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『Kramer Master Tape』レビュー 〜ヴィンテージ・アナログ・テープ・サウンド〜 [vol.077]
普段良く使うソフト・機材を簡潔にレビューしていきたいと思います。
今回はアナログテープ・シミュレーター、wavesの『Kramer Master Tape』の使ってみた感想を紹介します。
特 徴
・Ampex 350/351のテープマシンを参考に作られたシミュレーター。
・wavesおなじみのエディ・クレイマー監修のプラグイン。
・デジタルから真空管テープアナログの質感に変える。
・質の良いテープエコーもかけられる。
使ってみた感想
今回紹介するのは、wavesの『Kramer Master Tape』というプラグインです。
wavesでかなり人気の真空管アナログテープ・サウンドを再現するシミュレート・プラグインです。
DTMerの最大の悩み?のデジタル臭さをなくすために、このプラグインを使ってきた人はたくさんいると思います。
もちろんデジダルサウンドの良さを活かした楽曲は世の中にたくさんありますが、アナログテープでの録音から作られる、昔の楽曲のような聴きなれたサウンドは、こういったシミュレーターを通すことで質感を得ることができます。
GUIもかっこよく、オープンリールが動くだけでワクワクします。
このKramer Master Tapeは、アナログテープと真空管のサウンドを味わえるのが魅力だと思います。
「MONITOR REPRO」を外すと、真空管のみのサチュレーションも味わえます。
そしてアナログ質感のサチュレーション効果も魅力ですが、テープエコーのようなディレイが付いているのも、このプラグインの特徴です。
しかもこのディレイがとても気持ちがいいです。
細かい設定はできませんが、アナログ・ディレイとしても使えます。
テープ・真空管・ディレイを組み合わせて暖かで心地よいアナログ・サウンドを作ることができます。
サチュレーションやノイズのかかり具合は「FLUX」と「NOISE」を使って強調させますが、「RECORD LEVEL」と「PLAYBACK LEVEL」のレベルでかかり具合が変わってくるので、こちらは聴きながら触ってチェックすると良いです。
プリセットも楽器別でわかりやすくなっていますが、このプラグインは各パラメーターを理解した上で聴きながらの調整が良いと思います。
Kramer Master Tapeは、とてもたくさんの人に使用されてきた優秀なプラグインです。
「SPEED IPS」テープスピードの切り替えができます。
「7.5」は低域がしっかりして、「15」は高域が強調されます。
「BIAS」磁気テープの歪み具合の切り替えができます。
「NOMINAL」は低域より、「OVER」は高域よりに歪み具合の音質が変わります。
「MONITOR」ここを外すと「REPRO」から「INPUT」になって、「SPEED IPS」「BIAS」「FLUX」「WOW & FLUTTER」のパラメーターが無効になり、真空管のみの質感を味わえます。
真空管のサチュレーションの質感はテープの質感とは違い、暖かみのある音質になります。
「DELAY TIME」ディレイ音のタイミングを設定します。
「FEEDBACK」ディレイの残響の長さを設定します。
「SLAP / FB」ディレイ音をスラップディレイかフィードバックかに切り替えます。
「LOWPASS」ディレイ音にローパスフィルターをかけることができます。
この設定でディレイの質感が大きく変わります。
「RECORD LEVEL」入力の音量を設定します。
大きくするとサチュレーションがかかってきます。
「PLAYBACK LEVEL」出力の音量を設定します。
「RECORD LEVEL」と「PLAYBACK LEVEL」をリンクさせるスイッチです。
リンクしていると、どちらを動かしても音量が一定に保たれます。
「FLUX」テープヘッドの時期密度を設定します。
大きくするとテープのサチュレーションが大きくなりますが、こちらは「RECORD LEVEL」のレベルによってかかり具合が変わってきます。
「WOW & FLUTTER」回転数とテープの摩擦による音の揺れを設定します。
音の質感を変えたいという目的であれば、ここはあまりかけすぎない方が良いかもしれません。
「NOISE」テープヒスという、テープ特有の「サー」というヒスノイズを加えることができます。
こちらは「PLAYBACK LEVEL」のレベルによってかかり具合が変わってきます。
好きなところ
・テープと真空管の質感を調整できる。
・ディレイが気持ちいい。
気になるところ
・ほかのプラグインで補正すれば良いですが、中低域を調整するパラメーターがあったら、もっと深みを出せそう。
こんな方にオススメ
・アナログサウンドが好き
・バンドものをよく扱う
・エディ・クレイマーが好き
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『レビュー』をもっと詳しく知りたい方はこちら
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