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これから先「本を読む習慣のある人」と「本を読まない人」で二分される「階層社会」がやってくる。
日本の成熟社会では、本を読まない人は生き残れない。それは、成熟社会においては「幸福論」を自ら見つけていくしかないからだ。
20世紀型の「みんなが一緒の幸福論を追っていく時代」はとうに終わった。もはや、国家や企業にそうした幸福論を保証する能力はない。
私たちは一人ひとりの「幸福論」をオリジナルで作らないといけない。そして、そのために必要となる教養は、自分で獲得するしかない。
そのために、私たちは「本を読む習慣のある人」にならなければいけないのだ。
著者[藤原和博]
教育改革実践家。1978年東京大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。メディアファクトリーの創業も手がける。杉並区和田中学校で義務教育初の民間校長を務める。2008~2011年、橋下大阪府知事の特別顧問。著書に「よのなかのルール」「100万人に1人の存在になる方法」などがある。
■読書をするだけで、ほぼ「10人に1人」の人材になれる
まず、自分の1時間あたりの「稼ぐ力」がどの程度なのか考えたことがあるだろうか?
1時間当たりの報酬が最も低いのは、最低賃金で働くフリーターだ。平均すると800~1000円になる。やや上の水準に非正規雇用の労働者層がある。
次に、年齢の幅はあるが、一般的な正社員や公務員の場合は2000~5000円のである。時給がこの範囲を大きく超えることはないといっていい。
最後に、企業に雇われていない専門家などがいる。人気の弁護士クラスで3万円程度、外資系のコンサルタントで8万ぐらいになる。
日本人が普通に働いた場合、フリーターの800円からコンサルタントの8万円まで、だいたい100倍の範囲に収まってくる。
そして、著者は1時間当たりの報酬が1万円を超えている「エキスパート」の人で本を読まない人に会ったことがないと断言している。
つまり、本を読むか読まないかで、報酬の優劣が決まってくるのだ。本を読むことで限りなく「エキスパート」に近づくか、本を読まずに限りなくフリーターの報酬水準に近づいていくかという分かれ道になっている。
こういった分かれ道は多くある。例えば、「パチンコをするか、しないか」である。パチンコをする人、しない人の決定的な違いは時間をマネジメントする発想があるかないかである。
同じように「ケータイでネットゲームをするか、しないか」というものもある。これも同じように時間に対するマネジメントの問題だ。
仮に、あなたが「パチンコもネットゲームもしない人」で「読書をする人」であるならば「10人に1人の希少な人材」になれるのだ。
残酷かもしれないが、読書によって教養を身に付けるかどうかは、10%の階層に入れるかどうかの分かれ道になっている。
■読書とは「他人の脳のかけら」を自分の脳に繋げること
20世紀の成長社会から、21世紀の成熟社会において私たちは「ジグソーパズル型思考」から「レゴ型思考」に移行していかないといけない。
「ジグソーパズル型思考」とは完成図があらかじめ作られて、その正解を早く正確に導き出す思考だ。
一方、「レゴ型思考」は組み上げ方次第で、無限に広がる。一人ひとりが納得する正解を作り出すことがすべてだ。
そこで、「レゴ型思考」を身に付けるための有効な手段として、読書がある。
1冊の本は、著者が長い時間をかけて無から有を創造したものである。
そして、私たちが人生の中で経験できることには限界がある。だからこそ他人が獲得した「脳のかけら」を自分の脳にくっつけることができれば、もっと拡張することができる。
自分とは、全く異なる「脳のかけら」をくっつけられれば、今まで受容できなかったものが、受容できるようになる。
実際、脳はシナプスという神経物質が発達することにより機能が強化される。しかし、使わない部分は死滅していくという機能も持っている。
そうならないように、読書量を積み重ねて受容体を活性化させていく必要があるのだ。
また、本を読んで他人の脳のかけらと繋がるということは、2つの「みかた」を増やすことにもなる。
1つ目は、「見方」を増やすこと。世界を見るための視点や知恵を獲得し、多面的な思考ができるようになる。
2つ目は、「味方」を増やすこと。一つ目の「見方」を広げていくと、さまざまな人との交流が可能となる。
そして、他者との世界観を共有することで、いくつもの共通点が見つかり、脳の中に共有の領域を築けた相手が「見方」になってくれるのだ。
結果的に、他人の脳のかけらをたくさん繋いでいくと「みかた」が広がり、繋がりが増えていき、夢を実現させたり、信頼や共感を得られる人になれるというわけだ。
つまり、本を読む人と本を読まない人の間には、大きな差が生まれ、その差は指数関数的に広がっていくのだ。
■これからの時代に欠かせないのは「情報編集力」
