鮨好き必見!富山県に集中する握りたての鮨を味わえる列車2選
かつて急行列車には寿司カウンターを設けてその場で寿司を握ってくれる列車があったそうです。
しかし、現代では握りたての寿司が食べられるレストラン列車はほとんどありません。
そんな握りたての寿司が食べられる列車が、なんと富山県に集中してあるのです。JR西日本の「べるもんた」と、あいの風とやま鉄道の「一万三千尺物語」。2つの寿司列車をご紹介します。
気軽に鮨が食べられる列車「べるもんた」
JR西日本の「べるもんた」は略称で、本名は「ベル・モンターニュ・エメール」。フランス語で「美しい山と海」のこと。その名の通り、立山連峰や雨降海岸など風光明媚なところを走ります。
「べるもんた」は曜日によって運行する区間が異なり、土曜日は城端線の高岡〜城端間。日曜日は氷見線の砺波・新高岡〜氷見間を走ります。
今回は高岡発城端行きの「べるもんた」に乗車します。
車内は片側はボックス席、そして海と山が望める側はカウンター席。カウンター席の窓は1番大きなもので長さ2.5mもあるのだそう。
また車内には、伝統工芸品の「井波彫刻」の作品や、高岡銅器をイメージさせる銅箔を貼った吊革。沿線の特産品を紹介するコーナーもあり、まるでギャラリーに訪れたかのよう。
車両の奥にあるのは、鮨カウンター。富山市にある「とやま鮨」早速職人さんが鮨を握っていました。揺れる車内で鮨を握るのは本当に大変でしょう。
車内での食事はVISIT富山県で予約が必要ですが、余裕があれば当日注文することもできます。地酒3種の飲み比べセットもあったりで「食べ鉄」だけでなく「呑み鉄」の方にもお勧めできる列車です。
発車後しばらくすると、予約していた「富山湾鮨」セットがやってきました。
ネタは日によって変わるそうで、この日はメジマグロ・タルイカ・コショウダイ・メダイ・サワラ・そしてとやま鮨オリジナルの蒲鉾の昆布〆。
握りたての鮨は美味しいに決まってる!ネタも厚みがあってとても満足でした。
帰りの便では「富山湾海鮮丼」をオーダー。こちらはネタが少し多くて、ヒラメ・マダイ・サワラ・コショウダイ・タルイカ・メジマグロ・ホタルイカの抜き漬け。どれも富山湾で獲れた新鮮な魚たち。美味しいに決まってる!
城端行き「べるもんた」から見える車窓は、立山連峰。この日は天気がよく空気も澄んでいて、美しい立山連峰が見られました。ガイドさんも12月にしてはめずらしい天気の良さだそうで、良い日に来たみたいです。
豪華鮨コースがいただける「一万三千尺物語」
ところ変わって今度は富山駅。富山駅を出発して泊駅で折り返し再び富山駅へ戻る、あいの風とやま鉄道の「一万三千尺物語 1便」。
一万三千尺とは、メートル法で約4000m。3000m級の山々が連なる立山連峰と、深海約1000mの富山湾。その高低差約4000mを表したのが「一万三千尺物語」のネーミングの由来だそう。
車両は、国鉄時代に製造された「413系」という車両を改造。列車の顔のあたりが、当時の面影が残っています。
車内に入ると、そこは別空間。床、テーブル、そして天井まで、富山県産の「ひみ里山杉」がふんだんに使われています
さて、1便で食べられる料理のメインは、握りたての鮨。2号車のガラス張りのキッチンでは、ちょうど職人さんが鮨を握っているところでした。
いよいよ握りたての鮨が運ばれてきました。その数なんと8巻。この日のネタはバイ貝・いなだ・紅ずわいがに・昆布〆・白海老・甘海老・イカ・桜鱒。その他にもお刺身の盛り合わせ、白海老の天ぷらなど、まるで列車の中で食べられるとは思えない豪華さ。
一万三千尺物語の車窓からは立山連峰と富山湾、その両方が眺められるスポットがあります。それは早月川橋梁。橋梁の上では一旦停止をしてくれて、その眺めをゆっくり堪能することができるのです。
なぜ富山県に鮨列車が集中するのか
「べるもんた」「一万三千尺物語」2つの『握りたての鮨が食べられる列車』を紹介しました。なぜ鮨列車が富山県に集中するのか。おそらく「天然の生簀」とも呼ばれる富山湾で獲れる美味しい魚があるからだと思います。
富山県に訪れた際はぜひ、2つの鮨列車に乗車してみては。
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