
『未来の責任は経営者、現在(いま)の責任は従業員』。時間軸での視点を持とう。
家業を継がないことを決めた僕が、今までの跡取りとしての経験から、これから事業承継(中小零細企業)しようと思っている方に向けて、発信しているnoteです。
現社長は何歳で、あなたは何歳?
何年後くらいに後を継ぐだろうか。
中小企業の場合、会社の業績関係なく、現社長の年齢で引退時期が決まることがほとんど。
70~75歳、または80歳くらいかもしれない。
そのころ、会社従業員の平均年齢は何歳になっているだろう。
今、社長の右腕として活躍している人は、何歳?
一番の若手は?
一度、読むのをストップして、考えてみてほしい。
そうすると、気が付くはず。
「あれ?その頃になると、年寄りの組織になってない?」
経営者の視点と、従業員の視点の大きな違いの1つに、『時間軸での視点』があると思う。
常に、物事を『未来時間』で見ているかどうか。
「今のこの事業は、何年後には先細るから、その時までに、こっち事業に力を入れて育てていこう」
「数年後には、新人を入れて育てていかないと、会社の継続が危ういな」
なんて、従業員はあまり考えないけど、経営者は常に考えているはず。
今の取り組みが、未来の会社を作っている。
京都にある『百食屋』という定食屋の店主の言葉が、僕は好き。
『未来の責任は経営者、現在(いま)の責任は従業員』
その通りだなって思った。
僕の会社は、数年前から社長があまり未来のことを語らなくなった。
社長は73歳で、たぶん今年引退をする。
資金繰りは一生懸命にしているが、会社の事業そのものについては、あまり意見を言わない。
会社も数年前から、なんとなく新規展開がない感じになっている。
周囲の幹部たちは、危機感を持ちつつも、社長に気を使って言うべきことが言えず、自分たちで独自に動くことを遠慮するので、現場の環境は悪くなる一方。
そう、経営者が止まると、そのしわ寄せは現場に来るんです。
昨日も、若手社員がやめた(一昨日退社)後の採用や、社内での社員登用の件で話し合いをしたのだけれど、もう1か月前から決まっていたことなのに、まだ具体的な進展はない。
社長がやるべきタスク(幹部会議で決めたことで、各該当従業員に話をする)が、1つも実施されていないことがわかり、さすがに他の幹部もビックリしていた。
今、現場では、業務改善も行われないまま1人減となり、もうバタバタ。
中小企業って、人員的余裕があまりないから、みんな疲弊しているけれど、これはみんなの責任じゃないから、かわいそうだなって思う。
うーん、困ったなー。
5年後、10年後の会社をどうしたいのか、どういう状態に持っていきたいのか、ぜひ、このことをしっかりと考えよう。
そこから逆算していけば、では3年後はどの辺まで、来年にはどの辺までいっていけばいいかって、考えやすくなるはず。
それによって、今打つべき手が、見えやすくなるんじゃないかな。
正直、今の時代、10年先なんて誰もわからない。
でも考えることは無駄じゃないと思う。
思考停止が一番危ない。
『未来の責任は経営者、現在(いま)の責任は従業員』
『時間軸での視点』をもって、今の会社を見てみる機会を持ってほしいと思います。
応援しています。
頑張っていきましょう!
※音声で、毎日配信中しています。
Stand f.m.『社長にならない息子のラジオ』です!