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タココーラーへの処方箋
はじめに
「あーリバーベットされたよ…きっついなぁ…。でもブラフもあるしなぁ。ええい!コール!!…んーですよねー…」
こんなのはポーカーをプレイしていれば誰にだって訪れるシーンで、みなさんにも身に覚えがあるだろう。
当然僕にだって覚えはあるし、なんなら何度もそれらを繰り返してしまっている。
そもそもこのゲームではリバーコールした場合のすべてで勝つ必要なんてないわけだし、数回に一回勝てば利益的になるということは皆さんもすでに分かっていると思う。
ただその瞬間はどうしても「またやっちまった」という罪悪感に襲われるし、出来ることなら何とかしたいとは思うのだろう。
もちろん利益的なリバーコールをした一部でポットを落とすことは何の問題もない。
でもこのNoteを読んでくださっているということは、薄々でも自分が今までしているコールがあまり利益的ではなく、もしかしたら感情に流されてしまってコールしているのではないかという危惧感を持っている方が多いのではないかと思う。
(そうではない人も読み物として読んでもらえたらありがたい)
そんな中でもなぜか私たちはこれらを繰り返していく。
それは僕たちが本質的に降りることが嫌なのかもしれないし、あるいはコールして勝つという瞬間が、何かを失ってでも得たい性質のもので、ある意味それを満たすためにギャンブル的な趣味嗜好に走っている結果なのかもしれない。
大抵のプレイヤーは職業的にポーカーを行っているわけではないし、それによって生活がどうこうするわけではないのだから、実際のところ「好きにコールしたらいい」わけなのだが、それでも次の一歩を踏み出したいと思うそのきっかけになれれば幸いだ。
※本Noteは前半部分無料、後半部分有料となります。
10部までは2980円、それ以降は4980円とします。
本Noteの対象
まずこのNoteの対象は、「タココーラー」が対象になる。
自他ともに認める「コーリングステーション」でリバー降りれない病の末期患者で、且つ勉強なんてしたくねぇよ。でもちょっとだけコール控えたいなと思っているプレイヤー達だ。
この不利益なコールからの脱し方にはいくつかの方法があると僕は思っていて、一つはゲーム理論やGTOと言われるものを学習して矯正する方法、そしてもう一つは実戦を繰り返す中で、「あ、これコールしたらやばくね」と自ら気づき、そして修正していく方法だ。
もしかしたらもっと他にもあるかもしれないけれど、問題なのはわかった上でも、それらを実行するのはまた別の能力を問われている可能性があって、必要なのは「滝行」などのメンタルトレーニングなどになることを否定はできないのが悲しいところではある。
なんにせよ、方法はひとつではないし、自力で克服できるのであればそれに越したことはない。
とはいえ、駆け込み寺のようなものがあってもいいと僕は思うし、
そもそも僕がタココーラー筆頭プレイヤーなので自分の為にも処方箋は必要だった。
Noteの内容は末期コール患者(ステージ5)の僕が自分自身のために行った座学をかみ砕いたものとなっている。
うんうんわかるわかると思える人はぜひ引き続き読み進めてほしい。
Noteの内容
①不利益なリバーコールをすることでの損失の確認
②MDA(データベース)をどう活用するか
------(以下有料部分)-----------
③MDAから抽出されたデータの提示
④データの解釈
⑤簡易戦略の提案
⑥プレイヤータイプ別にどう変化させるか
前半部分では一般的な知識について簡単に説明するとともに、有料部分になにが含まれるのかを提示する。
前半部分を読んで興味が湧くようであればぜひ後半の購入を検討してもらえればとは思う。
せっかく時間を取って読んでもらえているので、前半の無料部分だけでも何かの一助となれれば幸いではある。
①不利益なリバーコールをすることでの損失の確認
実際これは言われなくても分かっているよという人が多々ではあると思う。
分かった上でもコールしてしまうから私たちは「タココーラー」という悲しい現実に目を向けながら復習がてら確認していくこととしよう。
まず、このNoteで言うコールはすべてリバーコールであることとする。
