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はじめての産地訪問 [前編]
2023年2月、私ははじめてコーヒー農園を訪れた。2008年、学生の頃に行ったエチオピアは、当時年末年始ということもあり、中心部から遠く離れたコーヒー農園には行けなかった。この時は初海外ということもあり、見るもの感じるもの全てが新鮮だったが、中でも一番驚いたのは、エチオピアの西暦が日本よりも8年遅れていたこと。つまり、2008年に日本を出発したのに到着したエチオピアは西暦2000年だった。さらに年末年始で滞在中に西暦が2001年に変わり、人生2度目のミレニアムを迎えることができた。旅にはそんな驚きや発見、出会いがつきものだ。今回は中米コスタリカとニカラグア。それぞれの産地の多様性や豊かさ、生産者の想い、また私が感じた今後のコーヒーの変遷について、写真とともにお届けしたい。
エクスクルーシブコーヒー
コスタリカの輸出業者の一つで、前半はここの代表フランシスコ・メナ氏のアテンドで農園やマイクロミルを周った。
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出張中はほぼ毎日カッピングしてから農園やマイクロミルを周った。サンプル数を数えてみると、10日間の滞在で236だった。
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モンテコペイマイクロミル。ここも家族で運営していた。写真向かって右からハットをかぶってるのがオーナーのエンリケ氏。年齢は32歳。隣がエンリケ氏のお母様、その隣の男性女性がエンリケ氏のご兄弟。
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もともとエンリケ氏のご両親はピッカーとして働いていた。お父様は、コーヒー生産を通して今後どうやって家族を豊かにしていこうかと考えていた。エンリケ氏もお父様の影響を受けて、高校を卒業した2009年に、18歳でこのMONTE COPEYをスタートさせた。もっと美味しいコーヒーを生産して、家族を幸せにしようと目指した。初めて生産したコーヒーに“MONTE COPEY”という名前や収穫したエリアなどの詳細な情報が載っているのを見た時、とても感動したそう。これからもMONTE COPEYを成長させ、自分達が生産したコーヒーで多くのお客様を喜ばせたいと力強く話してくれた。
私もここで初めて知ったのだが、2年ほど前にエンリケ氏のお父様が他界された。この3年、バイヤー達はコロナの影響で産地に行けず、勿論ここMONTE COPEYへも来れていなかった。お父様もバイヤー達の訪問を随分と楽しみにしていたそうで、お母様は私たちに会ってすぐ、当時のことを思い出して涙を流された。
「3年も会えなくて寂しかった。でもまたこうやって会えてほっとした。来てくれて本当にありがとう。」
豆を購入するだけでなく、生産者に会いに行くということが彼らにとってどれほど大きなものなのかを感じた瞬間だった。
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正直私は、生産者からこのようなメッセージを発してくれるとは思わなかった。菊池に確認すると、昔からそうではなかったようで、ここ数年でそういった生産者が増えてきたとのこと。これは間違いなくメナが生産者を強くリードしてきた結果だと思う。MONTE COPEYのエンリケも、最初はメナから「あなたの作ったコーヒーは美味しくない。もっとこういうつくりかたをしないと!」と言われてコーヒー生産はもう辞めようと思ったそうだが、メナに言われた通り生産を続けていると「今年のあなたのコーヒーはとても素晴らしい!」といきなり言われてとても感動したそう。
「Education、Education、Education」これもメナからたくさん聞いた。今後もCostaRicaCoffeeの買い付けにおいてメナはとても重要な存在となるだろう。Thanks a lot!
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バスでの移動中、朝行ったカッピングスコアを確認するバイヤー菊池。NOZY COFFEEの買付は、これまで全て彼に任せてきた。品質、生産者、価格。その全てを考慮して、継続的な買い付けを目指してきた彼に、久々に会えて嬉しいと生産者の方から近寄るシーンも多かった。買付を彼に任せてきてよかった、と心底思えた旅となった。
後編に続く。