テープエコーとは?〜テープエコーのしくみ〜 [vol.123]
テープエコー(Tape echo)
磁気のテープレコーダーのしくみを利用して作られた、エコー効果を作れる機材のことをいいます。
エコー効果とはやまびこの効果と同じで、音が反復されながら減少していきます。
テープスピードを変えてエコーの効果を変更したりできます。
エフェクターができる前に作られた、物理的にかかるエコーです。
ロカビリーでのギターにかかるテープエコーは、一気に雰囲気を作ることができます。ギター、エレピ、オルガンなど、70年代のロックサウンドにも大きな影響を与えました。
テープエコーのしくみ
テープエコーはテープレコーディングの要領(ようりょう)でエコーを作っていきます。
「録音用」「再生用」「消去用」のヘッドが用意されていてエンドレスに回る磁気のテープに録音、再生、消去をくり返してエコーがなるしくみです。
再生用ヘッドは3つから4つあり、そのヘッドがエコーの音を出力します。
「消去用ヘッド」が録音された音を消去して、常に「録音ヘッド」を通過するときは音が入っていない状態になります。
楽器を弾くと、「録音ヘッド」で録音されて、そのまま「再生ヘッド」に進み、「再生ヘッド」でエコー音を次々と出力します。
テープ録音によって生まれる独特なコンプやサチュレーション、そしてノイズ全部含めてテープエコーの暖かい音質の良さです。
磁気のテープに毎回「録音」と「消去」をくり返すので音は劣化(れっか)していきます。
またそれも良い雰囲気を作るアートだと思います。
ギターの弦のように、磁気テープは消耗品なのでテープ交換をしながら使用していきます。
テープエコーのシミュレーション機材
今、状態の良いテープエコーの現物を手に入れるのは難しいと思いますが、テープエコーのシミュレーションしたエフェクター、プラグインソフトはたくさんあります。
雰囲気を出すディレイ効果には、テープエコーがオススメです。
ギターだけではなく、エレピもすごく雰囲気のある音作りができます。
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