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足掻く
本日4月27日、病院から連絡があった。「大切な話がしたいので、家族で来て下さい」とのこと。
病院に着くまで、車の中で何度も祈った。
そして…いまのおふくろの容態を知らされた。
とりあえず、おふくろの心臓は運ばれた当初よりも良くなっている。だが、またしても肺が真っ白になり、水が溜まった状態になっていた。
そして、腎臓の機能低下による透析治療…。
今のところ「治療」になるが、人工呼吸器を付けて回し続けるにも限界があるらしく、あと一ヶ月ほどとのこと。
それ以降は血液を機械で循環させているので、血液が凝固し始めてしまうのだとか。故に、また新しい循環機器に取り替える必要が出てくる。
そのタイミングまで改善されていなければ、もはや「治療」ではなく、「延命」…つまり、治る見込みはほぼ無く、ただ命を伸ばすだけの状態になってしまう。
そうなった際に、どうしますか?…という話だった。
私と親父は「そこまでいったら苦しいだけですし、天命と思って諦めます」と述べた。
つまり、タイムリミットはあと一ヶ月。いや…倒れて入院してから既に5日が経過している。事実上、一ヶ月弱といったところだ。それまでに肺が、そして腎臓の値がどこまで回復出来るのかにかかっている。
以前はここから奇跡的に回復した。だが、前回の場合はまだ心筋梗塞を起こしていなかった。その時とはまるで状況が違う。
可能性としては…お世辞にも高いとは言えない。決して良い状況とは言えない、との事だった。
私は「分かりました。引き続き、宜しくお願い致します」と言い、専門医と離れた。
その後すぐ、私は婦長さんに声をかけた。
まさに絵に書いた様な「婦長」さん。ドラマとかに出てきそうな感じ。とんでもなく頭が切れ、どんな時も目に力があり、しっかりしている。頭の良い人物である事は明白だった。
「すいません」
「はい、どうしましたか?」
「ちょっと、お話があるのですが…」
「分かりました、どうぞおかけになって下さい。」
…私はフォロワーさんから頂いた情報を頼りに、とある「一本の頼みの綱」を見つけていた。
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北海道には「コロナワクチンは打つ必要がない。絶対に打つな」…と叫ぶ、気骨ある医師たちの集まりがある。
その北海道有志医師の会の署名の中に…
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何の運命か、おふくろが今回入院している釧路市立病院の医師、「岡澤 林太郎」医師がいた。
こんな偶然があってたまるか。どんな意味があるのか、これによっておふくろが助かるのかも分からない。
だが、黙っていられるわけがない。
私は婦長さんに北海道有志医師の会の詳細を伝え、証拠としてPDFなどの資料も伝えた。
さらに…婦長さんに言っても仕方ないが、今回のワクチン騒動には腎不全、急激な筋肉の衰え、心不全という共通点がある事、そしてそれらの症状が毒ヘビの症状と一致している事も…。
私は声を荒げ、被っていた帽子を取り、大きく頭を下げながら婦長さんに訴えた。
「お願いします!10分でも…いや、5分でもいい。会わせて下さい!勿論それで、母を助けられるかどうかは別としても…話したい事が山ほどあるんです!おふくろは元気だった。元気だったんです!私と共に完璧な栄養プログラムのもと、過ごしていた。たまに受ける検診でも、どこも悪いところなんてなかったんです!なのに、急に自分で立てなくなり、階段も登れないほど虚弱になった。そして腎臓が不全になり、心不全で肺が真っ白になった。何ですか、これは!?婦長さんこんな病気、見た事ありますか!?ありえない。ありえない!ありえないはずです!元々、心臓疾患を抱えていたというならば、諦めもつく。ですが、こんな事で終わるのはあまりにも…あまりにも悔いが残ります。お願いです、何とかコンタクトを取らせて下さい!」
婦長さんは私の話を真剣に受け止めてくれた。そして出来るだけの事を手元にメモし、次の様に述べた。
「分かりました。ただ、本日か明日かはちょっと判断出来ないので、お待ち頂きたいところです。私としても、この様な形で医師に伝えるのは初めての事なので…。そのワクチン云々、ヘビ毒の話云々が真実かどうかは別として…それがご家族として、出来る事なのでしょうから…。」
「はい!そうです、出来る限りの事をしたいんです…これでは、あまりにも…」
「そうですね、分かりました、やってみます。ご連絡しますので、ちょっと待ってて下さいね。ただ、5分や10分という話にはならないと思いますよ。」
「はい、当然です。それをこそ望むところなので…。」
…よし、何とかコンタクトは取れそうだ。
こんな終わり方があってたまるか…。元気だった頃のおふくろのセリフが何度も、何度も頭によぎる…。
「もっと生きたい。」
「よかった…マサキ、ありがとう。」
「ああ怖い。死にたくない…」
…くそっ、くそっ、くそっ!!!!!!こんな終わり方があってたまるか!
待ってろよ、おふくろ…。必ず、助けてやる。
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