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なぜ? 「t.A.T.u.」がTwitterトレンド入り→トレバー・ホーンについて

【ポッドキャストでも同じ内容を配信中】
右上「Spotifyのロゴ」からリンク先だと楽曲付きで聴けます。


先日、自分もTwitterでt.A.T.u.(タトゥー)がトレンド入りしてビックリ。
彼女たちは2002年にヒットしたロシアの女の子2人組です。

なぜ、今t.A.T.u.が?
と思った人もいるのではないでしょうか。

どうやら、音楽番組のMステこと「ミュージック・ステーション」の35周年にあたり、「同一司会者による生放送音楽番組の最長放送」でギネス認定ということでニュースになったようです。

そこで、司会のタモリさんによるコメントが

――この35年間の「ミュージックステーション」の中で1番印象的な出来事、記憶に残っている出来事を挙げるとしたらなんですか?

「それはやはり、t.A.T.u.でしょう(笑)! あれは忘れられないですし、あれを超える出来事はないでしょうね……」

t.A.T.u.なんだw
う~ん、なんだかんだで彼女たちは爪痕を残したのでしょうか(^^;

これは、2003年6月27日のMステに出演したが「歌わず帰った」という
ドタキャン事件の事です。

これは後に「話題作りのため」と本人達も語っており、
今でいう「炎上商法」を狙ったものでした。
いわゆる「見れなかったものが更に気になる」心理効果である
「カリギュラ効果」を利用した演出の一つですね。
(それを番組の許可なくアーティスト側がガチでしかけた??)

まさかタモさんの口から35周年のタイミングで出るとは。


ということで、今回はt.A.T.u.と、
プロデューサーの「トレバー・ホーン」を取り上げます。

まずはt.A.T.u.の代表曲を紹介。
All The Things She Said(2002 UK:1 US:20)
ロシア語で歌っていた彼女達がトレバー・ホーンのプロデュースにより英語詩に変えて世界中で大ヒットしました。


ロシアの女の子2人組、リェーナ・カーチナとユーリャ・ボルコワの2人組。
「レズビアン・カップル」という「設定」で、いわゆる「禁断」の要素を盛り込んでイメージ戦略をしていました。

この曲、単に2002年のヒットとして捉えるのも良いのですが、
個人的には、それだと「非常にもったいない」ということで
ここからはプロデューサーの「トレバー・ホーン」の話をします。

「トレバー・ホーンって誰?」

名前を知らなくても、この曲は聴いたことがあるかも?

Video Killed The Radio Star(1979 UK:1 US:40)
邦題「ラジオスターの悲劇」

この歌っているベースとメガネの方が「トレバー・ホーン」です。
バグルスのこの曲で自らヒットを生んだ後はプログレ・バンドの「イエス」に参加したり色んなヒット曲をプロデュースしたりと音楽界で大活躍。


トレバー・ホーンは80年代からたまに革命的なヒット曲を出しており
00年代のヒットがt.A.T.u.でした。
ここからは80、90年代のヒットを1曲ずつ紹介します。

聴くポイントは「ゴージャスで派手なZTTサウンド」です。
(ZTTはトレバー・ホーンのレーベル名)

まずは80年代。
この曲がヒットしました。
t.A.T.u.との共通点わかるでしょうか。

Frankie Goes To Hollywood -  Relax(1983 UK:1 US:10)

MVを見ればわかるように、このフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドもイメージ戦略として、今ほど多様性がなかった80年代に「ゲイ」や「SM」といった禁断系のイメージ戦略で売り出しました。
そして、当時このMVは「放送禁止」になります。
禁止されると人は見たくなるもの。 それが「カリギュラ効果」です。
その後、見事話題になりましたね。 う~ん、商売上手なんだから。


次に90年代。
「フランキー~」のほとぼりが冷めた頃、またしてもゴージャスなサウンドのこの曲でトレバー・ホーンが注目を浴びます。

Seal - Crazy(1990 UK:2 US:7)
このシールという男性ヴォーカリストは特にスキャンダラスなイメージ戦略はせず、ヴォーカルの実力一本で売れたと記憶しています。
この後、映画「バットマン・フォーエバー」の主題歌が大ヒット。


というように、トレバー・ホーンのZTTサウンドは

Frankie Goes To Hollywood -  Relax(1983 UK:1 US:10)
Seal - Crazy(1990 UK:2 US:7)
t.A.T.u. - All The Things She Said(2002 UK:1 US:20)

ぴったり10年周期ではありませんが、各年代において、大ヒットを生み出しているんですね。
このパターンを知っていたので、自分はt.A.T.u.を聴いた瞬間に
「あ、00年代のトレバー・ホーンの周期が来た!」と思い「これ売れるんだろうなぁ」とワクワクした記憶があります。

以上、今回はt.A.T.u.の流れからトレバー・ホーンを取り上げました。
音楽は単発で聴くのも楽しいですが、「流れ」を知っていると更に楽しい。

あ、ちなみにt.A.T.u.の二人は今こんなかんじだそうです。


以下はトレバー・ホーンのプロデュース曲を集めたプレイリストです。


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