3/14 僕が社長になれない理由
社長の息子として入社して、十数年。跡継ぎは、NO.2の方に決まった。
なぜ僕が跡をとれなかったのか。
最も大きな理由は、「社長(父)に嫌われたから」
昔の僕は正論ばかり吐きまくっていた。
「自分が正しい」「こんなんじゃ、会社がダメになる」
完全に、上から目線の、押しつけモンスター。
社長を傷つけ、幹部に疎まれ、社員たちから怖がられ。
良いこと一つもないのに、『自分はできるんだ』アピールが止まらない。
どうしょうもなく、バカだった。
例えば、会議中に社長のアラを見つけて、つるし上げるような発言をしたり、社長・幹部たちの責任を追及したり。
心の声「オレ、賢いでしょ?」
今思うと、認められたいという気持ちが強かったのかもしれない。
業務スキル的に劣る部分にコンプレックスを感じ、なんか焦っていたのかも。
確かに、中小企業独特の効率の悪さや、責任のあいまいさなど、アラが目につきやすい状況はあった。
外から入ってきた自分としては、それらを改善したい、でも上が迅速に動かない、というもどかしさを常に抱えてはいた。
でも、伝え方や相手の気持ちをもっと考えて行動できれいればよかったな。と、今は思う。
『正論』は、常に『正解』とは限らない。
その視点や考え方は、たぶん『正しい』
でも本当の『正解』は、その視点や考え方をアウトプットして、それが周りに受け入れられたときに、初めて『正解』になるんだと思う。
社長(父)も、当時の僕が社長に就くと、会社が分裂すると考えたようだ。
もっともだと思う。
今はもう、そんなことは一切なく、だれに対しても優しく、特に社長に対してはとても優しい。
幹部や従業員との関係も、非常に良好。
なんだろうね。
『正しい』ことが『正解』ではないんだね。
気づくのが遅かったかな。
色んな境遇の中で、みんな生きているけれど、人と関わりをもって生きていきたいと思っているのであれば、『正解』は常に相手の中にある、ということを意識して、コミュニケーションをとっていくことが必要だと思う。
まだまだ未熟で、これからも同じような過ちを犯していくと思うけれど、そのたびに、成長し、優しくなっていけたらいいな。
頑張っていこう!
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