(2020年5月11日)は二日目。
これまでの元気調べでは、呼名するのですが、「○○さん」と呼ぶと
はい、元気です。
しか言わないんですね。
※もちろん、顔色や返事するときの雰囲気とかキャッチしますが。
実際に目の前にいたら、そういうのは分かりやすいんですが、オンラインだと、なかなか分からないんです。
子どもたちの思いには、ポジティブなものやネガティブなものがあります。
そういったのものは、特にオンラインだと、「はい、元気です」だけでは表現できません。
しかし、これを使うと、担任とかんたんなやり取りが生まれます。
(○○さん、今、どんなきもち?)
今の気持ちは、「がっくり」です。
(どうして?)
友達とまた会えなくなったからです。
(そうだよね)
(○○さん、今、どんなきもち?)
今の気持ちは、「うぇ~ん」です。
(どうして?)
6月まで休校が延びて、遊べなくなったからです。
(そうだよね)
(○○さん、今、どんなきもち?)
今の気持ちは、「なんでやねん」です。
(どうして?)
また休みになって習い事の発表会がなくなったからです。
(そうなんだ)
ほんのちょっぴりですが、感情を外に出すことができました。
やっぱり感情って、そこにあることが大切なんだっていうことが、よく分かります。
孤独感って、かなりきついですよね。
2.オンラインでの実践
では、どうやって実践のかを紹介します。
(用意するもの)
・ホワイトボード
・「いま、どんなきもち?」B4サイズに1,2を印刷した紙
(進め方)
1.朝、チェックインした子から
「ホワイトボードに言葉で書いておいて~」
※時間がある子は絵を描いて待つ
2.全員揃ったら
「名前を呼んだら、今の気持ちを見せながら返事してね。どうしてかも教えてね~」
3.友達の話を聞いていて
「いいね!」「わかる!」「いっしょだ!」「うんうん」と思ったら、Zoomの親指ボタンやホワイトボードで書いてみてね~
4.一人ひとり呼名
「同じだよって人は手を挙げてね~」
「○○さんはこんなことあったんだよね~」
何日か続けていると、
「今の気持ちは、「やった~」と「るんるん」です」
と2つセットで教えてくれる子も。たくさん話してくれました。
3.始まってからの活用
6月から学校が一斉登校になりました。
6月の中ごろまでは、朝の会も十分に時間が取れず、短縮版で呼名しているのですが、オンラインでやっていたことが好きで、多くの子が続けてくれています。
「今日は、短縮版でするよ。○○さん」
「はい、元気です。今の気持ちは・・・」
ついつい、「そうなんだ!どうして?」と聞きたくなって聞いてしまいます。
すると、みんな話を聞こうとして、
「私も同じだ!」
「あ、そうそう!」
など、ほどよいザワザワが起こります。
コロナの影響で、おとなりの人とも話ができない状況ですので、ほんと寂しいです。
でも、「話したい気持ち」「言ってもいいんだっていう雰囲気」をちょっとずつ創れたらいいなぁって思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
詳細についてお知りになりたい方は、コメントくだされば、個々にお伝えできるようにしたいと考えています。
次回もお楽しみにしてください。
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