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12 西国三十三所巡礼ツアー

2023年9月。西国三十三所巡礼バスツアーに参加しました。

「巡礼の旅」と言っても妻が亡くなるまで全く関心がなかったのですが、たまたま新聞折込みのチラシを見て興味を持ち、ネットで調べると、三十三か所を全てお参りして御朱印を集めたら、それが極楽浄土へのパスポートになると知り、面白そうだと思いました。

まずは、一番遠い和歌山県那智の青岸渡寺への日帰り弾丸バスツアーがあるとのことで申し込みました。朝7時前に梅田に集合。年配の夫婦や女性の二人連れが多かったですが、男性一人での参加も私の他にもいました。たまたま当日キャンセルがあったようで、二人掛けの席に一人で座ることができたのは幸運でした。

最初の休憩の紀ノ川SAは、前年の12月に妻との最後の旅になった白浜へのバスツアーでも休憩した場所で、その時のことを思い出し、もう一緒に旅行することはできないと思うと寂しさが押し寄せてきました。

高速道路を周参見で下り、海岸沿いに串本の橋杭岩の道の駅に立ち寄りました。山本コータローとウイークエンドの『岬めぐり』の2番の歌詞が思い起こされます。「幸せそうな人々達と 岬を周る一人で僕は 砕ける波のあの激しさで あなたをもっと愛したかった 岬めぐりのバスは走る 僕はどうして生きてゆこう 悲しみ深く胸に沈めたら この旅終えて街に帰ろう」。その日の私の身に染みる歌詞でした。

青岸渡寺ではバスの中で習った作法にしたがい、本堂で先達に従って読経した後、住職から説法を聴きました。西国三十三所巡礼は観音様から思いやりの心を学ぶ旅のようです。少し心が穏やかになったような気がしました。

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