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なぜソフトスキルを重視するのか

コードクリサリスでは、エンジニアリングの知識は当然ながらソフトスキルの向上もとても重視しています。それはなぜなのかをお話ししたいと思います。

まずソフトスキルとは何なのか。この記事によればソフトスキルとは、

1. コミュニケーションスキル
2. リーダーシップ
3. ファシリテーションスキル

のように何か客観的な尺度で測ることが難しいものを言います。逆にハードスキルとは客観的な尺度で測りやすいもので、例えばプログラミングができることはハードスキルに分類できます。コードクリサリスでは、ハードスキルは当たり前だが、ソフトスキルも絶対に必要であると考えています。

少し話がそれますが、日本の情報産業で長く働いている方にエンジニアの印象を質問するとだいたい、

- いつも眉間にシワを寄せて画面とにらめっこしている
- コミュニケーションがとても難しい(話している意味がわからない)
- サーバルームに閉じこもって劣悪な環境の中で仕事をしている

というようなネガティブな印象がかなり強い返答があるのではないでしょうか。でもこれでは日本でソフトウェアエンジニアリングの業界で働こうと思う人は少なくなってしまいます。私は前職が大手のSIerだったのでやはり職人気質の方にはこのような印象の方もいて、なかなか苦労した経験もしました。

コードクリサリスでは以下のような行動ができるマインドセットを持つ人材を育成しています。

- 仲間のフィードバックに対して素直かつ真摯に受け取れる
- 仲間に対して建設的かつポジティブなフィードバックを与えられる
- 仲間の話を傾聴しながらリードする
- どんなものに対しても興味を持ってまずはトライしてみる

フィードバックを素直に受け取り、また素直にフィードバックできることは非常に重要です。なぜならそのフィードバックにこそプロダクトを改善するためのヒントが詰め込まれているからです。にもかかわらずフィードバックを素直に受け取れないとプロダクトに磨きがかからないし、フィードバックを与えられなければ相手はその機会を損失しているわけです。そしてこれはプロダクトだけではありません。自分や仲間も人間なので人間として成長するためにもフィードバックは必要です。素直にフィードバックを交換できるからこそ、人間が成長して大きくなり、事業やサービスを円滑に営むことができるようになります。

フィードバックを受け取ると自分の個性への攻撃だと受け取ってしまう人がとても多い。自分の個性への攻撃だと捉えてしまってそのフィードバックを受け取れないことの機会損失は非常に大きいです。これはフィードバックの与え方にも問題がある可能性があるので両者に改善の余地があるのですが、コードクリサリスではフィードバックを発するときも受け取るときも、いかに円滑にすることが重要なのかを伝えています。

また、どんなものにも興味を持ってまずはトライしてみることもとても大事なアクションです。あのスティーブ・ジョブズの言葉で私も大好きな言葉があります。

STAY HUNGRY. STAY FOOLISH.

たとえ自分に関係のないものと思えてもあとで役に立つことは往々にしてたくさんあります。どれだけハングリー精神を持って様々な経験ができるか。例え馬鹿げていると思えても実際やってみると楽しくて後々自分のためになるということもあります。コードクリサリスではあえて、「こんなの関係あるの?」と思わせるようなアクティビティもあって、それを通してあとで、「こんなに学びがあるとは!」と思わせてくれる機会があります。

マクロな視点で見ると、こうやってフィードバックを筆頭にコミュニケーションスキルが高く、またいろいろなことにオープンなマインドを持つソフトウェアエンジニアが育って日本で活躍することが、前述したような今までのエンジニアに対するイメージを払拭したり、逆にソフトウェアエンジニアになりたいという人が増えたりして、日本のソフトウェア業界を変えうると考えています。

日本のソフトウェアエンジニアリング業界のこれから

日本は長らくものづくりで世界に価値を提供してきました。車、電化製品、食材といった第一次産業と第二次産業の品質の高さで評価を受けてきたわけです。ところがインターネットが登場して今どういう世の中になっているかというと、物理的なもの=ハードウェアだけではもはや魅力だと思われない世界にすでになっています。例えばLGのテレビ。先日ヨドバシカメラでLGのテレビを見たのですが、AmazonのAlexaが内蔵されているんですね。例えばApple。iPhoneは世界を席巻しましたが、今は皆さんApp StoreでアプリをDLして使ったりApple Musicで音楽を聴いたりするのが当たり前ですよね。つまりハードウェアだけではなく、ソフトウェアと組み合わせて価値を創出するのが常識な戦略になっているし、それが十分条件ではなく必要条件にすでになっているということなのです。

そしてソフトウェアとは何かと何かの組み合わせです。多様化の時代にあって、求められるサービスが多様化すると求められるソフトウェアも多様化します。そうすると開発するソフトウェアエンジニアもその多様な業種業界に興味を持つことが求められます。

そうしたときにソフトスキルはとても役に立ちます。ユーザーも多様化しているので多様なユーザーからのフィードバックに柔軟に対応したり、多様な業界や多様なサービスに興味を持って造詣を深めることができたりしたら、とても価値のあるソフトウェアエンジニアになることができる。わかりやすくいうと高給取りになることも夢ではないでしょう。

アメリカのコーディングブートキャンプを卒業すると、10万ドル〜13万ドルでジュニアエンジニア=未経験エンジニアとして就職するそうです。1ドル100円で日本円に換算するとしても約1,000万円〜1,300万円ですね。私はこれを見てかなり驚きました。どれだけアメリカと日本でソフトウェアエンジニアに対しての評価の差があるのだど。給与にはいろいろな要素が反映されるので一概には言えませんが、日本はこれからますますソフトウェアエンジニアリングへの需要が高まって評価は高まるし、また逆にソフトスキルを持たないソフトウェアエンジニアはなかなか評価は高まらないでしょう。

日本も必要に迫られてどんどんソフトウェアに重心を移すようにもなるし、またソフトスキルを併せ持つソフトウェアエンジニアがどんどん増えていくことでも、日本のソフトウェアエンジニア業界が変わっていくと考えています。

コードクリサリスにご興味があればご連絡ください!


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