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『PULSAR Mu』レビュー 〜多機能、優秀なバスコンプ〜 [vol.043]
普段良く使うソフト・機材を簡潔にレビューしていきたいと思います。
今回はリミッター・コンプレッサー、pulsar『PULSAR Mu』の使ってみた感想を紹介します。
特 徴
・定番の名機「Manley Variable Mu Limiter/Compressor」を忠実に再現
・MS処理も簡単にできるバスコンプ
使ってみた感想
通称「バリミュー」のモデリングのプラグインいくつか出ていますが、僕はNative Instrumentsの「Vari Comp」を使っていました。
バリミューが好きで、シンプルな操作で雰囲気が作れるので「VARI COMP」を使っていましたが、今回紹介する「PULSAR Mu」を使ってみたらすぐに、虜(とりこ)になってしまいました。
実機の感触が蘇(よみがえ)ってきました。
基本的にマスター、2mixで使うのが良いです。
すごくナチュラルで音がまとまってくれます。
Native Instrumentsの「Vari Comp」はナチュラルなんですが、まとまり方が少し雑な感じがしていました。
「PULSAR Mu」は上手くまとまりながら、透明感も出してくれて、真空管の味付けをしてくれる、そんな印象です。
マスターに使うと本当に良い仕事をしてくれますが、ドラムバスやギターバス、単体のギター、ピアノ、ボーカルまで、すべてのパートに良い効果をつけてくれます。
まずは真ん中の大きなツマミの「DUAL INPUT」。
このツマミの入力信号の量で、真空管の効果のかかり具合を調整します。
もちろん音量も上がっていきます。
そして、左右にある「THRESHOLD」でコンプがかかり始める数値を決めます。
入力信号で数値の設定も変わってくるので、先ほどの「DUAL INPUT」が大きいと「THRESHOLD」を増やさないと大きくコンプがかかってしまいます。
「真空管の効果をどのくらいかけるか」「コンプをどのくらいかけるか」を「DUAL INPUT」と「THRESHOLD」の設定のバランスで決めることが、まずひとつポイントになります。
真ん中の「DUAL INPUT」は共通のパラメーターですが、サイドに4つずつあるツマミ、左が「L」または「Mid」、右が「R」または「side」になっています。
そして、実機にはついていない下にある、サイドチェインのラックがものすごく便利です。
まずは左から「SIDECHAIN」とくくってあるスイッチとツマミ。
「INT」が挿さっているトラックの信号に反応して、「EXT」が外部の指定したトラックの信号に反応します。
DTMでよく使われるダッキング効果を作るサイドチェインの時は「EXT」にします。
そして、ほかのコンプでは見たことがない「LOOK」というツマミですが、こちらは入力信号を「先読み」するか「後読み」するかの設定ができるすごいツマミです。
これをAHEAD側にすることによって先読みしてアタックを無くしたり、後読みしてアタック後に反応したり音作りのバリエーションが増えます。
EQでは、よくあるローカット、狙った周波数のゲイン調整、高域のAIR感を調整できます。
一番右の「LISTEN」でそれぞれのソロ状態が確認できます。
好きなところ
・実機に忠実。
・不自然になりにくい。
・MS処理がやりやすい。
・CPU負荷が軽い。
・コスパが良い。
気になるところ
・特にありません。
こんな方にオススメ
・バリミューが好き
・マスターバスコンプ・リミッターで悩んでいる
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『レビュー』をもっと詳しく知りたい方はこちら
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