【無料記事】新・冒険投資家 高橋ダンの世界新発見! 人生が劇的に変わる「旅」の極意(高橋ダン)を読んでみた。
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■ この本を読んだ理由
【要約(ネタバレ)】
【第1章】新・冒険投資家誕生!高橋ダンの世界新発見=元ウォール街勤務の私が世界を旅した理由=
・ 最初に行ったのはヨーロッパ。旅の楽しさを知った
旅をすれば新しい世界を発見できるだけでなく 新しい自分も発見出来る。世界を旅することは一番の教育だ。
・「エコノミスト」が教える世界で一番成長する地域
金融マンの頃から欠かさず読んでいるのは イギリスの経済誌「エコノミストTheEconomist」だ。ヘッジファンドにいた私は「エコノミスト」を始めとした国際的なニュース記事を読みながら「世界で一番成長する国はどこか?」について考えた。
投資の成果はその国の経済成長率、具体的に言うと「GDP(国内総生産)」どれくらい成長しているかによってほぼ決まってくる。様々な国のGDPの伸びなどを見て、出した結論は東南アジアだった。
2位はインドやバングラデシュなどの南アジア、3位はアフリカだ。
・ 東南アジアへの冒険投資旅行が私を変えた!
・ ジンジャーをかじりまくってハプニングを楽しむ
せっかくの海外旅行、そして冒険家だから旅の途中のハプニングは逆に刺激的なイベントとして楽しむ位の気持ちが必要だ。
・ フィリピンの経済発展に圧倒される
リスク管理が重要なのは投資も旅も同じ。投資の世界ではリスクが高いほどハイリターンを狙える可能性があるのは『常識』。むろんリスク許容度は人それぞれ。旅でも投資でも危険な目に遭わないためには、自分なりに
「ここまではセーフ、ここからはアウト」というリスク判断の基準をしっかり持つことが大事だ。
・ 経済成長を体感する旅をすればお金持ちになれる!
フィリピンに滞在中、数多くのビリオネア(億万長者)にあうことができた。フィリピンのビジネスの話を彼らから聞いて、チャンスがあふれていることを確信した。先進国で厳しい競争をするより、途上国で勝負をしたほうがはるかに成功出来る確率が高い。
経済が成長しているとき 世の中にはあらゆるところにチャンスがある。
・ 経済成長率の高い国は「成功話」であふれている
途上国のパワーは、町のあちこちから「友人が1億円儲けた」とかの成功話ばかりが飛び交い、同じような景気のいい話が聞こえてきて、街を包んでいるエネルギーが、先進国とは違う。途上国では、学歴の有無は関係なく、新たな店をオープンして成功するコトができる。
成功するかしないかを決めるのは、挑戦するのかしないのか、野心があるかないかだけで、あとは運。学歴や出自もあまり関係ない。これこそが真の経済成長だと実感した。
しかし 日本だって1980年代のバブル時代の高度成長期には 世の中は活気に満ちあふれていた。だから日本の若い人たちにもっと旅に出てほしい。
できれば急速な経済発展を遂げている途上国に行き、経済がいかに人々の暮らしだけでなく心を変えるかを見てきて欲しい。
・ 旅の極意①「経済成長率の高い国を旅する!」
現在の東南アジアの雰囲気は、日本の1960~1970年代の高度成長期に近い。経済が急成長する時は 数ヶ月単位で街の風景が変化する。
目、耳、舌、鼻、手、「五感 five senses」を総動員して感じることが重要だ。
・ 世界の経済成長率ベスト20、どこの国を旅する?
判断材料の一つは経済成長率だ。
数ヶ月で景色が変わる姿を自分の目で見ることが大事だ。
途上国では街全体が刻一刻と変わっていく。
まだコロナの影響がなかった2019年の「実質国内総生産(GDP)」の成長率を見ると上位20ヵ国は以下のようになっている。
1位は北アフリカに位置するリビア
2位も同じアフリカのルワンダ、
アジアではバングラデシュが5位
ネパールが9位、カンボジアが10位
20位までを見ると11位のベトナム、16位のミャンマーなど19位の中国を含め アジアの新興国の着実な成長率が目を引く。
現地を訪れてビジネスをしたり、投資をしてみたい国を選ぶ基準は
「自分が住みたいかどうか」だ。
実質GDP成長率が一時的に高い国は、戦争や紛争のどん底から復興過程にある国も多いので、最近の5年~10年ぐらい安定して経済成長が続いている国を「旅先」として選んだ方が無難かもしれない。
・ ヘッジファンドのアジアブランチを設立
思い付いたらすぐに行動に移す、それが私の成功原則だ。
私たちのヘッジファンドはいい成績を出していたが、すでに「サンセット(斜陽)ビジネスだ」と感じていた。
その理由はコンピューターの影響である。
いまや金融市場では「アルゴ(リズム)」と呼ばれるゼロ・コンマ何秒の高速売買を可能にするコンピューター取引が幅をきかせている。
人間がヘッジファンドの行うような短期売買でアルゴに勝つのは難しくなってきた。
であれば、もっとシンプルで伝統的な分野で投資をした方がいいと結論づけた。
たとえば不動産に投資すれば価値がゼロになることはあまりない。
しかも成長率が高い国でいい物件を買えば1年で2倍、3倍、地価が上昇するのも不思議ではない。
・ シンガポールを拠点にアジアの各地へ投資旅行
東南アジアの各国を回った結果チャンスの大きい国ベスト3を自分なりに選んだ。
それは、ベトナム(V)、インドネシア(I)、フィリピン(P)である。
