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10名を超えるDevRel組織のカルチャーと企画づくりの裏側
こんにちは。FindyのDeveloper Relations室で副室長をやっております、北川と申します。XはOnigiriMa_shiでやらせてもらってます。好きなおにぎりは、塩むすびです。
Findyでは、エンジニア向けにオンラインで月に7-8本、オフラインで月に1-2本のイベントを実施し、定期的にカンファレンスも行っています。ありがたいことに、オンラインでは平均して450名以上の方に申込みをいただけたり、2000名にのぼる申込みのテックカンファレンスも開催したりしています。
合わせて、Findy Engineer Labというエンジニアのキャリアや技術に関するメディアもやっており、平たく言うとエンジニア向けのコンテンツ全般を作ったり、場作りをしています。
そういったところから、エンジニアの方や、技術広報、DevRelの方々に「どうやってそんな企画を作ってるの・・・?」という質問をいただきます。
いつか詳細を書こう・・・!いつか・・!と思ってはや数ヶ月。
本日は、重い腰を上げて、その裏側について少しお話ししたいと思います。
※なお、大筋は以下の記事がありますので、こちらを参考に笑
### 対象となる読者
イベントやオウンドメディアなどのコンテンツを作っている方
技術広報 / DevRelの方
人事 / 採用広報の方
エンジニアの方
コンテンツマーケ担当者の方
その他、何かしらコンテンツを作っている方
### 本記事の目的
企画ネタ作りで悩んでいる方が、明日から取り入れられるTipsとなること
企画ネタづくりの全体像
企画づくりを支える仕組み
企画にあたって、単発ではなく継続的に良いモノをつくるためには、有機的に機能する仕組みが大事です。今、われわれがコンスタントにイベントを出せているのは、2年かけてじっくりと体制、文化やチーム作り、日々のオペレーションの改善を行い、仕組みを作っていったからだと考えています。
構造として一度整理してみましたが、以下の3分類に分けられると考えています。
①ビジョン/カルチャー/組織体制
②個人のマインドセット /得意分野
③日々のオペレーション
図式化すると、このようなイメージです。
![](https://assets.st-note.com/img/1726057453-hqPv5wCBUNTuOgmL60YdZaWp.png?width=1200)
本記事では、①と②のところを記載したいと思います。③が気になる方は、先にこちらをすっとばしてもらっても問題ございません。後で見てもらえると嬉しいです。
ちょいと長いかも知れませんが、もしよければお付き合いください。
①ビジョン/カルチャー/組織体制
組織体制
まず初めに、私たちの体制を紹介します。
FindyのDeveloper Relations室は有難いことに人も増えて、私含めて10名になりました。それぞれ、分けると以下の様なチーム構成になっています。
イベント企画:5名
メディア 編集部:2名
開発生産性に関するコンテンツ企画:2名
上記の通り、国内のDevRel組織としては、まあまあな人数がいるかと思います。それも全員が専任となるのですが、われわれがエンジニア向けのサービスを展開しているためであり、力をいれやすいことは事実です。
したがって、必ずしも同じやり方、体制が組めるとは限らないかと思います。実際、PJチーム的に各部署からチームを組成して成果を出している企業もあれば、少数精鋭で尖った企画を打ち出し継続的にコンテンツを作っているチームもあります。なので、ここでいう考え方は一つのエッセンスとして、参考にしていただければと思います。
なお、われわれは全員がエンジニア出身というわけではなく、私ともう一名だけが前職でシステム開発を行っていました。他のメンバーは、技術がバックボーンにあるわけではありません。
経営理念とチームのミッションの紐づけ
そして、数多くのコンテンツを作っていく際には、会社の経営理念とビジョンが、そして、チームのミッションが紐づいていることがあると考えています。
Findyの経営理念、ビジョンは以下です。
経営理念:「つくる人がもっとかがやけば、世界はきっと豊かになる」
ビジョン:「挑戦するエンジニアのプラットフォームをつくる。」
上記に対し、DevRel室では、以下をミッションとして、日々業務を行っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1726057937-yzxHEm7sPTiRGDkgW6Nta40r.png?width=1200)
この、「挑戦するエンジニアのプラットフォームの入り口」をチームの共通認識として持ち、そのためにエンジニアの方々が「発見」「学び」「出会える」場所や機会、コンテンツを作っていくことが役割とおいて、日々のイベントやメディアを行っています。
