センターバックからの組み立て
今回の戦術研究所ではセンターバックからの組み立ての中から3つのパターンを紐解いて行きたいと思います。この戦術はアルゼンチン2部(当時1部)のClub Atlético Temperleyのサテライトやトップチームで実際に使用していたものです。当時のチームのコンセプトはとにかく攻める、ボールを失えば1秒でも早くまた攻めるために取り返すというものでした。一瞬でも集中を欠いたり、誰か1人がサボると成り立たないチーム戦術とコンセプトです。
今回は4-2-3-1の陣形を基本的な形としていますが他でも応用可能です。
基本的な陣形はこちらになります。
センターバックからの組み立てとなっていますがセンターバック、キーパー、サイドバック、ボランチの選手などでサポートをしながらセンターバックの選手が前を向いてパスを出せる状態になってから動きが始まります。そしてこの画像ではもうパスが出せると仮定されたものになってます。
パターン1
7が中に入りそこのスペースに2が走り込むそして6が2がいたスペースを埋めるというものになります。
ポイント1: 動き出しのタイミング
動き出しが遅かったり早かったりするとマークがしやすくなりボールを受けれなくなります。
ポイント2: 3人がボールを受けれる状態を作る意識
この動きをしている3選手は誰1人おとりになるための動きではありません。なので7の選手はまっすぐ下がって背負った状態にするのではなく中に走り込んでいる時にスペースに出してもらい受けるイメージ、2の選手は基本的に背後へのロングボール、6の選手は2の選手にマークが完全について行ったときにフリーで前を向いて受けることができるという仕組みです。
ポイント3: 動き直しの意識
毎回毎回思ってるように動きができてパスが供給できるわけではないので、パスが出なかった時に常に動き直しボールを受けれるポジション、タイミングを探す。
パターン2
パターン1の逆の動きで2が中に走り込みそこのスペースに7がおりてきて6がスペースに抜けるという動きです。
ポイントはパターン1と一緒です。
パターン3
これは8がボールを受けて逆サイドへの展開をするための動きです。
ポイント1: 6がマークを引っ張る
パターン1、2ではおとりのうごきはありませんでしたがこのパターン6の選手はおとりとなりマークを引っ張りスペースを開ける動きをします。
ポイント2: 8の受け方
8の選手は開いたスペースに少しでも余裕を持って受けれるように走り込みます。そしてボールを受ける際には前を向いて受けれる体勢を作ることが重要になってきます。なぜならこの選手がリターンや反対のセンターバックに出しても一切前に進んでないからです。
ポイント3: 10のちょっとした気遣い
10の選手が少しずれることにより6の選手とかぶらず8の選手が展開する際に攻撃の厚みを出すことができます。
動き出しがもう少し分かりやすく見える動画がこちら
戦術はサッカーにおいて重要なものですが必ずしも勝利に導いてくれるものではありません。決められたことを守りながら臨機応変に対応していくことが重要になってきます。
次回もお楽しみに!!
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