この3ヵ国は『エコノミスト』のような金融メディアでも「VIP」と命名され 東南アジアで今後も高成長を続けそうな有望国と見なされている。
・ 旅の極意②「行く前にコネクションを作る!」
・ 目指せ!人口・資源大国 インドネシア
VIP3ヵ国野中でもインドネシアは、人口増加と資源保有の面で、とてもエキサイティングな国だった。
・ ロンボク島で味わった王様のような生活
ロンボク島で私たちは開発の進んだマタラムという街の近くに宿を借りた。そこで安宿の賃貸料に1日プラス3000円で素晴らしいマンションを借りられた。しかもコックつきで3食おいしい食事がいただけた。すこぶる豪華で快適なマンションの一室で王様のような暮らしを楽しむ事ができた。
・ 観光発展に賭けるのも投資の一つの方法
・ 元祖・冒険投資家 ジム・ロジャーズ氏の教え
私は「新・冒険投資家」を名乗っているが、元祖・冒険投資家と言えば 現在シンガポールに住んでいるビリオネア投資家のジム・ロジャーズ氏。
・ 大冒険!未開の鉱山を見に行くジャングルツアー
インドネシアは、人口の増加率で世界トップクラスだが、鉱物資源の埋蔵量でも、可能性を秘めた国。
・ 投資旅行には「コネクション」が大切
特に不動産投資の場合、土地はその組の国籍がなければ購入出来ないケースが多く、インドネシアに国籍を持つ人を探して、購入してもらわなければならない。コネクションがなければ信頼できる人はみつからない。
ただ、VIPのように経済発展が続き、それにともなって時価の上昇も続いている国では、不動産投資には大きな魅力がある。
・ ベトナムのマンションにも投資してみた。
途上国で投資をする場合実際に現地へ行って十分に情報収集することが重要だ。東南アジアで人口が多い都市を探すと、ベトナムではホーチミン、インドではジャカルタ、フィリピンではマニラだった。
次に3つの国の平均家賃を比べてみると最もニーズの高い2ベッドルームの部屋で比較すると、ベトナムが圧倒的に低く、維持費が安いのもベトナムだった。 3つ目に各国の平均家賃と平均賃金のバランスをチェックした。
どんなに家賃が安くても住む人の収入がそれ以上に低ければ借りることができる人が限られてしまう。
その点においてもベトナムのホーチミンが比較的余裕があった。
・ 投資したマンションは供給過剰で1年後に売却
マンションは建てるのにそれほど大きな土地を必要としない。
結果、需要が高まると供給がそれ以上に増えやすい。
このままでは価格が下がるーーーそう思って売却したが結果は少しだけ損失がでた。どんな投資をするときも、ここまで上がったら利益確定する、ここまで下がったらたとえ損失が出ても売却するという明確なルールを決めている。そのルールを厳密に守って 損切りをした。
・ 人口や人口密度にも注目して旅をしてみよう
・ 若者よ アジアを目指せ!
世界中を旅して思うのは、日本の若い人たちに
「短期間でもいいから一度日本を飛び出して欲しい」という事だ。
なかでも、五感すべてが刺激される高度経済成長中の途上国へ行って、あふれるエネルギーを感じて欲しい。
私が日本人の若者に一番お勧めしたいエリアは東南アジアだ。
一ヵ国だけ選ぶとするなら、やはりベトナム。
以前に比べると成長は鈍化しているが、世界的に見て高い成長率を維持している。
ミャンマーやラオス、カンボジアも「次のベトナム」になりそうだが、まだ所得が低く雑然としすぎている面がある。
一方で インドネシアはイスラム教徒が大半の国でイスラム教は規律性のある宗教なので、規律を大事にする日本人には合うと思う。
インド バングラデシュは まだまだ発展の初期段階。
日本と比べてどのような差が生じているのかを考えてみれば、チャンスに気づくだろう。人生にはオプション(選択肢)がたくさんあった方がいい。
・ 東南アジアで私が注目している企業
旅行する時間がないという人は 東南アジアの企業に投資してみるのもいいだろう。2020年11月現在での私の投資判断で言うと東南アジア株の中ではテクノロジー株に注目が集まってきたが、過熱感があると思う。
私が注目しているのは、鉱山会社など天然資源に関わっている企業だ。
何百年も続く老舗企業も多いので安心して投資できるのが魅力だ。
さらに、東南アジアの各国では1人あたりGDPの伸びが目覚ましく、地方から都市に出た人々の中産階級化が進んでいる。
ミドルクラスの誕生という大きな流れに乗りたいならその人達が買うコンシューマーグッズ(生活消費財)を作っている会社も安定成長が期待できる。 端的に言うと、東南アジアに本社を置く新興自動車メーカーなどだ。
【第2章】高橋ダン流・旅の極意=世界を「簡単に安く便利に」旅する方法
・ 高橋ダン流「旅のルーティン」とは?
初めての国や都市を訪れた時、その街で最も高いタワーに行き、最上階の展望台から訪れた都市の全景を上空から眺める。あまり豊かでない地域、豪華な地域も一目瞭然。建設中のビルなどを見ればその待ちの経済がどれくらいホットかも感じるコトが出来る。
・ バーやレストランではカウンター席を利用する
旅に出る一番大事なことは現地の人と出会うこと。
・高橋ダン流「旅の必需品」とは?
飛行機用の枕、クッション、イヤホン、アイマスクなど。解熱剤や胃腸薬。トレードに使うノートパソコンも必需品だ。当然 通信手段の確保も重要だ。
空港に着いて 最初にするのは スマホをその国でも自由に使うために 現地のSIMカードを購入すること。
・ Airbnbなら世界中どこでも行ける!
