森山未來初監督作品 『DELIVERY HEALTH (the escort)』
ものすごく好みな作品。
鑑賞に求められる経験が関心の対象でもある。
芝居(脚本)
x ダンス(コンタクトインプロ)
x 音楽(ミュージカル)
A + B + C ではなく、
A x B x C で混ぜ合わせているのがおもしろい!
違いを持ったままスムージーのように混ざり合い、
そのものらしい味が出てくる。
コンタクトインプロの主張と協調の入れ替わりでふたりの関係性や駆け引きを表現しているように、芝居とミュージカルの入れ替わりが、思考と感情の強弱のようにふたりの駆け引きを強調していておもしろい。
ホテルで男女によるコンタクトインプロって、身体をダイナミックに使ったある種の性行為に見える。主張と協調の入れ替わり、エネルギーの循環。
明治通り、目白通り、246通り
交差する
蜘蛛の巣、色々な色の光
違いが混じり合い
関係が絡み合う渋谷のメタファー
この作品の表現にもつながる
静(演劇用)のカメラと動(ダンス用)のカメラの入れ替わり
男を少しずつ脱がせていく服を着た女
服を着る男
思考という服と裸体という感情
そしてパンツだけ履いてない下半身
服を着せる男
森山未來出演作としては、プレイタイムに続きでユニークな表現に挑むアーティスト面が強く出ている。
石橋静河さんはばるぼらで清楚な役を演じていたので、役のコントラストがいい。
観賞後に舞台挨拶を見るとより楽しめる
https://youtu.be/YY2jOmzzgdA?t=498
Filmarksの評価が意外と低めだけど、アートフィルムを評価することの難しさの表れか。自分の中で顕在化していない潜在化しているものをどう捉えどう評価するか。
★3.5というレイティングは、寛容さや理解度の自己評価でもあるのかもしれない。テストの答案をわかるところだけ埋めている感じかな。バカの壁も含まれて興味深い。
2月末までBSSTOで観れます
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