はじめの一歩×リアルボクシング!
はじめの一歩30周年記念フェザー級トーナメント決勝が8月に開催!クラウドファンディングも!
ボクシング漫画として非常に人気の高いはじめの一歩。なんとこの作品の30周年を記念し実際のボクシングのトーナメントが行われているそう。その名も「はじめの一歩30周年記念フェザー級トーナメント」そのままですね。
はじめの一歩の主人公である幕之内一歩の階級に沿って、フェザー級にて開催されているこのトーナメントは、既に準決勝までの日程を終え後は決勝を残すのみでした。
しかし、そこへ新型コロナウイルスが直撃。 5月17日に予定されていた決勝戦は、緊急事態宣言の真っ只中、当然延期を余儀なくされました。
そんな中、せっかくの特別な機会でのイベントを成功させたい!という強い思いから、このほど8月22日にオンライン中継での決勝開催が決定!
これに伴い、決勝までの期間を使い中継チケット、特別グッズやDVDセット、なんと当日後楽園ホールのリング上で、現役のチャンピオンとスパーリングができる権利などプレミアムな特典満載のクラウドファンディングの立ち上げを発表しました!
クラウドファンディングではすでに、80万円を超える支援が集まっており今後試合が近くなるにつれますます盛り上がりを見せてくれることでしょう。
今日は、スポーツアニメや漫画がスポーツに与える影響について書いていきたいと思います。
ボクシングといえば「あしたのジョー」そして「はじめの一歩」この二つの漫画は世代を超えて愛されている作品です。サッカーで言えば「キャプテン翼」、テニスで言えば「テニスの王子様」、バスケで言えば「スラムダンク」「黒子のバスケ」バレーボールで言えば「アタックNo,1」「ハイキュー」、さすがに野球はその数も非常に多く、「巨人の星」をはじめ、「ドカベン」「メジャー」 「ダイヤのA」「タッチ」などなど非常にたくさんの作品が愛され、また子供たちの憧れの存在となっています。
世界に誇る漫画・アニメの大国として日本のスポーツ漫画やアニメがスポーツを志す子供達に与えてきた影響は多大なものがあります。
僕が野球少年だった子供の頃、最初に憧れた選手はイチロー選手でした。そのイチロー選手が実際に登場し、漫画の中のキャラクターと名勝負を繰り広げる「ドカベンプロ野球編」を食い入るように読んだことを今でも覚えています。
漫画やアニメのキャラクターはしばしば現実にはありえないようなプレーや必殺技を使いますが、実際自分にはできなくてもその姿はとてつもなく眩しく映るし、「ああなりたい!」そう思わせてくれました。
アスリートの最も大きな社会的役割は”夢を見せること”です。自分自身が子どもたちに憧れられる存在になり、すごい!かっこいい!そう思ってもらうことこそが、アスリートがアスリートとして価値を見出せる瞬間です。
つまり、実際にはいないにも関わらず漫画やアニメで僕らを楽しませてくれたヒーローたちは、アスリートと同じように僕らに夢を見せ、希望を与え、憧れの存在でい続けてくれています。
実際、世界的にもファンが多い漫画はたくさんあり、「キャプテン翼」などは、世界的に有名な選手たちがこぞってファンだったという話も有名です。
スポーツ界と漫画・アニメ界の力関係は昔とはずいぶん変わってきています。
現在、漫画やアニメをはじめとするサブカルチャーの勢いはとどまることを知りません。かつては、やや馬鹿にされるような存在であったオタクやアニメ好き漫画好きはすでにスタンダードな存在で、むしろ彼らを理解できていない方が遅れている、そのくらいサブカルチャーといわれていますが今では王道ど真ん中です。
一方で、スポーツ界は市場拡大がうまくいっているかと言われれば決してそうではないでしょう。 もちろん、そもそもの子供の数が減少していることも要因の一つですが、少年野球チームやサッカーチームなど当併合が相次ぎ、なくなってしまうチームも少なくありません。
確かに、これだけ IT が当たり前になった世の中において、一生懸命練習して努力して、そのわずかしか報われないスポーツは、”コスパ”が悪いのかもしれません。
しかし、僕は知っています。
コスパの悪いスポーツだからこそ得られる能力や感動が確実に存在し、それはやったことのある人にしか分からないこと。
例えば、甲子園に行けなかった高校球児たちの思いをいくら文献で学んでも、いくら歴史を勉強しても、いくら本人たちから話を聞いても、その思いを本当の意味で理解することは絶対にできません。