世界旅行は民泊サイト「Airbnb」の登場で劇的の変わり格段に旅がしやすくなった。
・ Airbnbなら激安な料金で豪華な宿を探せる
Airbnbの宿のホストが最初の友達になり最初のガイドにもなってくれる。
・Airbnbの「体験ホスト」は協力なコネクションに
Airbnbには泊まる場所だけでなく旅行者にさまざまなイベントや出会いを提供する「体験ホスト」も多数登録されている。ツアーガイドを引き受けてくれる人もいるので事前に予約するだけでガイド付きの観光が楽しめる。
高級ホテルに泊まったらみんな似たようなサービス。
それでは文化の多様性を体験すること、本当の意味で現地の雰囲気を体感するのは難しい。
・ Airbnbで泊まったダッカの思い出
都市別の人口密度では バングラデシュの首都ダッカが1平方㎞あたり3万3878人で断トツの世界一になっている。
世界の不動産の価格を見ると人口密度と経済成長率に強い相関関係があることがわかる。人口が多く人口密度の高い国がひとたび高度な経済発展に向かえば急激に不動産価格が上昇するチャンスがあるともいえる。
・ バングラデシュで出会ったイスラム文化
ウォール街で教わった
「Are you well-rounded?(あなたには多様性はあるか?)」
という言葉のほんとうの意味を 私は世界を旅することで思い知らされた。
・ 「ウーバー」「グラブ」を使いこなす
タクシー配車アプリは アメリカに本社があってヨーロッパなどでも使える「ウーバー」「グラブ」もVIPをはじめ数多くの国で使われていて実に便利だ。
日本にもウーバーはあるが他国に比べて利用料金が高い。
タクシー業界が保護されているからだろう。
伝統的な文化を守るなど、変化を認めないのはいい面もあるかもしれないが新しく生まれた便利なサービスを規制しすぎると世の中に変化が起こりにくくなり、いい面もあるが弊害のほうが大きいはずだ。
・ 私がパックツアーをお勧めしない理由
Airbnbやウーバー グラブで宿と移動手段を確保できたらグーグルでたとえば「ダッカ 人気スポット」と検索してみれば、ダッカで見ておいた方がいい観光スポットをすぐ見つけることが出来る。
その中から自分が興味を感じた場所を選んで現地の人の話やアプリやサイトのレビューなどをもとに「自分ツアー」を作っていく。
一度でも海外で暮らしてみると日本に対する見方やお金についての考え方も変わるのではないか。
それが「well―rounded(多様性)」を身につけるコトにもつながると思う。
・ 高橋ダン流・さあ旅支度を始めよう!
私の旅の準備の仕方
① 「投資が可能」で「もしかしたら一ヶ月程度 滞在することになっても大丈夫な場所」が第一候補
② 行き先が決まったら航空チケットを取る。「Matrix Airfare Search」 という英語のサイトを愛用。世界中の航空会社のチケットが検索出来る。
③ フライトは金・土・日を避けた方がいい。利用が少ないタイミングにすればチケットは安く手に入る。
④ 席は奥の方がお勧め。
⑤ 航空会社はUAE(アラブ首長国連邦)のドバイが拠点のエミレーツ航空がお気に入り
⑥ 飛行機の乗り継ぎがある場合、到着から次の便の出発まで最低2時間は欲しい
⑦ 海外では免疫力が弱まる傾向があるので体を温めること
⑧ 忘れてならないのはバッテリーと充電器
⑨ スマホの海外使用は高額なのでSIMフリーのスマホを用意して現地でSIMカードを買って現地の通信サービスを利用するほうがいい。
⑩ 少しアグレッシブになること。そのためにはマインドセットが必要
⑪ 出かける前に現地の言葉で「ありがとう」と「こんにちは」くらいは覚―えておくべき
【第3章】ダンといっしょにバーチャル世界旅行!アメリカ・ヨーロッパ編
・ ダンとともにバーチャル世界旅行へ出発!
=アメリカ=
私がお勧めしたいのは南部。
テキサス州は「ディーブ・サウス」と呼ばれ、カウボーイなど昔の伝統的なアメリカの文化や生活がまだ残っている。広大な土地があって銃を持っている人も多い地域だ。
私が育った東部には、世界一の金融センターであるニューヨーク・ウォール街がある。ニューヨークは 人々が歩く速さはアメリカ一と言われており 何事もスピーディでエネルギッシュな街である。
世界各国の優秀な学生が集まるボストンも落ち着きがあり個性豊かな街だ。 西海岸は日本人をはじめアジア系の人々も多数移民していて「GAFAM」(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)と略称で呼ばれる世界を代表するテック企業の本社が勢揃いしている。
=カナダ=
お勧めはケベック・シティ。かつてはフランスの植民地で英仏の植民地戦争の年に造られたケベック要塞などフランス文化が色濃く残る街並みが魅力だ。
=メキシコ=
アメリカ人がリゾートで訪れることの多い国だ。
西海岸のプエルト・バジャルタが海のきれいなリゾート地として有名。
船で沖合のマリエタス諸島まで行くクルーズ旅行ではクジラを見ることが出来る。
アカプルコやカンクンなど、ビーチやナイトクラブで有名なリゾート地がたくさんあり、マヤ文明の遺跡もある。
=ベリーズ=
ベリーズはカリブ海沿岸にある日本の四国より少し大きいぐらいの面積の小さな国で美しい海とビーチリゾートで知られている。
カリブの沖合にあるアンバーグリス・キー(島)は「世界のベストアイランド第1位」に選ばれるほど美しい島として知られている。
ベリーズはタックスヘイブン(租税回避地)の国なのでオフショア口座を保有している人や会社が多いことでも知られている。
=グアテマラ=
グアテマラのジャングル地帯に入ると「ティカル」という紀元前800年頃に始まった古代マヤ文明の巨大遺跡がある。森の中に突如出現したティカル国立公園の巨大ピラミッドを見た時は衝撃を受けた。
=コスタリカ=
希少生物がいることで有名な国で、動物の種類も豊富。自然保護区がたくさんあり環境に配慮した「エコツーリズム」の先進国としても世界的に知られている。
100歳以上の人口比率が高い健康長寿地域の食生活などを紹介した「The Blue Zones」という愛読書のなかにその地域のひとつがコスタリカだった。
コスタリカの食文化で興味深いのは中南米の中でもとりわけ豆を豊富に食べる習慣があり豆料理がたくさんあることだ。タンパク質を豆で取る食文化の地域に長寿の人が多いといわれている。
=コロンビア=
首都ボゴタ以上に経済発展している第2の都市メデジンに訪れた。メデジンの不動産などに投資している海外の富裕層も多くリタイアした後コロンビアで暮らしているアメリカ人の高齢者もたくさんいる。中でもとりわけ感動したのは女性がとても美しいこと。
=タークス・カイコス諸島=
カリブ海にはバルバドスやジャマイカなど旧イギリス領の島々がたくさんあり 中でも一番美しかったのが現在もイギリスの海外領土でもあるタークス・カイコス諸島。
アメリカでは「カリブの楽園」として有名なビーチリゾートになっている。
日本人にも有名なジャマイカにもネグリルやモンテゴ・ベイなど美しく刺激的なビーチがありタークス・カイコス諸島に比べると物価が安いのが魅力。カリビアン・カルチャーも味わいたいならジャマイカも魅力あふれる国。
=プエルトリコ=
アメリカの自治領で住民はアメリカ国籍を持っている。アメリカ内ではフロリダ州も税の優遇措置があって人気があるがプエルトリコのほうがもっとゆうり。アメリカ人にとってもプエルトリコに住むと投資で得たキャピタルゲイン(売却益)や所得に課税されず一種のタックスヘイブンになっているので、富裕層のリタイヤメント先として有名。
・ ヨーロッパはどの国も個性的で料理もおいしい!
