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『世界のサラダ図鑑』に登場してくる日本では手に入りにくい食材 第6回 野菜 その6 セロリルート

セロリルート

使用しているサラダ
Salát Waldorf, チェコ共和国/ Salata de Boeuf, ルーマニア/

セロリルートってどんな野菜?

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 セロリルートはセルリアックceleriacと一般的には呼ばれます。セロリルート、つまりセロリの根ということになりますが、実際は里芋やジャガイモと同様地下で肥大化した茎が主に食用として使われます。セロリの仲間ですが地上に出た茎や葉を食べることはあまりありません。市場に出回るものも緑の葉や茎は切り落とされて売られています。
 見た目凸凹のジャガイモみたいな変わった野菜で、最初は買うのにちょっと躊躇してしまいそうなごつい野菜です。大きさは普通直径8~15㎠くらいでしょうか。
 原産地は地中海地域ですが、今では4大陸すべてで栽培されています。アメリカでは普通のスーパーでも買える一般的な野菜ですが、日本ではまず見かけないのでは思います。

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味、香り、食感は?

 見た目はごつごつしてますが、皮をむくときれいなクリーム色をしていて、質感は硬めのカブという感じで、人参にも似ているかもしれません。味と香りはセロリに似ていますが、どちらもセロリルートのほうが強いといえます。セロリのような繊維質はまったく感じません。生のままサラダに使われるほか、煮る、炒める、焼くなど様々な方法で調理させ、調理すると甘さが増すという特徴を持っています。

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代替品は?

「使う部分は違うけど、セロリの仲間なんだからセロリでいいんじゃないの」と言いたいところですが、そう簡単にはいかないのが困ったところ。仲間同士なのでもちろんセロリとセロリルートは似ているわけですが、セロリの味はまあまあだけど薄すぎるし、セロリルート独特の甘みに欠けます。食感に関してはあまりにも違いすぎます。
 セロリルートの清涼感、香りはないにしても甘み、食感という点ではニンジンのほうが近いような気がします。ダイコンやカブも候補として挙げてかまわないでしょう。こうした野菜にない味、香りはセロリを加えることで補えばいいのではないでしょうか。スパイスのセロリシードを加えるのも一つの方法です。

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