入り口であるからには、より良いものを企画し、届けていかなければなりません。また、オフラインの場やエンジニアのカンファレンスでも、一緒になって楽しむ姿勢は忘れず、技術のことがしっかりと分かる部隊である必要があります。そのために、後述する技術理解を深める仕組みがあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1726058406-HXV84vSwTk9lcRdn0y5bJM3u.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1726058412-J1l9pY3v2TxZXy4oa70UsBKn.png?width=1200)
そうしたコンテンツを通じて、挑戦する際の不安が取り除かれたり、新しい発見に出会えたり、なにかしらのきっかけや後押しができればという思いをチームとして持っています。
Findy全体としても、エンジニアを全般的にサポートする企業であり、われわれの向かう方向性が会社と合致して様々な意思決定のシーンでも、立ち返る指標として役立っています。
コンテンツは、やもすると数字ありきで間違った方向にいく可能性もあると思います。そういった意味でも、本当にユーザーの方や協力してくれる方々にとって気持ちの良いものであるか、は大事にしています。
多様なバックグラウンドを活かしたチーム作り
自分たちが何者かを自覚する
上記のようなミッションを明確にすることで、自分たちが何者か?何を大事にしているか?がブレなくなります。何かの判断に迷った際に、なにより大事にする部分となるので、アイデアづくりや企画の土台がしっかりします。
「心理学的経営: 個をあるがままに生かす」という書籍が、これまでの経験と自分自身の考え方で合致するのですが、集団が自分たちの方向に納得しており、それが良いものと自負できているときにこそ、良いパフォーマンスは発揮されます。例えば、以下の様な記載があります。
■組織の活性化は、どれだけ「良い小集団」を組織に作れるかどうか
- 個人の関係性が生産性に関わる
- 組織の中で個が埋没しない「良い小集団」をつくるには?
1.集団の中で信頼関係が構築されていて、心理的安全性がある
2.集団の目標がメンバーにとって魅力的
3.集団が周りから高い評価を得ていることをメンバーが自覚している
個々の得意、特性を活かすこと
そして、次に大事にするのは個々のマインドセット、得意を活かしていくことだと考えています。
以前、チームについてはこちらを書きましたので、参考にしていただければと思いますが、多様な人々を受け入れ、得意分野を活かしていくことがよりよい組織を作っていくことに必要不可欠です。
伝えたいことは、上記にほぼほぼ書いてしまったので本記事では省略しますが、本記事の流れに沿って言うと、共通の考え方があるからこそ、個人の考えや個性も活かせる、ということに尽きると思います。
大事にしているマインドセット-三方よし
ここからはチーム共通でもあり、個人として持っている考えなのですが、前提として今いるチームメンバーは、より良いものを作りたい、届けたいという点が思いとしてあります。それが、イベントや企画、メディア、記事のクオリティにこだわる姿勢に繋がってるのかなと感じています。
そして、それを一人ではなくみんなで作り上げたい、ユーザーの方や外部の方といっしょに作り上げて、共有したいという点が共通項としてあります。
そして、何よりわれわれが大事にしていることは、
「登壇者/参加者/運営の三方が楽しめる企画となること」
です。
登壇者に楽しんで話していただければ、参加者にもそれは伝わります。そして、聞いている方も楽しくなる。そして、そういった場を作るにはなにより運営が企画に愛情を持ち、楽しむ気概を持っていることが、最終的にはいい場を形成できることが分かってきました。
だからこそ、事前のMTGから楽しんでもらえるように、登壇者の方々とも良い関係が築けられればと考えています。
余談ですが、以下の本がイベントにおいては非常にためになる考え方が詰まっており、バイブルとなっています。よければ一読くださいませ(話したい)
まとめ
とまあ色々語りましたが、われわれのスタンスとしては、良いモノをみんなで一緒につくりたい、届けたいということにつきます。
そのためには、土台の組織の部分、そして人の部分がベースであるよね、というのが本記事で伝えたかったことです。(最近は技術よりもマネジメント本を読むことが多くなってきた)
では、お後がよろしいようで。
次回、③のオペレーション部分の企画ノウハウは近日リリースします!
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