ヨーロッパで最初に行く国は定番中の定番のパリが一番お勧めだ。
ヨーロッパの文化は南と北でかなりはっきり分かれていて南フランスやバルセロナなど南欧の国や都市では「にぎやかlively」な雰囲気を感じる。
イタリアやギリシャはさらに開放的で旅行者にも親切だ。
=フランス=
すこぶる「クリシェ(月並み)」でオーソドックスだが「ベルサイユ宮殿」や「エッフェル塔」などは観光した方がいいだろう。タクシーで街中を走ると ナポレオンの彫像がたくさんあり いまだにフランス人にとってナポレオンは皇帝みたいな存在みたいなのだろう。ワインが水よりも安く食べ物、特にパンが美味しかった。しかし質のいいレストランやショップは郊外や田舎に多いとフランスの友人から聞いた。
=スペイン=
スペインの人はフランス人より蘊蓄が好きでお祭りやお祝いが大好きだ。
バルセロナというと 世界的な建築家アントニオ・ガウディが設計した「サクラダ・ファミリア」や「グエル公園」など素晴らしい建築物で有名だ。
地中海に面したバルセロナは 「ラ・バルセロネータ」など地下鉄でもすぐに行けるビーチ街もあり ビーチ文化やパーティ文化を楽しめる土地柄でもある。
=オランダ=
旅にはショックも必要だ。そういう意味でお勧めなのが世界でも有数の「自由都市」といわれるオランダの首都アムステルダムである。
世界的に有名なナイトスポット「飾り窓地区」(現地では「レッド・ライト・ディストリクト」と呼ばれている)を訪れると真っ赤でかなり下品なライトに照らされた窓辺で娼婦たちが踊っていた。アムステルダムでは大麻も許容されているため、たばことは違う変な匂いを漂わせた大麻販売所「コーヒーショップ」もたくさんある。
そんな自由で過激な場所が首都の一角にあるにもかかわらずオランダは経済的に見ると非常に財政規律が高く財政黒字額が大きいことで有名だ。
資源がない国にもかかわらず2019年の一人あたりGDPも世界12位とヨーロッパでも有数の豊かさを誇っている。
=イギリス=
ロンドンは歴史を感じさせる古い街並みが印象的で、ニューヨーク以上に人種が多様化していた。旧植民地だったインドからの移民が多くインドレストランも多くあった。アフリカ系移民も多くさまざまな国から来た人が住んでいるせいか人々の考え方はかなりリベラルに思える。
「well-rounded(多様性)」に直面し、そこから何かを感じ取りたいなら ぜひ訪れて欲しい都市だ。食べ物では紅茶とビスケットが美味しかった。
=ドイツ=
バイエルン州のミュンヘンはアルプスのすぐ北側に位置し、スイス、オーストリアとも近く、文化的にも似ている印象を受けた。ドイツでは ドイツ語の他に英語が話せる人がいて、英語しか話せないアメリカ人より圧倒的に言語力が高いと感じた。
フランスやスペイン、イタリアと違って、ミュンヘンでは日本に似た規律のある文化を感じた。
=スイス=
スイスが興味深いのは 憲法改正を国民全員の投票で決める直接民主制を採用している国であることだ。民主的な政治制度について非常に意識の高い国だと言われている。また、永世中立国としても有名。スイスで出会った人たちと話すと、誰もがみんなスイスの歴史をよく知っている。
金融の世界では、永世中立国のため、古くから世界各国、特に中東の政治家や首長などの資産が流入してくる国として有名だ。
今は、アジアの香港、シンガポールやカリブ海のタックスヘイブンの国に圧倒されているが、いまだにスイス=世界の金融センターの一つというイメージがある。
=イタリア=
イタリアの中でお勧めしたいのはローマ。ローマの中にある別の国になるがバチカン市国の「サン・ピエトロ大聖堂」はキリスト教カトリック教会の総本山。
また、ナポリはピッツァで有名な街である。近くには火山の噴火での遺跡があるポンペイや世界一きれいな海岸線と言われるアマルフィコースト(海岸9など観光名所もたくさんある。
さらにナポリからフェリーが出ているカプリ島に行くのもいい。特にお勧めはイタリア語で「グロッタ・アズッラ」と呼ばれる「青の洞窟」だ。カヌーを漕いで断崖絶壁に出来た小さな入り口から狭い海の洞窟に入ると深い青入りの海面に照らされた真っ青な空間が拡がっていて本当に神秘的。
=ギリシャ=
ギリシャで訪れたのは サントリーニ島という島だったが白い壁とスカイブルーの屋根や窓で統一された島の街並みが本当にきれい。
経済面で見るとギリシャは国の経済収支がずっと赤字で海外から多額の借金をしている。その貸し手は主にドイツの銀行なのでドイツの意向で国の経済の行方が決まってしまうという構図になっている。
2008年秋のリーマンショック後、ヨーロッパでは2009年からギリシャ危機が起こったが、イタリア、スペイン、ギリシャの南欧3ヵ国はある意味EUの問題児と言われている。
ただし、一方では夏になるとヨーロッパ北部の国々からたくさんの観光客がバカンスに訪れている。
=ノルウェー=
ノルウェーでは 氷河で大陸が削られて複雑な地形になったフィヨルド。
=スウェーデン=
スウェーデンなど北欧諸国はバイキング(海賊船に乗ってヨーロッパ北部の都市と貿易・商業を行った北方ゲルマン民族)が有名だ。
国連の「世界幸福度調査」でも最新の2020年度版で、フィンランドが1位、デンマークが2位、ノルウェーが5位、スウェーデンが7位に入るなど、北欧は幸福度ランキングが世界的に高いことで有名。
=ポーランド=
ポーランドの首都ワルシャワは、第二次世界大戦で街が壊滅的に破壊され、それ以前の歴史的な建造物などがほとんど残っていない。
ポーランドの料理と言えばポーリッシュ・ソーセージ。
=ハンガリー=
ハンガリーの首都ブダペストはドナウ川を挟んで西岸のブダと東岸のペストに分かれていて、ヨーロッパの中でも特に街並みがきれい。
ドナウ川沿いにある国会議事堂 ブダ地区とペスト地区をつなぐセチューニくさり橋、大聖堂や教会など見所はたくさんある。
ハンガリーでは温泉が人気の観光スポットだ。
=チェコ=
