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『世界のサラダ図鑑』に登場してくる日本では手に入りにくい食材 第14回 野菜 その14 ブラックケール(別名トスカーナケール)とコラード(別名コラードグリーン)

ブラックケールとコラード

使用しているサラダ
ブラックケール
Kale Salad, アメリカ

コラード
Salada de Couve com Manga, ブラジル

えっ、キャベツ?

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 どうしてブラックケールとコラードをいっしょに紹介するのかというと、実はこの2つの緑葉野菜は同じ種なのです。さらにいえば、どちらもキャベツの仲間でキャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、芽キャベツ、ケール、コールラビも学名上は同じ植物で、どれも単なる変種ということになるのです。同じ種であるにもかかわらず、形も色も味も触感も違うというのは何とも不思議な感じがしますよね。

でもなぜこんなに違うの?

 人間は勝手なもので葉っぱを食べたい人がいると思うと花が食べたい人もいます。いや私は茎が食べたいという人もいるでしょう。それなら食べたい部分を大きくしてしまえとか増やしてしまえとか考えるのは当たり前のことかもしれません。あくまでも想像で実際そうなのかはわかりませんが、そう考えると納得できます。英語ですが、次のリンク先のサイトをみると、イラストだけでもこの辺りのことがよく分かります。

https://www.businessinsider.com/broccoli-kale-brussels-sprouts-vegetables-all-the-same-plant-2015-11

じゃあ、ブラックケールってどんな野菜なの?

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 話が外れてしまったのでもとに戻しましょう。まずはブラックケールから。同じケールでも見た目がかなり違います。ブラックケールはケールの葉のようにチリチリではなく、ブラックケールと呼ばれるように色がかなり濃い緑色をしています。表面が恐竜の肌のようなのでダイナサーケールと呼ばれることがあります。ケールよりも少し柔らかく、味も幾分マイルドです。
 ブラックケールはイタリア発祥の野菜で18世紀ころから食されていたようです。トスカーナ地方の料理でよく使われ、トスカーナケールという別名を持っています。ケールではなくキャベツと呼ぶこともあります。『世界のスープ図鑑』に出てくるトスカーナ地方の世界的に有名なスープ、リボリータには欠かせない食材です。

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コラードは?

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 コラードあるいはコラードグリーンと呼ばれる緑葉野菜はブラックケールよりも遥かに歴史が古く、ギリシャでは2000年も前から食されていたと言われています。色はケールよりも薄い緑で、葉は比較的すべすべしています。ケールと同じような辛みを備えていますがケールよりマイルドで、わずかにビーツの葉のような土臭さもあります。コラードグリーンを使った有名な料理は、これも『世界のスープ図鑑』に出てくるポルトガルのカルドヴェルデでしょう。
 どちらも本来調理するものでしたが、生のままサラダにして食べることも多くなってきました。そのきっかけを作ったのがアメリカのケールサラダです。ブラックケールとコラードだけではありません。実はカリフラワーもブロッコリーもキャベツの仲間のほとんどは生で食べてもおいしいです。一度試してみてください。

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代替品は?

 代替品ですが、どちらもケールということになると思います。ケールは日本でも人気が出始めたようなので、見つけるのはそれほど難しくないでしょう。でもできることならブラックケールやコラード使いたいですね。幸い最近は日本でもこうした野菜を栽培する農家が増えてきたようです。スーパーの野菜コーナーに並ぶことは少ないかもしれませんが、農家の直売店や地元の農産物を置く道の家などに行くと見つかるかもしれません。

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