全ては順調

私が観察する限り、この世の全ては逆転している。

真理に到達したければ、少なくとも万物をそのような視点で観察する必要がある。

そしてその考えを究極まで突き詰め、脂肪を削いでいくと…

最高の祝い事はやはり「（肉体の）死」という事になる。

この世ではどうでもいいものほど「美しい」だの「重要な文化遺産だ」などと言われ、逆に本質的に重要なものほど「醜い」だの「不吉な場所」だの言われる。

現世における逆転現象…ここに気付くだけで、相当真理に近付けるというものだ。

特定の神社では、とんでもない樹木の成長が見られる。

確かに畏れ多いと感じるが、「死こそが真の祝祭」だというなら、健全で長生き出来る事が正義でも何でもない。むしろそれだけ長くこの「牢獄」から抜け出せなくなるのだから、「長生き＝真の不幸」と言っても過言ではないだろう。そう考えると、この木々はとても不幸なのかもしれない。

むしろ注目すべきは、もう「死んだ」土地。建物も滅び、この世における物質的な価値など何もない場所。そして、いたずらに「心霊スポット」やら「祟りがある場所」などと言われ、世間から遠ざけられている場所だ。

きっとそんな所にこそ、感じ取るべき「波動」のようなものが漂っているのかもしれない。

人体の一般的な認識においても、その傾向が見られる。

誰もが恐れる「がん」、「心疾患」、「脳血管疾患」…だがこんなもの、胃腸（特に腸）の不調に比べれば、大した事ではない。というか、これはあくまでも主に「腸を健全に保たなかった結果」であるからして、普段から腸を健全に保っている人にとっては気にする必要のない事実のはずだ。

皆、「胸が痛い」とか「頭が痛い」とか言うと一大事だと叫ぶくせに、「お腹が痛い」と言ってもそこまで気にせず、整腸薬なんかをガンガン飲むね。

でも残念ながら、そんなものに頼る行為こそが、体を三代疾病へと近付けるのだよ。つまり皆、優先順位を理解していないということ。ここは、完全に逆転している良い例だと思う。

…こう考えてみると、この世では理想的な未来を手にしたい場合、一般大衆とは逆のことをするのが良いみたいだ。

スーパーやコンビニで極力、食べ物を頼らない。逆に、一般的に「胡散臭い、詐欺だ」と呼ばれるマルチの商品、そして少なくとも棚に置いていないようなものを頼る。皆が「必要だ！」と言いまくる情報に一切目を向けず、己が必要だと判断した情報だけを見る。

…そうやって、私は自分自身を守って来た。今振り返れば、とことん天邪鬼な私のその性格こそが、私を助けてくれたような気がする。

地元の北海道釧路市のジムでは、ワクチンを一切打たず、マスクもしない私が変人扱いされた。

こんな運動を一時間もやる。…なのに、マスクをするのが正解らしい。

ほとんどの人はワクチンを打った。だが、私は打たなかった。ここでも私は世間の流れと逆行し、私自身を助けた。

やれやれ。周りに合わせると幸せになれない…ってのは、よく考えると非常にめんどくさい現象じゃないか？

どうしていちいち、身の回りで起きた現象を都度、逆再生しないといかんのだ。

これじゃあまるで…

川を逆流するサケだ。

その後、サケはどうなるのだっけ…？

あぁ、そうか。

新しい世界を生み出して、死ぬのだっけ。

…なんだよ。

全ては、順調じゃないか。

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