チェコはビールが有名で首都プラハにあるビール博物館で飲んだビールは最高。また「ストラホフ修道院」という12世紀半ばに建てられた由緒ある歴史遺産でビールを飲むことが出来た。
プラハの街の家の屋根は同じオレンジ色に統一されていて ヨーロッパの中でも指折りのきれいな街だ。プラハ城内の「聖ヴィート大聖堂」はゴシック建築の代表作と言われており私が見た聖堂の中でも1、2を争う荘厳な美しさだった。
=ボスニア・ヘルツェゴビナ=
ボスニア・ヘルツェゴビナは旧ユーゴスラビア連邦に属していたが、連邦崩壊後の1992年から1994年にかけて民族間で凄惨な戦争があった。
紛争の舞台となった首都サラエボには まだ生々しい戦禍の跡も残っていた。ただ 南部の渓谷地帯にある都市モスタルは風光明媚でのどかなことである。街には「スタリ・モスト」という16世紀に建造された石橋が残っていて世界遺産にも登録されている。
ボスニア・ヘルツェゴビナのような東ヨーロッパの小国はいまだ途上国で 投資に向いているとはいえない。
ただ 文化的には ヨーロッパの中でも異彩を放っていて 景色も素晴らしい。物価も非常に安いので、今後、旧ユーゴ圏の国々は世界的な観光地としてますます発展すると思う。
=モンテネグロ=
モンテネグロも旧ユーゴ圏でボスニア・ヘルツェゴビナの南に位置する温暖な気候の素晴らしい国だ。ここで一番感動した食べ物はチーズだ。
モンテネグロで食べたチーズが世界一美味しいチーズだった。
=クロアチア=
多くの人が「ヨーロッパと言えばイタリア」と言うが、クロアチアに行くとイタリアとかなり似た文化や景色を堪能出来ると感じた。ある意味 イタリアの雰囲気をイタリアよりも安上がりに味わいたいならクロアチアがお勧め。中でも 世界遺産に登録されている古都ドゥブロヴニクは「アドリア海の真珠」と言われるほど風光明媚でテレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のロケ地にもなった。「ドゥブロヴニクの壁」と呼ばれる城壁などを『ゲーム・オブ・スローンズ』のシーンを思い浮かべながら歩き回った。
【第3章】ダンといっしょにバーチャル世界旅行!
アフリカ・中東・アジア編
アフリカ・中東・アジアも魅力や感動が満載!
雄大な自然や文明の歴史を感じる古都が出来るアフリカ 中東。そしてアジアは歴史も魅力だが食べ物が美味しい。
VIP(ベトナム、インドネシア、フィリピン)」に続くかもしれない経済成長率の高い国々も多数存在する。
日本からも近くてなじみ深く 親日感情の強い国が多い点も魅力だ。
=南アフリカ=
南アフリカはかつてアパルトヘイト(人種隔離)政策で悪名の高かった国だが、金やダイヤモンド、プラチナの産地でもあり、美しい自然に恵まれた国。
アフリカといえば 野生動物との出会いも欠かせない体験の一つ。
野生動物の観察ツアーに参加したいなら北部にあるブレトリアという都市近くの「クルーガー国立公園」が有名だ。
南アフリカにはたくさんの鉱山資源が眠っている。中でも金の次に高価で希少な好物といわれるプラチナに関しては、世界の生産量の6~7割を占めている。
南アフリカはアフリカの中では経済が一番成長している国だが、それは長年 欧州の植民地だったこと以上に、こうした天然資源が豊富にあることも影響している。
=エジプト=
2020年現在のGDPの伸びを見ると数多くのアフリカの国が非常に高い経済成長を遂げているが、テロや戦争、紛争が依然として起こっており、投資対象としてはリスクが高すぎる。
そんなエジプトだが、5000年以上も前に古代文明が繁栄し、その歴史を実際にこの目で見ることが出来る。
一番感動したのは、紀元前1200年頃に亡くなったエジプト文明のファラオ(王)の一人ラムセス2世のミイラ。
人類の歴史を実際に目にするという意味でも、カイロのエジプト考古学博物館に展示されたさまざまなミイラを実際に自分の目で見るのは貴重な体験。
=トルコ=
トルコ一番の大都市、イスタンブールでは世界遺産に登録されているイスラム教のスルタンアフメト・モスク(別名「ブルーモスク」)や「アヤソフィア」は必見。
アヤソフィアはキリスト教の大聖堂として造られたが、15世紀に東ローマ帝国の首都だったコンスタンチノープルがオスマン帝国によって占領された後 イスラム教のモスクとして改良された数奇な歴史を持つ非常に古い建造物。
=アラブ首長国連邦=
ドバイはUAEを構成しているドバイ首長国の首都。
ドバイの163階建てで高さ約828mの「プルジュ・ハリファ」、このビルは世界で一番高いビルなので、最上階近くにある展望台まで上って、ドバイの街を見渡してもらいたい。
というのも 砂漠の中に突如出来た最新の都市というのは 世界的に見てもドバイくらいしかない。同じトロピカルな現代都市としてシンガポールと比較されるが、街角に生い茂る樹木から熱帯の雰囲気を味わえるシンガポールと、荒涼とした砂漠の中のオアシスといった感じのドバイでは、印象が全く違う。
=インド=
南インドの高原地帯にあるバンガロール(現地では「ベンガルール」に改称)に訪れた。
インドのIT産業の集積地のような都市で、爆発的に人口が増えている。 「インドのシリコンバレー」と呼ばれるほど最先端の産業都市にもかかわらず、インドでは牛が神様の使いとして崇拝されている。
牛が道を渡るまで車が止まって待っているので渋滞はカオスと言っていいほど過酷。
インドでは北と南で食べ物がずいぶん違っている。
北はイスラム教徒が多くて羊や鶏など肉を使った料理をよく見かける。
一方、南インドは ヒンズー教徒が圧倒的多数でベジタリアンが多いといわれている。
経済については同じ人口大国の中国と比べて、混乱というか混沌。
外国人が個人で投資するのはまだ難しいと思う。
=バングラデシュ=
大気汚染が深刻で、街の衛生状態も良好ではない。
人口密度も非常に高く、年率6~8%台のGDP成長が続いている。
