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跡継ぎ息子の僕が、取り組んでよかった3つのこと。その3【事業承継する前に】
跡継ぎ息子の僕が、父の会社に入社後、取り組んでよかったなーと思うことを3つ、ご紹介しています。
3つのよかったなーと思っていることは、
・他業界の考え方を取り入れた(マーケティング含む)
・情報発信(website、情報公開)
・客観的な意見を率直に言う
で、今日はその3つ目、『客観的な意見を率直に言う』について、書きたいと思います。
跡継ぎ息子の最大のメリットの一つは、やはり『社長にものが言える』だと思います。
内容はともかく、他のベテラン社員たちですら遠慮して言えないことも、息子の立場で堂々と言える。
あまり、他の社員の頭越しに言いすぎるのもどうかと思いますが、ある程度、冷静な判断ができていれば、時には直接言うこともありかなって思っています。
また、途中から入社しているというのも、見方によっては、実は強みの一つです。
なぜなら、昔から続く暗黙の了解や、『こうあるべき』みたいのに縛られずに済むからです。
「こんなこと言ったら、まずいかな」っていう遠慮、つまり余計な空気を読む必要が少なくて済むんですね。
これらを活かして、ついつい裸の王様になりがちな創業社長に、客観的な意見を率直に言うっていうのが、結構いいんじゃないかなって思っています。
中小企業の場合、社長の権力って結構強くって、ベテラン社員さん達が、遠慮して何も言えないってこと、割とあると思うんです。
もちろん、その会社によるとは思うんですが、僕の会社の場合は、そうでした。
僕の会社は、父が創業社長で、No.2の古株の方が30年以上一緒に働いてくれています。
そんなNo.2の方でさえ、「これちょっと違うよね」っていうことを社長に率直に言えない、という状況です。
とても良い方なのですが、社長にめっちゃ気を使っちゃうんです。
なので、途中から入社してきた僕が、何も知らないフリをして、「これ、違うんじゃないですか?」って、社長に結構堂々と意見していました。
現場の意見、という形で、受け入れて頂けたことも結構多くありましたし、実際、その時に問題になっていたことを迅速に対応できたこともあり、会社全体としては良かったなーと思っています。
社長にとっても、率直に意見を言ってもらえるのって、ときには、ありがたく思ったりするんじゃないかなって感じます。
まあ、僕の場合は、ここからが良くなくって、最終的に関係がこじれてしまいました。
つまり、遠慮なく言い過ぎてしまったんです。
「こんなんじゃダメだ!」「もっとみんなのことを考えてくれ!」みたいなことを、言いすぎちゃったんですよねー。
言い方や、言うタイミングも本当に大切で、その辺はしっかりと考えてみたらよかったなーって、反省しています。
これらを踏まえて、僕なりに思う、いい感じの言い方やタイミングは、
・上から目線ではなく、相手を受け入れてから、提案する言い方。
・大勢の人がいるところではなく、できれば2人の時に。
です。
「現状は、確かに○○という良い部分もあると思うんです。でも、△△の方が、みんなの負担も少ないと思うんですが、いかかでしょう?」
「確かにそうですよね。その通りだと思います。それを進めつつなんですが、□□も同時にやってみたいんですが、どうでしょうか?」
みたいな感じですね。
ようは、『社長のメンツを潰さない』ということが、大切です。
そうすれば、率直な意見程、好まれるようになるんじゃないかなって、自身の自戒の念を込めて、思っています。
ということで、跡継ぎ息子の僕が、父の会社に入社後、取り組んでよかったなーと思うことの一つ、『客観的な意見を率直に言う』について書いてみました。
社長の息子って、時に賢く、時に無知っぽく振る舞うことを求められたりして、結構大変ですよね。
でもそれらの経験が、これから跡を継いだ時に活きてくるんだと思います。
頑張っていきましょう!
応援しています。
※音声も、毎日配信しています。
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