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好きな音楽は自分で作る時代がやってきた

生成系AIが描く、新しい「音楽の未来」

midjourneyで作成した絵

数年前なら、「AIが曲を作る」なんてSF映画のワンシーンのように思えたかもしれません。ところが今や、個人がスマートフォンやPCを使って数クリックでオリジナル楽曲を生成できる時代です。中には自動生成した曲をSNSやストリーミングサービスに直接配信する人も珍しくなくなりました。音楽制作の世界にも“生成系AI”の波が到来し、その勢いはとどまるところを知りません。もうすでに、あなたが口ずさむ鼻歌も、AIによってクオリティの高い楽曲として生成できるようになってしまっています。(SUNOでできます)

そんな注目のツールの一つが【SUNO】。ここでは、自分の声を取り込んで歌声を作ったり、フレーズをAIに変換させたりと、いわば“ボーカリスト&コンポーザー”としてのAIが活躍してくれます。プロが使っても納得の品質に仕上がるという声がある一方で、「自分らしいニュアンスをどう出すか」という課題も残るようです。とはいえ、これまでのボカロ的なアプローチを大きく進化させてくれるテクノロジーとして、目が離せない存在であることは確かでしょう。

「クラシック風の大作を作りたい!」と思ったときに頼りになるのが【AIVA】。かつては大編成のオーケストラ曲を作るには専門知識や膨大な時間が必要でしたが、AIVAを使うと、短時間で壮大なメロディを自動生成できます。ただし、トレンド感のあるポップスやEDMについてはやや苦手意識があるようで、得意分野がはっきり分かれる点には注意したいところです。

PC画面に並ぶ音楽制作ソフトの画面イメージ by  midjourney


一方で「簡単&SNS映え」を狙うなら【Boomy】が便利。ループ志向のヒップホップやローファイといったスタイルに強く、最初の設定だけであっという間に曲が完成します。SNS向けのショートクリップ用BGMが欲しいときなどは重宝するはず。ただ、「どこかで聴いたような仕上がりが多い」ため、独創性を求めるなら少し物足りなさを感じるかもしれません。

広告・映像分野で脚光を浴びるのは【Amper Music】。映像編集者やクリエイターが「無難なBGMが欲しい」と思ったとき、簡単な入力だけでそれに合った曲を自動で提案してくれます。制作現場では「急ぎで映像を仕上げないといけない」という状況がよくあるだけに、Amperのスピード感は大きな魅力でしょう。とはいえ、安全運転的な音づくりになりがちで、実験的な音楽を生み出すには少し工夫が必要そうです。

指先ひとつで生成される音楽、アプリの操作画面イメージ by  midjourney

そして日本発の【Soundraw】は、ジャンルごとのテンプレートやフレーズをAIが自動生成しつつ、ユーザーが微調整できる仕組みが特徴です。例えば「もう少しドラムを強く」「ギターを前面に」といったディレクションも簡単。日本語のUIで安心感があるのも嬉しいポイントです。ただし、本格的に緻密なアレンジを組み立てたい場合は、最終的に他のDAWを使う必要があるかもしれません

いずれのツールも、まだ「万能」の域には達していない一方で、作曲のハードルを大幅に下げてくれていることは間違いありません。なかには映像やライブの進行に合わせて“リアルタイムでBGMを生成・変化させる”実験も進んでいるようで、AIと音楽の融合はますます進化する気配。これから先、アーティストたちはAIを“ライバル”ではなく、“頼れる相棒”として活用していくのではないでしょうか。

ステージ上のアーティストと背後に投影されたAI生成のビジュアル by  midjourney


作るから育てるへ——音楽制作がそんな新たなプロセスへ移り変わるまさに今が、音楽好きにとって一番面白い時期なのかもしれません。気軽に試してみられるツールがこれだけ増えた今、自宅の一角が“AIスタジオ”になる日も、そう遠くはなさそうです。

ちなみに私がつくっている曲とMVをみていただけるとうれしいです。
このシリーズでマネタイズを目論んでいます。
歌詞は人間の私が作成していますが、音楽と映像はAIまかせです。(編集はしてます)


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