中国の人件費が上がったこともあって日本の「ユニクロ」を展開しているファーストリテイリングなど多くの先進国の企業が人件費の非常に安いバングラデシュに進出している。
IT産業もかなり盛んで 国内にはIT長者が次々と数多く誕生しているようだ。
=ミャンマー=
おもしろい旅が出来る場所として自信を持ってお勧めするのがミャンマー、 ラオス、カンボジアで、経済成長率も高く、VIPに続き、投資の面でもチャンスがありそうだ。
旧首都ヤンゴン(現首都はネピドー)にある「シュエダゴン・パゴダ」というソフトクリーム型の屋根が金色で覆い尽くされた寺院に圧倒された。
世界を回っていると、どれだけ金(ゴールド)が世界中の文化や宗教の中で使われているかがわかる。
神聖な場所には必ずと言っていいほど金が使われている。
宗教は世界に深く根づいている。
「資産の一部は金に投資すべき」というのは私の持論だが それは世界中の歴史的な建造物に金が使われているのを実際にこの目で見てきたからだ。
ミャンマーでは、日本製のおそらく1970年代ぐらいの電車が日本語の文字表示など全くそのままに鉄道で利用されていた。
東南アジアや中東の国々で「日本から来た」と言って、嫌な顔をする人にはなかなか会わない。それくらい日本は海外の人々から愛されているのだ。
=ラオス=
首都ビエンチャンでもたくさんの寺院やオレンジ色の袈裟を着た僧侶を見かけた。仏教的な雰囲気が強い国でタイに似ている。北部の古都「ルアンパパーン」には多くの仏教遺跡があり街全体が世界文化遺産になっている。
東南アジアの中でも物価が非常に安いので。一日数千円もあれば十分だ。
=カンボジア=
シェムリアップに行って「アンコール・ワット」の仏教遺跡を観光した。 あんなにも多くの寺院が長い間森の中に眠っていたという事実に悠久の歴史を感じた。
カンボジアも旧植民地のフランス、さらにベトナムの影響を強く受けていて 食べ物が美味しい。
東南アジアの食べ物がこんなに美味しいことにまだ欧米人は気づいていない面もある。
もしそのおいしさに気づいたらラオス、ミャンマー、カンボジアなど東南アジアの小国は物価が極めて安い事もあって観光面でも日本の強力なライバルになるかもしれない。
・ 私が見たオセアニア・東アジアの国々の印象
日本と経済的な結びつきが深く地理的にも近い距離にあるオーストラリア圏や東アジアの国々も見ていこう。中国の台頭や勧告の反日活動、北朝鮮の脅威もあって日本を取り巻く東アジアの政治情勢は緊迫している。
とはいえ、経済的なつながりは非常に深く、文化や人々の雰囲気は似ているところが多いように感じる。
たんに観光旅行するだけでなくビジネスや投資の対象としても考えたい国々といえる。
=オーストラリア=
同じ英語が母国語の私にとってオーストリアの一番の魅力はとにかく人が気さくで温かく旅人に対してウェルカムで友好的。
同じ親切な国といってもアメリカ人にとって日本人は真面目な印象、微笑みの国・タイは「ホンネとタテマエ」がある印象をもっている。
その点、ホンネのみで心の底から打ち解けた雰囲気にさせてくれるのが私にとってのオーストリアである。
=ニュージーランド=
ニュージーランドはシンガポールから飛行機で直行便で3時間、乗継便だと6~7時間掛かるので「ニュージーランドはほかの世界からかなり離れている場所」という感想を持った。
人々の話し方やフレンドリーな対応はオーストラリアの人に似ているが、多くの人が自分たちは「キウイ(ニュージーランド人の愛称)だ」と誇りを持っている。
外部からの食品などの持ち込みにはシビアで世界の空港の中でも入管チェックは一番厳しかったのを覚えている。
ニュージーランドで一番印象に残っているのはユニークな気候だった。 山間部でスキーをした後、たった1時間で平地に戻ってTシャツとショートパンツに着替えてテニスもできる、という気候の変化を楽しめる。
=韓国=
日本と韓国の間では過去の植民地支配などを巡って反日感情、嫌韓意識が高まっている。その昔、大陸の文化が韓国や中国から日本に入ってきたことを考えれば、文化も人々の表情も似ているのは当然かもしれない。
日本語も韓国語も両方とも知らない欧米人には「同じ言葉じゃないか」と思えてしまうほどサウンドやイントネーションが似ている。
首都ソウルで韓国人とバーで飲んだが最初はシャイなのにアルコールを飲んで打ち解けると急に陽気でおしゃべりになるところも日本人と良く似ている。
=台湾=
首都・台北は古い街だ。ちょっとだけ足を踏み入れた中国と言葉も似ていて 料理も中華料理で共通した雰囲気を感じた。日本統治時代の影響もあり年配の方の中には日本語が堪能な人も多い。台北の「ナイトマーケット(夜店)」には修学旅行の集団や高齢者の方々も観光で訪れていて安全かつエキゾチックな雰囲気が味わえた。
=香港=
香港はニューヨークの街の雰囲気とかなり似た印象を持った。「香港の人とアメリカの東海岸の人って案外似ているんだな」というのが私の感想だ。 早口でアグレッシブなところもニューヨーカーとよく似ている。
=中国=
中国には ほんのちょっとしか足をふみいれたことはがない。
香港に行ったとき陸路で国境を越えて深センの街を訪れただけだ。
そんな短い滞在で感じた中国の人のイメージは何でも交渉。交渉が大好きというものだ。
そう考えるとシャイで控えめな日本人とアグレッシブで我の強い中国人とでは やはり性格がかなり違うのかもしれない。
毎年6%超の経済成長が続く中国はVIPほどの勢いはなくなってきたものの いまだ急速に発展している。
友人が上海や北京の写真を見せてくれるが毎年毎年風景が違っていて、どんどん変化している。上海は将来シンガポールを超える経済都市になるだろう。
人口だけで見るとすでに東京やシンガポールを超えたアジアNO1の経済都市といっても過言ではない。投資に関してもアメリカや日本国内べったりと言う時代ではなく世界中を広く見渡して大局観、全体像を持ってチャンスを逃さないという視点が必要だと思う。
・ 世界は素晴らしい食べ物にあふれている!
