見出し画像

コントロールできることに集中すると光が射す

経済人の誰と話しても、日本全体が貧しくなっていくことはみんな確信している。僕が2018年に執筆した『自分を最高値で売る方法』とは真逆のコンセプト、自国を最安値で売る方法、と言えるかもしれない。

デジタル赤字の問題。僕も含めて、多くの日本人がGAFAMに代表するデジタルサービスを利用する一方、外国人が利用する日本のデジタルサービスで思いつくものはほとんどない。僕自身、iPhoneやiMacで仕事をして、Meta広告で集客し、YouTubeやInstagramに自分のコンテンツをアップロードしている。個人消費でも、Uberでビールを注文し、Netflixで好きな映画を楽しむ。観光といえど、外資系のエアラインで、外資系ホテルやレストランを利用すれば、日本にお金は落ちてこない。米国のIT企業がコロナ禍でさらに企業価値を高めていった一方で、私の地元の医療法人の経営者の中には、定かではないが、国からいただいた給付金でメルセデスを購入して、企業価値を下げてしまった人もいる汗。巡り巡って、日本人が稼いだ税金に基づく給付金はドイツ資本へ。

給与の原資は「売上」だから、外資系サービスの売上が伸びても、外資系企業で働ける一部の人を除くと、日本で働く人たちの給与は増えない。

一方で、インフレ(物価上昇)で支出は増えていくので、手残りは減っていく。さらに、国の売上となる税負担は上昇させるしかない。なので、大きな流れとしては、日本と日本人はどんどん貧しくなっていくパラレルワールドは確定している。この大きな流れを変えるほど、日本全体を伸ばせる産業は残されていない。そう思うから、私の周りの経済人と話しても、日本全体が貧しくなっていくことを、みんな確信している。

では、僕や周囲の仲間はそれを受け入れているか? もちろん受け入れていない。日本全体が貧しくなったとしても、個人が貧しくなることが確定したわけではないからだ。だから僕は、国や社会に期待するのではなく、自分で自分の価値を磨き、分かち合い、『自分を最高値で売っていこう』という旗を掲げるべく、2018年から本を書いている。

2018年から現在までの6年間で、私も周囲も、個人の稼ぐ力を最大化し、大きく収入や資産を増やすことができた。

日本全体が貧しくなっても、市場の減少より、プレイヤーの減少スピードの方が早い。限界生産者(市場占有率が低く、その市場が縮小する時に真っ先に、倒産廃業に向かう可能性の高い企業)から撤退していくからだ。なので、市場から退場しないように踏ん張ることで、利益は増えていく。

コントロールできることに集中するほど、光が射してくる。サミュエル・スマイルズの言葉を借りれば、天は自ら助くるものを助く(Heaven helps those who help themselves)である。

いいなと思ったら応援しよう!