成長社会から成熟社会への移行では、「ジグソーパズル型思考」から「レゴ型思考」が必要になる。この変化は、成長社会では「情報処理力」が求められたのに対して、成熟社会では「情報編集力」が求められる。
情報編集力とは、身に付けた知識や技術を組み合わせて「納得解」を見つける力だ。正解をただ当てるのでなく、納得できる仮説を自ら創っていくことだ。
言い換えれば、「つなげる力」ということになる。7割以上のビジネスパーソンや公務員が情報処理側の仕事をしている。
人によっては、9割方が処理的な仕事に終始しているかもしれない。
そうするとクリエイティブになることが要求される場合でも、正解至上主義が抜けずうまくいかないことが多い。
大切なのは、情報処理と情報編集の切り替えである。
正解が1つではない問題に直面した時に、正解を求めるのではなく、納得できる解を見つけるのだ。
では、どうやって「情報編集力」を磨くのかというと、それは5つのリテラシーがある。
①コミュニケーションする力
異なる考えを持つ他者と交流しながら自分を成長させる技術。
②ロジックする力
常識や前提を疑いながら柔らかく「複眼思考」する技術。
③シミュレーションする力
アタマのなかでモデルを描き試行錯誤しながら類推する技術。
④ロールプレイングする力
他者の立場になり、考えや想いを想像する技術。
⑤プレゼンテーションする力
相手とアイデアを共有するための表現技術。
結論、こうしたリテラシーを磨くにも、「読書」が必要になるのだ。
読書によって、その場所で、そのタイミングで、しかも自分の持ち駒で、足りないものや限界がある条件下で最善と思われる策を実践する力を身に付けるのだ。
■ビジネスパーソンに読んでほしい本
・天才!成功する人々の法則
天才は1万時間以上の練習量を積んで才能を発揮するのであって、生まれつきの資質によるものではない。
・ピーターの法則創造的無能のすすめ
「階層社会において、すべての人は昇進を重ね、あらゆる組織は無能化する」創造的であるためには、昇進をやめ、適度な無能を演じるべきだ。
・MAKERS 21世紀の産業革命が始まる
産業界と人材の新しい関係性を示し、ネットが世界と人間をどう変えていくのかを示した預言書。
・ジェフベゾス果てなき野望
アマゾン創業者のベゾス氏の実態に迫る、ノンフィクション。「顧客第一主義」を貫く姿勢には驚嘆する。
・ジョナサンアイブ
iMacやiPadなどのアップル製品が、スティーブジョブズの作品ではなく、ジョナサンアイブを中心としたチームの作品であることがわかる。
・第五の権力Googleには見えている未来
2025年世界80億人がオンラインでつながる世界で、個人、社会、国家、戦争やテロはどうなるのかが鮮明に書かれている。
・ゼロトゥワン 君はゼロから何を生み出せるか
企業家集団の神様ピーターティールは「他の誰にもできない、あなたのミッションは何か?」を問う教祖なのだとも言える。
私の要約では伝えきれなかった内容も沢山あるので、この本が気になった方は、実際に読むことをオススメします。私は、たった一冊の本でも「人生は豊かになる」と思っています。
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■ヒトリゴト
私は、読書をするようになって人生が変わったといっていいほど「読書の力」を実感している。
読書をするようになってまず変わったのは、本書にもあるように「見方」が変わったことである。
本を通して、多様な価値観に触れたことにより、それまでの自分の価値観が大きく変わったのである。
価値観が変わってから、思考が変わり、行動が変わった。その結果、「味方」が増えてきたとも感じる。
昔なら、こういった情報発信も「意識が高い人」がやることと思っていたし、なんなら「痛い人」と思っていた。
でも、実際に投稿し続けてみると、「参考になります」とか「楽しみにしています」とかすごく嬉しいことを言って下さる「味方」がいるんだと実感する。
「なんでもない人間」が本を読むことで、フォロワー5000人を超えたり、講演の話だったり、献本して頂いたりと最初は、こんなことになるとは思ってもいなかった。
スタートは、ただ1冊の本を読むことからはじまったのだ、これがどこに向かうのかは分からないが楽しみではある。
これからは、オンラインでzoom読書会というものをやりたいと思っているし、やりたいことは沢山ある。
本で人生が豊かになったのは、間違いない。
本で人生が変わった方は、他にも沢山いるだろう。そういったコメントも貰えると嬉しい。
私の紹介する本が、誰かのきっかけの1冊になるように。
それでは、また次の本で。
zoom読書会のお知らせは、Instagramストーリーで数名募集したいと思います。参加したい方は、ぜひ応募お願いします。
私の情報が少なからず皆さんのお役に立てればと思います。
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