私はネットフリックスが配信している『Forks Over Knives』という「動物性タンパク質はどうして体によくないのか?」「菜食主義がなぜ健康にいいのか?」を科学的に解明したドキュメンタリー映画にも影響を受けている。
私は世界を旅して、別に肉や乳製品がなくても、レシピを工夫すれば、ベジタリアンの料理も肉料理に負けないくらいに美味しく食べられることを体験している。
一つの実証例は南インド料理だ。
インド料理はベジタリアンなのにスパイスを使うことで色々な隠し味や味の濃淡を感じられるように作られている。
日本に帰ってきてからはYouTubeの動画でも紹介しているが納豆ご飯が私の「主食」になっている。
「Healthline」という英語のホームページを見て ベジタリアンに不足しがちな栄養素を調べた。
ベジタリアンはどうしてもマグネシウム、カルシウム、ビタミンB12、ビタミンDや鉄、魚に含まれる「オメガ3」という脂肪酸が不足しがちだ。 こうした不足栄養素をサプリで摂取している。
・ 世界旅行でリラックスしたいならビーチ!
旅は人を鍛えるが、時に癒やしてもくれる。リラックスと言えばビーチ!
私が行ったビーチの中でNO1といえるのはインドネシア・ロンボク島万部のビーチだ。ベトナムのダナン、タイ万部の西海岸にあるプーケット、クラビ、ピィピィ島や東海岸のサムイ島、タオ島、マレーシアのランカウイ島など。東南アジアには欧米からも多数の観光客が訪れる超人気有名ビーチがある。
東南アジアやインド、バングラディシュなどを訪れて、大気汚染やゴミ問題の深刻さについて考えさせられた。
経済成長はある意味 生活環境を犠牲にして成り立っている部分もある。
・ 日本人の環境に対する配慮、規律は素晴らしい!
特に交通渋滞による大気汚染は人口が多い国ほど深刻で、中国やインド インドネシアなど都市部がまさにそうだ。
ゴミの扱いに関しても 途上国では川や海にゴミが投棄され 山のようになっている光景を何度も見たりすると
「環境は大切だ。環境を守らないといけない」という意識が強くなる。
その点日本人は素晴らしい の一言だ。日本には「自分が行うことにきちんと責任を持つ文化」があると強く思う。
日本には街角にゴミ箱を見かけないにもかかわらずゴミが散乱していない。 日本では自発的にゴミを自宅に持ち帰るようだ。
日本の安全や犯罪の少なさも世界的に見たら「特殊」といってもいい。
・ リタイアメントの場所選びは世界の流行
欧米の金融メディアなどでは、60歳、70歳になって仕事をリタイアしたとき どこに住むべきかといった記事が毎週のように配信されている。
日本のメディアでは老後の心配ばかりが取り上げられていて「老後を快適に過ごすためにはどこに移住すればいいか」というポジティブなテーマはあまり語られない。
しかし、世界を旅してさまざまな国の素晴らしい街に出会う機会が増えれば 今後は「どの国のどの街をリタイアメントの場所に選ぶか」という視点も出てくる。
老後に住むところは自国から近い国が基本だろう。
アメリカの海外生活・投資情報サイトの「グローバル・リタイアメント・インデックス」(2020年)によると アメリカ人の旅行専門家達が選んだ人気の移住先
1位はポルトガル、2位パナマ、3位コスタリカ、4位メキシコ、5位コロンビア、6位エクアドル、アジアからは7位マレーシア、10位ベトナム
となっており 温暖で物価が安く 比較的治安もいい国が独占している。
【第5章】 日本の良さを知れば 世界を見る目も変わる
・ ユニークな日本を旅人視点で見つめ直す!
旅行者として日本を見た場合 その魅力は数えきれないほどある。
世界を旅してきた私の目から見ても日本は特殊なアイランドカルチャーを持っている。日本のどこがユニークなのか。
たとえば、どこかに移動しようと思ったとき、電車がいつも時間通りにやってくる。そんな国は他にはあまりない。
エスカレーターに乗るとき2列に分かれるのも日本独特だ。
アメリカでもアジアでもほとんど見たことがない。
食べ物も素晴らしいと評判だ。
すでに「和食」は海外でブームになっていて先進国でも後進国でもどこの国に行っても日本食レストランがある。
日本食の人気にいち早く気づいた起業家は海外で成功している。
街を歩いている人のファッションも独特だ。
特にビジネスマンの多くは紺やグレーのスーツでシャツは白かブルー。
まるで制服のように見える。そして先進国の中では街に外国人の数が少ないことも驚きだ。
・ 日本は世界から愛されている。その特権を生かそう
日本人は「世界中の人から嫌われていない」という面で アメリカ人以上の世界的ステータスを持っている。日本は今、経済が弱くなっているが、文化 アニメ、食べ物、日本人の親切さに関する評判はアジア全体に波及している。
日本が世界に愛されていることは 旅行に出かけるときにも実感するだろう。日本国籍があればアジアの国々の多くにビザなしで観光目的の入国ができるのもその証拠。
・ 私が米国籍を手放して「日本人」になった理由
日本人とアメリカ人のハーフの私がアメリカ国籍を離脱して日本国籍を選択したのは30歳の時だ。
一つの理由は、住む場所だ。
今後はアジアでずっと暮らそうと考えていたので、アメリカの国籍は必ずしも必要でないと思ったのだ。ビジネスのことを考えれば、対外的に規制の少ない日本のパスポートのほうが有利。
アメリカは国自体が下降気味であると感じたのも一つの理由だ。
すでにヨーロッパは下り坂になっているし次に国力が落ち込んでいくのはアメリカだろう。
これからは東南アジアが成長していくと考えている。
私は投資先を考えるとき世界を地域に分けてみている。
アフリカや中東、東ヨーロッパは現時点では開発の進み具合が不十分な面があり、まだ早い印象だ。
そう考えると現在のスイーツスポット(ボールを打つ最適な場所)は東南アジアだ。
日本はそのスイーツスポットに近い。
これは日本が持つ大きなアドバンテージ(有利な点)だと思う。
加えて私には「日本にはいつか戻りたい」という熱い気持ちがあったからだ。
・ 世界経済は日本も含めたアジアにパワーシフトする
1 今後はアジアでずっと暮らそうとかんがえていた
2 東南アジアはビジネス的に将来性がある
3 いずれ日本に帰るつもりだった
以上 3つの理由で私は日本人になることを決意した。
アメリカは世界最大のパワーを持っている。
しかし私が生きていくこれからの50年、60年先を考えた場合どうだろうか。 世界で最大の経済的なパワーを持つ国は中国になっていると思う。
世界のパワーが徐々にアメリカからアジアにシフトしていく。
パワーは単に中国だけでなくインドなどを含めたアジア全体に移っていくだろう。
少なくも経済面では東にパワーシフトが起きるはずで、世界経済の中心はアジアになると考えている。
日本人は様々な面で欧米のほうを向いているが、アジアを軽視しているとチャンスを失う可能性が高いと思う。
・ アメリカで日本はどう思われているのか?