スポーツが大好きな僕にとって、やはりスポーツの市場が小さくなってしまうことは悲しいし、スポーツが軽視されてしまうような世の中にはなってほしくないなと思っています。
そのためには、今現在圧倒的な影響力やファンを持っており、今後もますますそれが伸びていくであろうサブカルチャーとの融合・連携をしていくことがスポーツ界にとっても必要です。
今回のイベントはまさにそれで、フィクションの世界と現実の世界、2次元と三次元の融合です。そして、オンラインとオフラインの融合です。
各スポーツ団体は、今回の新型コロナウイルスにより大変な打撃を受けましたが実際のところ、コロナがなくても集客に困っている団体やスポーツが圧倒的に多いのが事実です。
集客も広告もほとんどの競技が圧倒的に上手く行っていません。
集客や広告の基本は「人がたくさん集まるところから、人を集めてくる」です。だから、SNSは利用者が増えれば増えるほど、集客装置としての効果を持つし、広告媒体としての効果が上がります。
今の現状、スポーツのファンとサブカルチャーのファンはサブカルチャーのファンの方が多いのが現実でしょう。
つまり、サブカルチャーのファンの力を借りることで、スポーツのファンを増やしていく。これが、これから先にスポーツが生き残っていく考え方です。
ボクシングでも、例えば世界戦のような大きな試合でも、試合と試合の間に人気のアーティストがライブを開催することもあります。これは、会場を盛り上げるのと同時に、アーティストのファンをお借りして、ボクシングファンになってもらうきっかけ作りをしているのです。
もちろん賛否の意見もありますが、競技の存続や選手たちの待遇を考えると、当然たくさんお客さんが入ったほうがいいしたくさんファンがいた方がいいのは間違いありません。
にわかを増やすことを拒否したエンタメは、それが何であれ廃れます。
ですから、サブカルチャーとスポーツの間にはまだまだ競技によっては壁があるのかもしれませんがどんどんお互いが協力し合ってファンを増やしていけるといいなと思います。
マイナー競技の世界でも、ひとつの大ヒット漫画が出ることで一気に人気スポーツになることもあります。
「キャプテン翼」がなければ jリーグ発足はもう少し遅かったかもしれないし、「スラムダンク」がなければ、バスケットボールはここまで人気スポーツになっていませんでした。
今はお互いが協力できる環境が整っています。
僕は、スポーツの世界でもプロになることはできなかったし、壊滅的に絵も下手なので漫画を書くこともできません。しかし、スポーツの世界で挫折してしまった人でももしかしたら、漫画やアニメの世界でスポーツ界に貢献できるかもしれません。
IT化社会といわれて久しいですがIT化とは、単に便利になって繋がりやすくなっただけではなく、仕事と仕事の垣根が低くなり、お互いの専門分野での協力がしやすくなったのも大きな変化の一つなのです。
日本において、はじめの一歩のキャラクターたち以上に有名なボクサーはほとんどいないでしょう。彼らは、実在こそしませんがその影響力や人気は実在のボクサーのそれをも上回ります。それは確かにボクサーからすると悔しいことなのかもしれませんが、嬉しいことでもあります。おかげで自分の競技が有名になっているわけだし、もっと言うと漫画は漫画で、ボクサーとは違う形で”命を削って”作品を生み出しているわけですから、お互いが違う専門分野で貢献しているということです。
大会や今回のクラウドファンディングプロジェクトがうまくいくことを心から祈っていますし、今後コロナの影響からもオンラインでのスポーツ観戦の機会が増えていくことは間違いありません。つまり、二次元の創作物とのコラボはしやすくなるわけです。
スポーツも漫画もアニメも映画も同じエンターテイメントです。今回のコロナをきっかけに、エンターテイメント同士の壁、競技同士の壁など、見えない壁がたくさん取り払われて同じエンターテイメント業界として協力し合えるような面白いコラボがたくさん実現するといいなと思います。
8月の試合、非常に楽しみにしていますし、それまでに決勝までの試合を見ておこうと思います!
PS.
ちなみに、僕ははじめの一歩が大好きで今でも時々読み返しては涙を流しそうになることもあります。ド定番ですが、一番好きな試合は鷹村VSブライアン・ホークです。この試合は何度見たことか分かりませんし、鷹村さんがジムの仲間たちに支えられている場面を、自分に置き換え、ツラい場面を乗り越えようとしたことも何度もあります(絶対読んでください。めちゃくちゃ面白いです)。