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未来のテクノロジーにワクワクしたいなら読め。

これからの10年破壊的な変化がとてつもないスピードで加速していく。

あなたはシートベルトを締めているか?何も知らずにシートベルトを締め忘れていると、間違いなく振り落とされる時代になる。

「空飛ぶ車」「AIがAIを開発」「仮想現実と拡張現実」「ディープフェイク」「ブレイン・コンピュータ・インターフェイス」

唯一変わらないことは、「変化すること」という真実だけだ。それでは空想が現実になる世界を覗いてみよう。

著者[ピーター・ディアマンディス]
Xプライズ財団CEO。シンギュラリティ大学創立者。起業家としては長寿、宇宙、ベンチャーキャピタル及びテクノロジー分野で20以上の会社を設立。フォーチュン誌「世界の偉大なリーダー50人」に選出され、シリコンバレーのみならず現代アメリカを代表するビジョナリーの一人である。


■ロボティクス革命

ロボットはもう私たちの生活に浸透している。

二足歩行や泳ぐ、飛ぶは当たり前でバク転もできる。建築現場での作業から農場での収穫、心臓のバイパス手術までも出来る。しかも、AIを使い自ら学習する。

価格も革命が起きていて、デンマークのロボットメーカーのロボット「UR3」は市販価格2万3000ドル(約253万円)であり、これは工場労働者の平均賃金とほぼ同じである。

人件費が高騰する中、ロボットはあらゆるところに浸透していくのは間違いない。

当たり前だが、ロボットは疲労も知らず、休憩や休暇もいらない。テスラ、GM、フォードが工場の完全自動化を目指す理由がここにある。

さらに、アマゾンは工場の数万人をロボットに置き換えている。

アマゾンに関してはドローンも牽引役だ。5年前にアマゾンがドローンで荷物を届けると発表したとき、多くの人は夢物語だと感じた。しかし、今や多くの企業が同じことを計画している。

また、ドローンは配送だけではない。近年、森林破壊などで地球から毎年70億本の木が失われている。これは気候変動の一因となっているが、植林用ドローンで樹木の種子を地面に発射し、1機で1日あたり10万本を植林できるのだ。

例を挙げればきりがない。今起きているのは、ロボット技術と他の新たなテクノロジーとの融合だ。センサーでできた電子的皮膚が、クラウド上のAIと繋がり、恐ろしく機敏で知的なロボットが誕生している。

例えば、あなたが「明日着ていく服が欲しい」と思ったらVRヘッドセットを装着し、AIと会話しながらバーチャルショップで服を選ぶ。AIが代金を支払い、3Dプリンターが倉庫で商品を制作し、ドローンが自宅まで届ける。

しかも、中間業者が入らないため、コストが低く、今までの半額で手に入る。

このように小売りの世界だけでも劇的に変わる。


■「マトリックス」の世界

2001年にスタンフォード大学のVRのパイオニアであるジェレミー・ベイレンソンはVRのカンファレンスを開いた。

全員にVRゴーグルを装着させ、細い板の上を歩いてもらうのだ。

ゴーグルを装着した人達に最初に目に入ったものは、会場とそっくりな光景だった。しかし、そこには突如として足元に大きな亀裂が入った。

深さ9メートル、幅3メートルの亀裂でそこには細い板が橋渡ししてあるだけだ。その板を歩いて反対側に行くゲームを始めた。

ある人が板を踏み外してしまったところ何が起きたか。

現実世界では板を踏み外せば崖に真っ逆さまに落ちる。普通の人なら身を守るために、崖の反対側に飛び移ろうとするだろう。

板を踏み外した人は、まさに反対側に飛んだのだ。

ベレンソンはVR専門家が「プレゼンス(実在感)」と呼ぶ感覚的誤認を説明する材料を手に入れた。

VRを正しく使うと、私たちは「マトリックス」の世界にいることがわからなくなる。ピクセルが認識できず、視野が人間のそれを模倣し、影から動きまで真実味があれば、脳は現実として認識する。

私たちの生活は五感に支配されていたが、そのルールを書き換えるのがVRであり、五感をバーチャル世界に転送することできる。

そして近年、VRシステムは360度の音声、触覚グローブ、フルボディスーツなどバーチャル世界での触覚も手に入れ、さらには臭覚や味覚のシュミレーター、脳波リーダーなどありとあらゆるセンサーが加わりVRの現実味を高めようとしている。

VR、AR(拡張現実)のテクノロジーが加速していく中で、その影響を全く受けない分野を探す方が難しくなっていくだろう。



■寿命脱出速度

人の平均寿命が100歳を超えるという話は聞いたことあるだろうか。

「Life Shift100年時代の人生戦略」という本で知ったという方も多いと思う。

なぜ、寿命が100歳まで延びるかというとその根拠はテクノロジーの融合にある。

AI、クラウドコンピューティング、量子コンピューター、センサー、バイオ・ナノテクノロジーなどのテクノロジーが融合し、新たな医療ツールが生まれ続けている。

そして、多くの巨大企業が寿命延長市場に参入している。ここには、莫大な資金と頭脳が注ぎ込まれている。

今の寿命延長には大きく3つのアプローチがある。
①「セノリティクス薬」
②「若き血」
③「幹細胞」

1つ目が老化細胞を修復する薬で、実験では中年のマウスに投与すると、健康寿命が35%延びるという結果が出ている。

2つ目が若いマウスの血を老齢マウスに輸血することで、認知機能の回復と心臓、脳、筋肉、肺、腎臓の機能が回復する。

3つ目が幹細胞の自己再生と分化を調整するシグナル経路に照準を合わせている、サムメッド社は特許取得済の分子化合物によって軟骨を再生し、腱を修復し、シワを伸ばし、癌も治せるかもしれないのだ。

