見出し画像

燃え尽き症候群

20代の頃、ふとした瞬間に「私、何のためにこんなに頑張ってるんだろう」って思うことが増えた。朝、鏡を見ればクマが居座り、カフェで頼んだコーヒーの苦さに涙が出る。これが社会人の宿命ってやつか。誰かが言ってた、「働くことは美徳だ」って。でも、果たしてそうだろうか?私はむしろ、美徳に燃やされて灰になりかけてる気がする。

燃え尽き症候群。

まるで映画のタイトルみたいだけど、実際には私たちのすぐ隣に潜む影のようなものだ。特に、仕事に熱意を注ぎ込むタイプほど、その影に足を取られる危険があるらしい。気づいたら、「もう無理」ってポツリと漏らして、机に突っ伏す。そんな光景を見たことがないだろうか?いや、もしかしたらそれ、あなた自身の姿だったりして。

私はそんな時、「仕事=人生」なんて考え方、ほんと損だなって思う。いや、全然、仕事が嫌いってわけじゃない。ただ、頑張るのが当たり前になりすぎて、自分のバッテリーが切れる瞬間を見逃してしまう。それが危ないって話を今日はしたい。

燃え尽き症候群の原因

燃え尽き症候群の正体を、一言で言えば「期待しすぎの反動」だと思う。理想を描きすぎて、それが現実の壁にぶつかった瞬間、パチンと切れる。ゴム風船が割れるみたいに。シュールだけど、心の奥で何かが壊れる音がするんだよね。

たとえば、こんな感じだ。
会社で新しいプロジェクトを任された時、「よし、やってやるぞ!」って気合が入る。寝る間も惜しんで資料を作り、チーム全員を巻き込んで、最高の結果を目指す。そして迎えた発表の日、上司の一言がこれだ。
「まあ、無難だね。」
…無難?今の私の努力の結晶が?無難?
その瞬間、何かがポキリと折れる。誰のために頑張ったんだっけ、って自分に問いかけたくなる。そう、これが理想と現実のギャップだ。

さらに厄介なのは、目標がなくなる時。人間ってゴールが見えてるときは、全力疾走できる。だけど、そのゴールを超えた瞬間、途端に「次はどこに向かえばいいの?」って迷子になる。まるで、大きな森の中で突然地図を失くしたみたいにね。あの感覚は、本当に堪える。

こういう挫折感や喪失感が積もり積もって、「燃え尽き」になる。そして、仕事が楽しいはずだった人ほど、そこから這い上がるのに時間がかかるんだよね。あんなに頑張ってたのに…って、自分に対するがっかり感が追い打ちをかける。

でも、落ち込む必要はない。なぜなら、燃え尽きるってことは、何かに本気だった証拠でもあるから。

燃え尽きを防ぐライフバランスの秘訣

燃え尽きないように生きるって、なんだか「火を絶やさず灯し続ける」みたいなものだと思う。大きな炎を保つんじゃなくて、キャンドルの優しい光を絶やさない。ほんのり暖かいくらいがちょうどいいんだ。

まず、大事なのは「仕事だけが人生じゃない」ってことを自分に言い聞かせることだ。もちろん、仕事は大切。お給料がなければカフェラテも買えないし、Netflixのサブスクも続けられない。でも、仕事が全てだと思い込むと、いつの間にか自分の価値観が仕事に縛られてしまう。だから、意識的に「仕事以外」にも時間を使ってみるといい。趣味とか、家族との時間とか、友達と夜中にくだらない話をする時間とかね。

私の場合、小説を書くことが趣味だ。それに、好きな街を歩くのもいいリセットになる。江東区の風情を感じながら、ぼーっと散歩をする。それだけで、不思議と心の中のモヤモヤが薄れていく。これ、立派なメンタルヘルスケアだと思ってる。

あと、忘れちゃいけないのが、「次の目標を無理に作らない」こと。目標がないと不安になるっていうのは、人間の性みたいなものだけど、実際には、目標がなくてもいい時だってある。例えば、何もしない休日を過ごしても、特に何の成果もない一日でも、それでいい。だらだら過ごす勇気を持つのも、燃え尽きを防ぐ大事なスキルだ。

