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僕の名前はナベコウ

こんにちは、ナベコウって言います。
だけど、ナベコウなんて変な名前は人間様が勝手に付けた名前なんだ。
まっ、僕は鳥だし人間社会に関係無いし、興味も無いから別に名前なんかどうでもいいし、なんて読んでくれても構やしないよ。

今日はね、人間のオジサンって呼ばれてる生き物が軽トラって言う乗り物に乗って慌ててすっ飛んで行ったんで、その後ろを追いかけていったよ。 

でもね、途中で風が気持ち良さそうな電信柱と呼ばれてる高い場所があったんで、思わずそこに停まって休憩したんだ。


そしたらね、畑とか言う野菜なんかを作ってる場所で、おばあちゃんって言う可愛い人間がいて、僕の下で一生懸命動き回っていたよ。
僕はずっとそれを見ていたよ。



ふと遠くを見たら、僕と同じ鳥の仲間のサギくんなんかが河原のほうにいて、
だからそっちに行ってみようと思って飛び立ったんだ。


河原に着いたら沢山の鵜さん達がいっぱい集まっていてびっくりしたよ。

そしたら突然、鵜さん達が全員で方向転換して向かって来たからまたまたビックリしたよ。


ダイサギくん達も居たけど、僕もちょっともう少し上の方に行こうと思って、また飛び立ったんだ。
上の方に行ったら、なんか、なんか良いことあるかもな?ってなんとなく思っただけなんだけどね。


途中、僕よりもず〜っと上のたか〜い空を気持ち良さそうに旋回しているハヤブサさんを見掛けたんだ。
いいな!ハヤブサさんはあんなに飛ぶのが速くて、カッコいいし、憧れるよ。
いつか生まれ変わったらハヤブサさんになれたらいいなぁ〜 

そんな風に考えながら、風に揺られて飛んでいたら暖かくて気持ち良さそうな河原が見えたんで、僕はそこに降りる事にしたんだ。

風が心地よくて、水も綺麗だし、ちょっぴり水は冷たい感じもしたけど、なんかここはいいなぁ〜って思ってしばらくここにいたよ。

お魚さんが見える。美味しそうだったから捕まえようと思ったけど、逃げられた。
あれはきっとアユだな。

ダイサギくんもそのアユを捕まえようとしてジッと待っていたよ。
だけど、今日は僕もダイサギくんもアユを捕まえられなかった。
お腹が空いたけど、仕方が無いよね。
こう言う時、人間って言う生き物はいいよね。
好きなものをお腹いっぱい食べて、お酒なんて言う水も沢山飲んで気持ち良く寝床で朝まで寝られるんだって。
いいなぁ。
羨ましいなぁ。
・・・ 

だけど、僕達みたいに空を自由に飛ぶ事が出来ない人間様なんて言う生き物には
やっぱりなりたくないね。

こんな気持のいい風に乗って
自由に飛び回れる僕達鳥の世界は
やっぱり一番いいよね。
じゃ、
またあっちに行ってみよう。
何かいい事あるかも知れないぞ!!

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