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#50 1人の寂しさに慣れる

君がいた日常に慣れていたから、
1人という時間が少し寂しいだけ。

君が浮気をして、
私を置き去りにしたことは恨んでいない。

1人の寂しさに慣れてしまえば
君なんて必要がなくなるのだから。

今は少し、寂しいだけ。
今も少し、悲しいだけ。

浮気されたという事実より、
浮気をする人だったという事実。

私が見抜けなかったのも悪い。
私に魅力がなかったのも悪い。

罪を犯した人間に、
「君は悪くない」と言う罰。

罪を犯した思いを、
より一層深めるために。

1人という寂しさは冷たさに似ている。
冷たさに似るのは、時間も同じなのだと。

だから時間さえ過ぎ去ってくれれば、
1人の寂しさにはいずれ慣れてゆく。

そして寂しさに慣れてゆく頃、
「許してくれ」と懇願してくる君へ。

もう私、そこへはいない。
先をゆくから許すつもりもない。

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