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『TR5 De-Esser』レビュー 〜 T-RackS 5のディエッサー〜 [vol.139]

普段良く使うソフト・機材を簡潔にレビューしていきたいと思います。
今回はIK MultimediaのT-RackS 5に収録されているマルチバンド・ディエッサー、『TR5 De-Esser』の使ってみた感想を紹介します。

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特 徴

・機能がたくさんあるディエッサー・プラグイン。
・IK Multimedia「T-RackS 5 Deluxe / MAX」のバンドルに収録。

使ってみた感想

今回紹介するのは、IK MultimediaのT-RackS 5に収録されている『TR5 De-Esser』というプラグインです。

ディエッサーとは、ボーカルの歯擦音を抑えるために作られたエフェクターで、名前の意味は「エスを消す」という意味です。

サ行やザ行の「さ・し・す・せ・そ」「ざ・じ・ず・ぜ・ぞ」の発音の時の耳障りな音を歯擦音といいます。

それを抑えるためのディエッサーは、たくさん出ていてどれもシンプルなものが多いですが、この『TR5 De-Esser』はシンプルの中に欲しい機能をしっかり押さえていて、とても扱いやすいプラグインになっています。

ディエッサーの機能がどのくらいかかっているか、スペクトラム・アナライザやLISTENモニターでリアルタイムで確認できるので、調整の設定がかなりやりやすくなっています。

機能的にはダイナミックEQと同じですが、ディエッサーは歯擦音処理の専用エフェクターとしてピンポイントで調整できるので、歌の処理の時は必ずディエッサーは使います。

TR5 De-Esserの使い方

「De-Ess」・・・ディエッサーのかかり具合の強度を調整します。
右のメーターを見ながらリダクションを調整するとやりやすいです。

「Release」・・・ディエッサーがかかった状態から元に戻る時間を設定します。

「2BAND」「3BAND」から選択でき「2BAND」では設定以上をシェルピング、「3BAND」では設定間のベルタイプで調整ができます。
ボーカルのエア部分を残したい場合は、ピンポイントで歯擦音をリダクションさせます。

「dB/Oct」・・・Qの角度を選択でき、かかり方のナチュラルさを調整できます。

「RANGE」・・・狙う周波数を調整できます。「3BAND」の場合はしきい値の間隔を調整します。

「LISTEN MODE」・・・モニターを切り替えることができます。
「NORMAL」でエフェクト後の音で、普段はここに設定します。
「DE-ESS」でディエッサーのかかっている部分だけ聴くことができます。
「BAND」で狙っている帯域の部分だけ聴くことができます。

「DE-ESS TYPE」・・・「SOFT」を入れるとかかり方がゆるくなります。

「I/O」・・・ステレオ効果など、広がりを調整できます。
「Time」・・・Pre Delayは初期反射の間隔を決める、重要なパラメーターです。
「Reverb」・・・サイズ感やリバーブの質感など、さらに調整できます。
「Color」・・・ローカット・ハイカットの処理できるのは便利です。
「Reflec」・・・LRの反射音を調整できます。

そして、右にある4つのスライドフェーダーですが、こちらもまた面白い機能で、フェーダーで何を操作するかエディットすることで自分の扱いやすいカスタマイズが出来ます。
一つのスライダーで2つ以上のパラメーターをリンクさせたりできるので、こちらの機能は「Easy」と「Adv」モードをかなり理解した段階で設定することになると思います。
うまく設定すれば時短の調整ができると思いますが、僕はここの機能は使い込めていません。

「Mod」ではモジュレーションをかける、LFOやエンベロープの設定をカスタマイズできます。

好きなところ

・ディエッサー効果の音をチェックができるのは嬉しい。
・目で見て分かりやすい。

気になるところ

・もっと極端にかかっても、他に用途があるかも。

こんな方にオススメ

・歌入りのミックスまでする
・ディエッサーのお気に入りがない
・T-RackS 5が好き

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『レビュー』をもっと詳しく知りたい方はこちら


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