「自然体で生きる」とは、「楽に生きる」ことじゃない。よくある誤解と向き合ってみる
スカイベイビーズでは、「自然体で、生きよう」という企業理念を掲げています。
みなさんは「自然体」と聞いて、どのようなイメージを持ちますか?
周囲からはよく、「自由に」「無理せず」「自分のペースで」「ありのままに」などの言葉があがります。これらは一面的には間違いではないのですが、私はこの「自然体」という言葉が少し誤解されているようにも感じています。自然体は決して「楽をする」ことではなく、自分の役割や責任を果たすなかで、自分らしさを失わずに生きることだと考えています。
今回は、「自然体」という言葉に抱かれがちな誤解を払拭するために、「よくある誤解」について書いていきたいと思います。
「自然体」という言葉に対する"よくある誤解”
ここからは、実際に抱かれがちな「自然体」に対する誤解を、大きく4つに分けてそれぞれ私の考えを書いてみます。
よくある誤解1: 自由でいい(≒自分勝手でいい)
スカイベイビーズではできるだけルールを減らし、一人ひとりが自由に働ける環境を目指しています。しかし、「自由」とは何でも好き勝手していいという意味ではありません。自由には責任が伴います。自由を支えるのは、それぞれが自分の役割を全うする責任感です。「自由」と「自分勝手」は紙一重であり、「自由でいい」を「自分勝手でもいい」と履き違えられてしまう危険性は、常に感じています。
例えば、組織としてスムーズに仕事を進めるには、互いに信頼し合い、決められた時間や目標を守る必要があります。それができなければ、結果的にルールが増え、自由な環境は失われてしまいます。社会全体でも同じことが言えます。ゴミの捨て方や交通ルールなど、元は「常識」で守れるはずのものが、守られないからこそ規則が生まれるのです。
つまり、本当の自由とは、自分の役割や責任を果たしながら成り立つものであり、そこには他者への配慮や思いやりが欠かせません。
よくある誤解2: 無理しなくていい(≒成長しなくていい)
自然体は、「無理をしない」と捉えられることも多いです。しかしそれが「成長しなくてもいい」という意味になってしまうと、それは誤解です。社会や組織、周囲の人々は常に変化していきます。その変化に対応するためには、自分自身も変わる努力を続けなければなりません。
成長という言葉にプレッシャーを感じる人もいるかもしれませんし、成長は「強制されるもの」ではないとも思います。ですが、成長とは新しいスキルを身につけたり、環境に順応したりする柔軟性でもあるのです。スピードは人それぞれでいいし、ささいなことでもいい。成長することは結果的に自分を守り、自然体でいられる道を切り開くための力になると考えています。
よくある誤解3: 自分のペースでいい(≒ゆっくりでいい)
「自然体」という言葉から「それぞれのペースを大切にする」イメージを持たれることも多いですが、これが「ゆっくりでいい」となってしまうと、それは誤解です。会社や組織は常に動き続けています。そのスピード感やリズムに合わせる努力なしに、自分だけが「マイペース」を貫くのは難しいでしょう。もちろん無理をするべきだという意味でもありません。自分のペースを創ることには努力も必要ですし、場合によっては他者の理解も必要です。それをさぼっていいというわけではないのです。
大切なのは、自分のペースを守るだけでなく、全体の動きと調和しながら進むこと。そこでズレが生じる場合は、自分の働き方を見直す必要があるかもしれません。
よくある誤解4: 個人プレーでいい(≒協力を不要とする)
スカイベイビーズでは個人事業主としての一面を持つ人が多数を占めているというのもあり、セルフマネジメントの力が備わった人が多いです。そんなイメージもあってか、個人の力で生きていくことが自然体であると思われることがあります。
しかし、人は決して一人では生きてはいけません。自然体とは個人プレーを推奨するものではなく、特に組織や会社で働く以上、チームとして成果を出すことが求められます。会社の組織という生態系の中で、自身の役割と他者との連携の中で、みんなのしあわせを意識しなければなりません。
自然体とは、人同士の関わりや協力の中で自分の役割を理解し、自分らしさを発揮することだと私は思います。
自然体の本質
自然体とは、簡単に言えば、「自分らしさ」を保ちながら、他者や環境と調和して生きること。
それは、ただ無理せずに生きることではありません。自由を手に入れるための責任を果たし、周囲と調和しながら自分らしさを発揮してこそ、真の自然体が実現されるのだと私は考えています。
今回の記事が、誤解されがちな「自然体」という言葉の本質についてみなさんに考えていただくきっかけになれば嬉しいです。