リバーのコールにおいては、フロップやターンと比べてトイゲームで考えることができるので、実際のところ実はフロップタコやターンタコに比べてテコ入れが簡単なはずではある。あるんだけれども、これをコールしたらショーダウンできるというささやきが私たちを惑わせる。
実際のところ私たちが行うゲームのほとんどにレーキというものがかかっていて、よく言われる「必要勝率」を満たすだけでは残念ながら勝率は足りないことが多々ではあるが、それでもまずこの「必要勝率」というものを考える必要があるだろう。
すでにターンまでで構築されたポットサイズと、リバーで打たれているベットサイズを元にこの「必要勝率」というものは計算することができる。
簡単なトイゲームであればこのリバーのベットというのは大抵の場合はオールインになっていて、さらにレイズを返すことはできなくなっているが、私たちが行っているゲームではさらにレイズを返すことができるシーンもあるはずだ。
とはいえ私たちタココーラーは大抵の場合は、そこそこに強く見えるハンドを「コール」か「フォールド」で悩んでコールしているわけだから、このNoteではそんなスポットに焦点を当てていく。
となれば基本的にはトイゲームをベースに考えてよくなる。
まずここで第一の学びとしては、「ブラフが入っているか否か」という自分への問いは大抵の場合、「問いとしては不足している」ということである。
なぜならば大抵の場合に、ブラフが入っているか入っていないかだけで考えれば、「ブラフは入っている」ことが多い。
もし、「ブラフが入っているからコール」が成立するのであれば、私たち限界タココーラは全滅し、全員がこのゲームの覇者になれる可能性がある。
であれば僕が今回書かねばいけないNoteは、「タココーラーへの処方箋」ではなく、「玉無しニットへの発起材」になるはずだ。
そうはならないのは、このゲームにおけるコールの基準が、「ブラフが入っているか」ではなく、私たちが持つ実は中途半端かもしれないこのハンドが、「コールしてもいいだけのブラフが入っているか?」が焦点になるからだ。
だから私たちの読み違えは、
「ブラフが入っているか?」という問いをズバっと当ててはいるものの、
その先の真の問いである「充分にブラフは入っているか?」という問いに対しての解答がことごとく間違っている可能性があるということである。
そして更なる一歩としてより正確に今後自身を問いて行くのであれば、
「充分にブラフは入っているか?」を超えて
「このハンドがコールするだけのブラフや、それに相当するハンドが入っているか?」となっていく。
レベル1:「ブラフはあるか?」
レベル2:「充分にブラフは入っているか?」
レベル3:「このハンドがコールできるだけのブラフや、それに相当するハンドが入っているか?」
なぜレベル3が必ずしもブラフの量だけを問わないかというと、もしかしたら相手のバリューの一部や、何で打たれたかよくわからない謎のハンドに勝っている可能性があるからである。
結局のところ必要勝率さえ満たせばいいので、いま私たちが持つハンドは、ブラフだろうが何だろうがこちらが求めるラインを超えた確率で勝つなら全部コールするし、逆にそれ以下なら苦汁をなめながらもそのハンドを捨てる必要がある。
この苦汁をなめながらもそのハンドを捨てることが私たちは壊滅的に下手なわけで、それらが結局のところ損失となっている。
さぁいままでの私たちの純粋無垢な感覚と、実際に求められる点や位置の異なりが我々の悲劇を生んでいるわけだが、何らかの手段でこれらを訂正していく必要がある。
それがゲーム理論を学ぶことだったり、GTOwizardで相手のブラフレンジを参考にしてどうズレているか推測したり、戦いの中で学んでいくということではあるが、ここでは簡単なゲーム理論での方法を一例として提示する
Q.1
リバーであなたは強くも弱くもないハンドを持っています。
相手にポットサイズのオールインを打たれており、
フォールドするかコールするかで迷っています。
この時にコールするとして必要な勝率は何%ですか?
A.33%
おめでとうございます。たくさんの人が正解できたことでしょう。
これでタココーラーから卒業できます。
今回はポットベットでしたがサイズごとに必要勝率は異なるので他のサイズも暗記しましょうね!
とはなりません。
Q.2
先ほどのケースと同様にリバーでポットベットオールインをする場合に適切なバリューブラフ比は何対何でしょうか?