また、プラセンタ由来の幹細胞によって寿命を30~40%延ばせるという結果が出ている。

アメリカの未来学者レイ・カールワイツは「寿命脱出速度」という言葉を口にする。

これは、私達が1年生きる間に、テクノロジーによって1年以上寿命を延ばせるようになるという状態だ。

遠い未来のことではない。10~12年で寿命脱出速度に到達する可能性があるのだ。


■10億人のアンドロイド教師

マクロ視点での教育の問題は、大きく2つ「量」と「質」だ。

現在アメリカでは、160万人の教師が不足している。ユネスコの推計では2030年には6900万人の教師が不足する。圧倒的に「量」が足りないのだ。

質の面でも、現代の教育システムはまるで現代的ではない。

この問題に拍車をかけたのが、生徒の品質管理にある。教師はテストのための授業を行い、生徒の標準化を進めた。

テストでは極めて限られた範囲の能力を測るものであり、その多くは大人になっても必要のないものだ。

その結果、子供たちは「退屈」なった。確かに、個々に違う個性を持っている子供たち全員を夢中にさせる手法はない。

しかし、このやり方は工業的教育の名残であり、大失敗だ。

この「量」と「質」の問題に新しいいくつもの解決策をもたらすのがテクノロジーである。エンターテイメントの世界が変わったように、教育の世界も変わろうとしている。

結論、画一的な教育はアプリストアには勝てないのだ。

2012年MITのメディアラボ創設者のニコラス・ネグロポンテはあるアイデアを試した。エチオピアにある僻地の村にソーラー充電器とタブレット端末を置いてきた。

タブレットの中には初歩的な学習ゲーム、映画、本などが入っており、箱に梱包されていた。

その箱を村の子供たちに渡したのだ。しかし、子供たちは読み書きも出来ずこのようなハイテク機器を見たこともなかったし、何も指示を与えられなかった。

この実験で何が起きたのかを、ネグロポンテはこう語っている。

「子供たちは箱で遊ぶんじゃないかと思っていました。だが、4分も経たないうちに、1人が箱を空け、しかも電源スイッチを見つけ、電源を入れた。5日後には子供たちは1日あたり平均47個のアプリを使うようになっていた」

「2週間後には村中でABCの歌を歌っていた。そして5か月後にはアンドロイドのオペレーションシステムをハッキングしていたのです。」

子供たちは、デスクトップをカスタマイズできないようにソフトフェアが入っていたのにも関わらず、うまくすり抜けてカスタマイズを行っていた。

つまり、タブレットが自律的学習を促し、クリエイティビティを解き放てるほど子供たちがテクノロジーを使いこなしたのだ。

今後何が起こるのかというと、例えばあなたがタブレットを買い替えるときに、慈善団体に寄付するという選択肢が出てくるかもしれない。

それは世界中の子供たちに教師を提供することに他ならない。

毎年、10億台を超えるアンドロイド端末が製造されていることから、支援を必要としている若い頭脳を活かすのに大きな意味を持つはずである。



私の要約では伝えきれなかった内容も沢山あるので、この本が気になった方は、実際に読むことをオススメします。私は、たった一冊の本でも「人生は豊かになる」と思っています。

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■私の考察

テクノロジーが私たちの仕事や生活を変え、寿命までも変えようとしている。長い間、人類が神を信仰してきたように多くの人達がテクノロジーを信仰する未来がくるのではないか。

テクノロジーが進化し続けることで、多くの問題が解決できるのではないかと感じる。

すごく楽観的かもしれないが、さまざまな格差問題や地球環境ですら解決してしまうのではないかと期待してしまう。

もちろんそういったことに否定的な情報や本は私も見てきたが、それを覆すほどのスピードとコンバージェンスがあると思う。

テクノロジーの進化が恐ろしくなるほどである。

しかし、すべての問題が短期的に解決されるわけではないし、時間がかかるのは確かだ。

そんな中で私たち個人は、テクノロジーの格差にも悩まされる。テクノロジーの格差とは、つまり情報格差である。

新しいテクノロジー、情報が生まれ続け「ルール」が変わるスピードが速い。

情報にリンクできない、またはしない人達は「ルール」が変わっていることに気づくのが遅れる。

例えば、私は情報を紙の本で読むことが多いが、耳を使っても情報を入れている。

オーディブルやVoicyなどは有名で、耳の可処分時間は、目で映像を見たりするよりも長い。耳なら何かをしながら学べるのだ。

まだ、耳からの情報収集をしていない人がいるなら、かなりオススメである。インプット量が劇的に増えるし、負担が少ない。

新しいテクノロジーでもないが、今耳から情報を入れている人達は恐らく情報の強度が高い人達だと思っている。

この記事も音声配信にできればと思うが、正直めんどくさい(笑)

それでは、また次の本で。





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