未だに暑い日が続く。
今思えば、夏は地面が鬼のように熱い。
陽炎でぐにゃ〜っと曲がる道路。真夏であれば、誰もが見たことのある光景だろう。
一方、真冬になるとやはり上の空気よりも地面の方が冷たい。
どうでもいいが、氷を張った水たまりを見ると、ぎゅーーーっと胸が切なくなる。子供の頃…昔を思い出すのだ。
北海道の冬は当然、氷点下になる。すると冬には決まって、このように凍った水たまりが出来上がる。この光景が…何とも色々な情景を思い起こさせる。
…まぁそれはともかく…夏も冬も、「熱い」と「冷たい」の二つの特徴を一番持っているのは、空気ではなく地面だ。
パンゲア大陸。太古の大陸の姿だという。その全体像は、胎内の赤ちゃんを彷彿とさせる。
バラバラになっているから、なんとも実感が湧かないかもしれないが…
結局、大陸も実は下の方で繋がっていて、全ては「ひとつ」と言うことなのかもしれん。
そう考えると、気温や四季の変化とは、「この世」という生命体の「体温維持機能」みたいなものなのか。これそのものが、「世の恒常性」と言えるのかもしれない。
奇妙なことだ…誰が何と言おうと、空には何もない。
でも、この世では「偉大なもの」や「力あるもの」などは大抵、「上」と表現される。翼を持って空へと羽ばたく存在になる事が「至高」とされているのだ。
我々人類は、そんな「空虚」に向かって日々、努力なんぞを続けているのかもしれない。
…そう考えていくと結局、人間たちがやっている事は全て無意味で、無価値なもの…という事に気付かされる。
本体は「下(実)」の方にあるというのに…
私たちは今までずーっと、「上(虚)」を見るよう、仕向けられてきた。
今こそ、「下」を意識してみようではないか。当然、その際に「上」を無視するのもよくないのだろう。それだと、同じ歴史を繰り返してしまう。
全ては、天地ひとつ。
今の時代は混沌としているが、偏った思想から脱却するといった意味では、最高のタイミングなのかもしれない。
光と闇…ポジティヴとネガティヴの両方を愛でる。
…そんな存在にこそ、富をはじめとした「全て」が流入し始めるだろう。