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農業バイトをしてみた


普段、僕はパソコンと睨めっこしながらデスクワークしているサラリーマンだ。仕事は時間内に細かい事に注意しつつ、人間関係にも気を使う。そんなあくせくした状況からの抜け出しくて、人ではない仕事)モノ)を対象にした仕事をしたらと考えていたところ、モノを扱う農業アルバイトに興味を持った。

とはいえ未経験の分野に1から飛び込むのは少し勇気がいる。そこで短期アルバイトという形で探してみた。
使ったサイトは、「あぐりなび」。検索条件から短期アルバイトと希望する県を選択したところ、自宅から近い場所に求人発見!早速応募したところ、すぐに農場オーナーから電話が来た。短期アルバイトの内容は柿の採取と仕分けだ。学生時代、「スポーツはやっていたか?」、「体力に自信はあるか?」等簡単な質問に「はい!」と答え、すぐ採用となった。

農家の朝は早い。朝日が昇る前に車を走らせ30分前には現地に着いた。8時前に簡単な業務の説明を受け持ち場についた。勤務時間は8時間~夕方5時。

午前中はラインで流れてくる柿を箱に入れる作業だ。右手・左手にそれぞれ柿を持ち2つ1セットで箱に入れてくる。箱に入れるには互い違いに入れることが必要だ。(規定の個数が決まっているため)
最初は箱に入れる個数を間違えてたりしてやり直しをしたり、ラインのスピードをついていけず悪戦苦闘していたけど、次第にコツをつかんでいき作業に慣れていった。また、バイトリーダー(同世代男性:ポケモンのタケシ似)の指示でカゴに入った柿をラインに流す作業をした。重さは20㎏だろうか。カゴ一杯に柿が入っているためこれがまた重い。腰がやばくなりそうだ。また、立ち作業で同じ作業をしているため脚(特に太腿裏)がガチガチになっていった。柿入れる→箱詰め→柿を補給を繰り返しているとあっという間に午前の作業が終了した。

午後から柿の採取だ。軽トラに乗せてもらい車1台通れる道を上る。舗装されていない道なき道を行く。気分はまるで宝さがしをするインディージョーンズのような感じだ。柿を採取する専用のハサミを渡され、脚立の使い方を教えてもらう。脚立は蛍光灯交換ぐらいしか使っていないので、おそるおそる使ってみる。脚立の足は3本で傾斜を意識して設置しないと不安定な状態なまま柿を採取してしまう。脚立を使っても取れない柿については、「無理に取らない」ことをアドバイスを受けた。また、集めた柿を箱に入れる。柿でいっぱいになった箱をトロッコに乗せるのが僕の役割だ。集めた柿の箱をトロッコに乗せ、荷受け場へ送る。最初のうちは楽勝かと思い余裕をかましていたところ、傾斜のある山で脚がもつれてしまい、柿を落球してしまうなどのやらかしもあったけど、ひたすら柿を回収しているうちに、日が暮れていた。足元は土で泥んこになりながら1日目が終了した。

2日目を迎えた。全身筋肉痛に痛みに耐え、出勤をする。前日の反省を生かすため、上下はウインドブレーカーを着込み、ダイソーで手袋を買って勤務に臨んだ(軍手は滑るのでNG)。
2日目午前中は、ラインで柿が流れていくのをひたすら段ボール箱に入れる。初日と比べて箱に入れることにも慣れ、柿が流れるスピードに対し、手が追い付いてきた。単純作業であるが、量をこなすことで質が追いついていくことを実感した瞬間だった。
午後は、柿の採取だ。1日目の急斜面の山と違い、比較的なだらかな斜面だったこともあり、足元が崩れることはなさそうだ。浦島太郎スタイル(腰に柿の回収箱)で柿を採取していく。柿を数十個入れていくと、柿の重量で腰に巻き付けたビニールひもが緩まってしまうので、しっかり固定しながら作業を進めていく必要がある。回収箱に柿を入れる→回収箱が満杯になる→トロッコに乗せるのループであった。慣れていくと時間の流れが遅く感じた。
日が暮れる前の16時30分に採取を終え、軽トラで山を下り、採取用のハサミを返した終え、2日目を終了した。

イメージ図、腰に柿をこぼれそうにないくらい入れる。


勤務後、全身ボロボロになった体をケアすべく、近所のスーパー銭湯で湯船につかり、黒酢あんかけ唐揚げ定食を注文した。肉体労働後の御飯が一番美味しいと感じたのは言うまでもない。

3日目の朝を迎えた。午前中は柿の箱詰めやかご一杯の柿をラインに乗せる作業をした。ラインに乗せるとラインのセンサーが反応しサイズごとに振り分けてくれる。周りの箱詰めする作業に合わせながらラインに乗せていった。午後は柿の採取だ。緩やかな斜面ということもあり、特に苦労なく採取していき16時30分を迎えた。
今後のシフト表を提出したが、他の人との勤務もあり、本バイトは3日で終了した。

3日間のバイトで思ったことをまとめてみる。

・1日目は全身筋肉痛だが、慣れると他事を考えながら手だけ自動的に動く
・仕事終わりの飯がめっちゃ旨い
・力仕事が多いので、男性は重宝される
・農業の高齢化が深刻なため、ワンチャン外部からの跡継ぎは狙い目
(自分がバイトしていたところも昨年まで後継者募集をしていた)
・様々な人がいる(老着男女)がいるので面白い、農業を将来やる人、ワーキングホリデーで出稼ぎにいる人等、様々な価値観に触れることができる。

興味がある人はやってみてもよいのでは?



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