現時点でアメリカからアジアを見た場合、個々の国の違いをあまり認識できていない面がある。
アメリカにいる日本人や中国人に対しても、普通ジャパニーズ、チャイニーズとは区別しない。
ひとくくりに「エイジアンAsian」とか「オリエンタルOriental」と呼ばれることが多い。
アメリカの中にも2種類の人がいる。
「世界中から来た外国人や移民に囲まれて世界を感じている人」と
「アメリカが世界の中心で、他の国についてはほとんど関心がない人」の
2タイプだ。
アメリカの歴史を見れば明らかなように「アメリカは移民によって作られた国」である。
17世紀以降にイギリスから多くの移民がやってきてアメリカは発展した。 移民してきたイギリス人は自由を求めた野心家である。
アメリカは人の「野心anbition」によって成長してきた。
政府や軍隊の強さより「野心」がアメリカの強さである。
とにかく「新しいものを作ろう」という熱意と想像力は多様性がある文化、つまり移民の影響だと思う。
では、東へパワーシフトが起きた時、日本にもチャンスがあるのだろうか?これは難しい問題だと思っている。
投資で成果が出るのはインフレが起きた時だ。
日本はさまざまな経済政策を打ち出しているが、いまだ低迷している。
だから日本が有望な投資先になるには相当な時間がかかるということだ。
10年、20年単位位で考えれば、いつかはとても大きなチャンスがやってくるとも思っている。
東南アジアも同じだが、国籍がないと基本的には土地は買えない。
私は超長期に見て日本の不動産が有望だと思っている。
それもまた日本の土地を売買しやすい日本国籍を選んだ理由の一つだ。
・ 日本にトップレベルの学校を作るのが夢
これから30年、40年、私の健康寿命と能力寿命が尽きるまで、日本のために全力で何かをすることが私の幸せにもつながると思っている。
いくつかのアイディアの中に、将来学校を作りたい、という夢があり、目標は「日本にトップレベルの学校を作る」ことだ。
現時点で、東京大学は日本最高だが、世界ランク36位の評価である。
アメリカがいまだになぜ強いか、それは教育が強いからだと思う。
日本にも魅力のある学校が増えれば 海外から優秀な人が集まってくると思う。
作ってみたい学校の一つのアイディアは、英語ですべての授業を行うビジネススクールだ。投資の専門学校もいいと思う。
・ 「日本は移民を受け入れるべきか?」は難問
日本はもっと海外の人を受け入れるべきだと思う。
特に「ハイタレントhigh-talent(優秀な人材)」を積極的に呼び込むことが日本の成長につながる。
しかし労働力が足りないからと言って欧米のように安易に移民を受け入れすぎることには反対だ。
ただし 海外の富裕層は別だ。香港やシンガポール、マレーシアなどの国は銀行に口座を作って入金するだけでクレジットカードを発行したり、一定の金額以上を銀行に預金すると長期滞在可能なピザを発行する国もある。
日本でもそうした政策を実施してもいいのではないか。
もし日本が世界から富裕層を呼び込みたいなら、日本のどこか地方に特区を設け外国人に対して税やピザの優遇措置を導入すればお金持ち外国人の効果的な誘致策になるのではないかと考える。
・ 富裕層向けの税制を作れば日本にも外国人が集まる
税金は世界中の富裕層が一番関心を持っているテーマだ。
先進国では、この10年、高所得の人の税金は上がっている。
その影響で税金の低い国に注目が集まっている。
今は中央アメリカのパナマなどがアメリカでもよく話題に上がっている。
日本が外国人の富裕層を呼び込むための大胆案政策を実行すれば、きっと成功すると思う。例えば「北海道にきて一定の資産を銀行に預けて 家を買うと 10年間の在留資格を提供する」といった方法もあるだろう。
とにかく、かなり大胆な政策が必要ではないかと思う。
専門知識を持った高度な人材が集まるだろう。
・ 世界を旅してあらためて日本の良さに目覚めた!
私は35歳の人間としてはこれまでに多くの経験をしてきたと思っている。 いくつかの仕事を経験して、お金目的の人生も試し、また自由と投資チャンスを求めて世界中を旅した。日本に戻ってYouTubeも試した。想定以上に多くのの人が視聴してくれて、自分のためだけではなく、人のために情報を発信することが大事だと気づいた。
視聴者の皆さんからさまざまのありがたいコメントを読んでいると生きがいを感じる。医者の友人は「人を助けることは人生を生きる意味になる」といって言っていた。
いまになったその気持ちが わかるようになってきた。
世界幸福度ランキング2020を見ると日本は62位だ。 私が最も注目しているのは「Future Life Evaluation(将来の生活評価)」という項目で 東京は世界186都市の中で160位と非常に低評価だ。
これは日本人の未来の幸福度への期待が低いことを端的に示している。
私は日本がこれからもっともっと幸福な国であってほしい!
そう強く強く願っている。
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