そして、自分の価値を「仕事」だけに預けないこと。どんなに忙しくても、「これをしてる自分、悪くないかも」って思える時間を作るのは重要だ。好きな本を読む、料理をする、何でもいい。心が「ただ楽しむ」ことを覚えられる場所を確保しておこう。

結局、人生のバランスって、簡単そうで難しい。でも、肩の力を抜いて「ほどほど」を楽しむことが、燃え尽かないコツなんだと思う。

明日からできる一歩

燃え尽きを防ぐ方法なんて言うと、なんだか大きな改革が必要な気がしてくるけど、実際はそんなことない。むしろ、小さな変化が火種を守る鍵だったりする。明日から、いや、今すぐでもできることをいくつか提案してみよう。

まず、「1日30分、自分のために時間を使う」。これ、意外とハードルが高いと思うかもしれないけど、やってみると案外簡単だ。30分間、スマホを触らずに好きな本を読むのもいいし、絵を描くとか、料理をするのもいい。私なんて、散歩をしながら「江東区の空気、今日もいい感じだなぁ」とぼんやりするだけで、かなりリフレッシュできる。コツは「この時間は完全に自分のため」って決めること。

次に、「ダラダラする勇気」を持つこと。これ、大事。なんとなく、時間を無駄にしちゃいけないって気持ちが働くけど、人間にはサボる権利がある。何も考えずにテレビを見たり、ベッドでゴロゴロしているとき、きっと頭の中で何かが静かに整頓されている。効率を求めない時間が心をリセットするのに必要なんだ。

それと、「やりたくないことには素直にNOと言う」。これは意外と勇気がいるけど、効果抜群だ。無理に引き受けると、自分のエネルギーを消耗するだけ。勇気を出して「嫌なものは嫌」と言うのも、自分を守るための重要なアクションだ。

最後に、「完璧を求めすぎないこと」。燃え尽きやすい人ほど、「ちゃんとやらなきゃ」って思いがちだ。でも、人生って、意外とちゃんとしなくても回るもんだ。適当な日があったっていい。大事なのは、火が消えないこと。そのために、適度に手を抜くのもスキルの一つだ。

明日から、ほんの少しだけでもいい。自分を甘やかす時間を作ってみる。そうやって、小さな一歩を踏み出すことで、日々の生活が少しずつ軽くなっていく。心のキャンドルの炎を守るのは、意外とこういう「ちょっとしたこと」だったりするんだよね。

後日談

私がこんな風に偉そうに燃え尽きについて語るのも、結局、自分が何度も燃えかけた経験があるからだと思う。とはいえ、正直、私は完全に燃え尽きたことはない。きっと、それを防ぐための「裏技」を無意識に使ってきたからなんだと思う。

例えば、私は普段、クリエイティブな仕事をしている。でも、「クリエイティブ」って聞くと、なんだか常に頭をフル回転させてカッコいいアイデアをひねり出してるイメージがあるでしょ?全然そんなことない。むしろ、週の半分くらいはぼんやりしてる。

好きな街を散歩して、江東区の風景に浸る。「あ、ここに新しいカフェができたんだ」とか、何でもない発見が楽しい。あと、夜になると飲みに行くのが好きで、「今日はどの店にしようかな」って迷う時間が一番幸せだったりする。そんな、なんてことない日常が私を救ってる気がするんだ。

それと、私は「バブみ」を意識的に表に出すようにしてる。特に夕方、仕事で疲れたとき。「もうやだー!これやりたくないー!」って、オフィスで同僚に甘える。いい歳をした大人が?と思うかもしれないけど、それが意外と効果的。溜まったストレスを出すことで、心が軽くなるんだ。

あと、「嫌なことは嫌って言う」のも鉄則。無理な仕事や頼まれごとには「それ、ちょっと無理ですね」ってきっぱり断る。遠慮して引き受けると、結局、自分が苦しくなるだけだから。私はわがままだなって思うけど、そのおかげで鬱にならずに済んでるのかもしれない。

こんな風に、完璧に見える日常じゃないけど、私なりのペースで「燃え尽かない暮らし」を続けている。もしかしたら、この方法が正しいのかはわからない。でも、きっと誰にでも合ったやり方があるはず。自分なりのバランスを探すヒントになれば、これ以上嬉しいことはない。

バブバブしてこうぜ!

いいなと思ったら応援しよう!