A. バリュー 66.6% ブラフ 33.3%
おめでとうござ(略 とはなりません
その先の問いの、バリューが66.6%を超えていたらキャッチャーは降りて、ブラフが33.3%を超えていたらコールして
みたいなのが仮に分かったとしても結局のところ僕らみたいな末期患者のタココールは改善しませんし、症状固定する可能性すらあります。
もしこれで改善するのであればかなりの軽度かそもそも疾患すらしていない可能性があります。うらやましいです。
結局のところ私たちに必要なのは、タココールを続けて一回死の淵にまでたたされるか、あるいはそれに準じた劇薬で現実みせられるしかないわけです。
②MDA(以下:データベース)をどう活用するか
さて結局のところ死の淵に立たされるしかないほどどうしようもない病気にかかっている私たちですが、疑似的に死を感じるためにMDAと呼ばれるものを活用します。
死んでも治らない病気である可能性を否定はできませんが、持ちうる最善は尽くしたい。そんな所存です。
MDAとは、ざっくり言えばたくさんのデータから何かを探そうねって取り組みで、
要は実際問題こうなってることが多いからここでコールしたら死ぬよっていうスポットを過去のハンド達から抜き出す行為になります。
必要勝率とか知らんけど、バリューブラフ比とか知らんけど、
このスポットではこうしようみたいな、簡易戦略を生み出していきます。
今回のNoteでは「シングルレイズドポット(2BP)」で敵がオープンしてきたときに、自分がOOPでディフェンスしたケースでのリバーコールを解析しています。自分が誰かのオープンをBBでディフェンスしたケースが主に想定されそうですね。
データベースからはこんな情報を抜き出すことができます。
![](https://assets.st-note.com/img/1724406601232-4nXXmPNjGQ.png)
特定のスポットでの相手のハンドの強さが分かります。
実際にはバイアスというものがかかって多少のズレはありますが、充分なハンド数とバイアスが低いスポット(リバー)の一部ではかなり信頼度の高い情報を抜き出すことができます。
とはいえ、これだけ見せられてもなにがなんだか分からないのが通常です。
GTO民は変態と言われていますが、MDA民はより変態です。
ですが凡夫な僕はどうやってもGTOだけではプレイを補完できないので、
自分ができることに時間を使うしかないため、試行錯誤を繰り返しています。
さてこれらの情報からなにを学び、そしてそれを糧にしていくのかを示していきたいと思います。
上記のようになんだかよく分からないデータが抜き出せるということだけが今わかっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1724406855398-ZYIEVlsIDx.png)
このデータはリバーでショーダウンされたハンドの強さを表しています。
要はこれを逆算して、なにをコールしたら利益的で、どこまでフォールドしたらいいかを過去のデータから導き出したいわけです。
![](https://assets.st-note.com/img/1724406971024-ibR7gbx9HK.png?width=1200)
縦に並んでいる数字が必要勝率で
横に並んでいる数字がベットサイズです。
暗記する必要はありません。さっきのデータをここに乗っけて、
このラインを超えている部分からコールしたら利益的だと思えるからコールする。
逆に下回っていたら、すくなくとも迷っているような「キャッチャー」はフォールドする
そしてそれを機械的に判断するような表を作成していきます。
しかしながら私たちは真のコーラーです。重症患者なわけです。
そして戦うフィールドには大抵の場合にはレーキが存在します。
レーキは人それぞれではありますが、まぁ僕らは病気ですから
一定の安全マージンを敷きましょう
![](https://assets.st-note.com/img/1724407221507-YR04QFQ4YP.png?width=1200)
このように必要勝率よりもやや上に線を引きました。
それに合わせてデータベースから抜き出してきたデータを当てはめていきます
![](https://assets.st-note.com/img/1724407734299-jiewstlJID.png?width=1200)
例ではありますが、とあるラインで自分がトップペアを持っていたとしましょう。
データベースからトップペアよりも弱いハンドのデータを抽出しました。
それを先ほどの図に重ねてみると、上の図になったとします。
私たちは病気なので水色の曲線よりもやや安全マージンを取ったオレンジ色の線を基準にトップペアをコールしたり、フォールドしたりするとしましょう。
赤丸の部分はオレンジの線を突き抜けていますから、これはコールすることが利益的になることを表しています。
しかし残念ながら左の方の青丸の部分ではオレンジの曲線はおろか、青の曲線すら超えることができていません。
これは残念ながらデーター上キャッチが不利益になる可能性が高いです。
そしてこのゾーンを僕は仁義なき戦いゾーンと呼んでいますが、
「俺のバリューとお前のバリュー果たしてどちらが強いかな?」という戦いをせざるを得ません。
実際のシーンではレイズ等がありますので必ずしも降りなくてはいけないかは分かりませんが、少なくともデータ上コールしてプラスになることは少なそうということは分かります。
今回は自分が握っていたのがトップペア想定でしたが、この作業を繰り返していくことで、データ上どこからコールすることができそうなのか?
ということが分かります。
データはあくまでデータでしかなく、それらが絶対に目の前の敵に対してクリティカルか、または利益的かということは残念ながら分かりません。
それでも少なくとも僕はできることが目の前にあるのであればやっていきたいと思っていますし、実際のデータの一部を視覚的に見ることで、
あーこのスポットってこんなにブラフ無かったんだ。と思えることで
すべてではなくともいままで不利益なコールをしていたのであればその一部をフォールドすることができるかもしれません。
もちろんすべてを的確にすることは難しいと思いますが、
タココール10回のうち1回控えられるようになるだけでも、
もしかしたら私たちのズレは修正に向かっていくのかもしれません。
そしてこのNoteでは、データーベース全体と、少しベットが固いかな?と思われる2タイプのデータを抽出して2つの簡易コール表を作成しています。
それら二つを並べることで、目の前の相手に対して少しでもよりよくコールやフォールドをしていくことができるのではないかと考えています。
前半部分は以上となります。
内容に興味を持っていただけるようであれば購入を検討していただければと思います。
すべてのスポットを網羅することは難しいので
今回の内容では以下のスポットのデータ解釈と簡易戦略構築を行っています。
vs 2BP IP PFR River Bet (自分はOOP DF)
①B-B-B
②X-B-B
③B-X-B
④X-X-B
10部までは2980円、それ以降は4980円とします。
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