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【相場コラム】日経平均が史上2番目の下落幅で総悲観!夏枯れ相場の大暴落は最高の買い場か!?今仕込むべき好決算銘柄3選。

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日米株式マーケット総悲観の分析

相場は恐怖におののいている。
8月2日は日経平均が前日比でマイナス2200円を超え、1987年10月のブラックマンデーに次ぐ歴代2位の下げ幅を記録した。全上場企業3837社中、3719社下落、97%の銘柄数が下落という全面安となり、日経平均は8月に入りわずか2営業日で約3200円もの大暴落を記録した。

下落の原因はアメリカの景気後退懸念の高まりに加え、日銀の利上げ決定も重なったことが挙げられる。
利上げとは通常、好景気に沸き返るときにインフレを抑えるために行う金融政策である。
日本の物価上昇率は落ち着いてきており、インフレ抑制のための利上げがこの段階で行われるとは思われなかったこと、また、個人消費が強くないことに加え、実質賃金は26カ月連続のマイナスを続けていること、そして、日銀展望レポートにおける2024~2026 年度の政策委員の大勢見通しでは2024年度の実質GDP予想が下方修正されている、ということを鑑みれば、このタイミングでの利上げは行われないという見方が多数であった。日銀審議委員の中にも9名中2名は追加利上げに反対という意見も出ていた。

実質賃金マイナスが続いているとはいえ、パートタイマーや賞与では明らかにインフレ率を上回る上昇率が観られており、各種経済指標を見ても日本経済は堅調に前進を続けている。また、2023年度の国の税収は72兆761億円と、4年連続で過去最高を更新した。好調な企業業績を背景に法人税が伸びたことが主因という分析の通り企業業績は絶好調と見ることもできる。
百歩譲って見ても、不況は脱した。この状況こそが日銀に利上げを決断させたと考えることができる。

しかし、マーケットはこれを激しく嫌気し、8月2日は大暴落となった。
これには、AIブームに沸き、景気後退を伴わないソフトランディングを期待されていたアメリカ経済に対しての不安も時期的に重なったことが原因と考えられる。
8月1日に発表されたISM製造業指数、8月2日に発表された雇用統計はこれまでの強いアメリカ経済に大きく疑問を投げかける内容であり、特に、失業率の伸びは過去2年で最も高いものとなった。毎週発表されている失業保険申請件数もこのところずっと増加傾向であり、アメリカ経済の景気後退懸念を高めるものとなった。
日米の経済イベントが同時発生し、相場の大きな暴落を招くこととなった。

まさに今ここで冷静にマーケットを観るべきだろう。
実際に経済危機や金融危機は全く発生していない。今回の暴落の発生は、懸念だけである。

日銀は利上げしたとはいえ、マイナス金利で緩和継続が維持されていることに変わりはなく、また、アメリカは雇用統計の悪化は出たものの景気後退に入ったとは完全には言い切れない状況だ。

総合的に見ると今回の暴落は、夏枯れ相場における狼狽売りの要素が強く、これまで順調に高値を更新してきた日本マーケットでは、高値掴みを心配して買えなかった人にとって絶好の買い場となる可能性もある。

今日は決算シーズン本格化してきている日本マーケットにおいて、今回の暴落が最高の買い場になり得ると思われる銘柄を3つ紹介したい。

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