見出し画像

障害レースの馬券の考え方(初心者、競馬中級者向け)

前回の記事からこちらの記事を読んでくださってる皆さん。ありがとうございます。

前回は障害レースに興味を持っていただくための入門的な記事。
今回はいよいよ「障害レースの馬券の考え方」を説明していこうと思います。

まず障害レースの馬券をまだあまり買ったことのない方もいるかもしれません。

僕なりに「障害レースを買うメリット」をまず紹介したいと思います。

①障害レースの馬券を買うメリット
〜重賞レース前日の夜〜
「さあ、明日はいよいよ楽しみな重賞レース!ずっと狙ってたあの穴馬が出てくるぞ!前売りが始まって今まだ8番人気だ。このままなら美味しい馬券取れるぞ〜。」

〜重賞レース当日のお昼〜
「よし馬券の買い目を考えよう!あの穴馬を軸に・・・・って、前日8番人気だったのに今4番人気になってる!これじゃあ穴馬じゃないじゃないか!何で〜!?」

こんな経験。馬券を買ってると何度も経験した事ある人多いと思います。僕も何度も経験してきました。

流石に二桁人気ぐらいになると4番人気になることはありませんが、中穴ぐらいになる事はそこそこありますよね。

何故こんな現象が起きるのでしょう?

答えは簡単。
今は2025年、インターネットを通じて、競馬の予想を誰もが気軽に発信できるようになったからです。

YouTube等の動画サイト、SNSだったり、こういうnoteでも誰もが気軽に競馬の予想や見解を発信できる現代では、1人の有名人やインフルエンサー、有名な予想屋が穴馬を発信するだけで、一晩にしてその馬に多数の票が集まり、「穴馬が穴馬ではなくなり、それどころか何時の間にか危険な人気馬になる」という現象が起きるようになってます。

いきなり結論から述べると、障害レースにはそのような現象はほぼ起きません。

何故でしょうか?
世間は障害レースに興味や関心が薄いからではありません。

発信者の立場ならではのリスクがそこには有るからです。

平地の重賞レースのように彼等が障害の予想を出したとしましょう。

5番人気の中穴を推奨し、レースが始まります。
スタートから好位置を取りリズムよく先行、レース後半に差し掛かり、馬券圏内は間違いなし。
残すところ最後の障害でアクシデントが起こります。
まあ色んなケースが想像されますよね。
・障害で躓いて騎手が落馬
・障害に脚をぶつけて故障発生
・障害を飛んで直線スパートした瞬間に故障発生
・自分がアクシデントなくても前を飛んでいた馬が落馬して巻き込まれて自分も落馬、落馬せずとも不利を受けて後退。

言ってしまえば運の要素もあり、平地でも起こりえるアクシデントです。

ただ、予想を発信する立場からすると、正直不都合な点過ぎる。

正直落馬や故障等、アクシデントを予想する事は不可能です。
飛越が不安定な事が分かってる馬は過去のレースを観て予想する事は出来ますが、基本的に予想の段階で飛越が不安定な馬に印を打つことも基本的にはあまり無いです。

ですが、予想を出している有名人やインフルエンサー、予想屋さんにとっては結果が全て。

自信を持って推奨した穴馬がアクシデントで大敗する、もしくは競走中止になるのは「予想が外れた」と同義です。

競走中止は平地でも起こりえる話ではありますが、障害に比べ、まだ頻度としては少ない。

もう分かりますよね?
YouTuber、予想屋、インフルエンサーさんに何故障害レースを予想する人が少ない理由がここに有ります。

イメージが大事な彼等にとって、障害レースの予想を発信するのは他の平地レースに比べ、リターン(動画の視聴回数、記事の売上、インプレッション数)が増えるわけでもなく、自分の評判を落としかねないリスクが増えるだけです。

そもそも障害レースは週に多くて3レースまで。
そのレースを発信するより、毎日全国どこかしらでやってる平地レースを予想した方が「数字」に繋がるからです。


さて、ここまで、競馬予想発信者の人には耳の痛い事を書いてしまったのかもしれませんが、逆に考えると、馬券を買う人にはここにメリットが生まれます。

もうお分かりでしょう。
そう、馬券を世間の話題や評判に振り回されず、適正なオッズで買える。というのが障害レースの一つのメリットなんです。

ではその障害レース。予想の仕方を次は述べていきましょう。

②障害レースの予想の仕方

まずは障害レースを大まか3つに分けて考えましょう。

1.未勝利戦
2.一般オープン戦、オープン特別戦
3.障害重賞(J-G1、J-G2、J-G3)

このなかでまず障害初心者にお勧めしたいのは、1の未勝利戦から馬券を予想して買っていくのをお勧めします。
3も悪くはないのですが、いかんせん一年に10回だけしか開催されないので、まずは1の未勝利戦から始めましょう。

2のオープン特別、一般オープンに関しては正直難解なメンバー構成になることが多く、点数も増えがちになりますので、正直なところいきなり購入するのはお勧めできません。

1で障害戦の基本を学んで慣れつつ、3でトップクラスの馬のレースを楽しみつつ、慣れてきたら2まで手を出す。このフローを推奨します。

では1.2.3それぞれの考え方を説明していこうと思います。

1.未勝利戦
まずはこちらから予想に慣れていきましょう。

障害の未勝利戦には以下のような予想のしやすさ、メリットがあります。
・1つの競馬場で同じ距離しか使わない。(誤差ではあるが使用するコースによって数十m変わる福島・新潟は除く)なので、持ち時計が参考になりやすい。
・持ち時計が予想の基準となるだけに、良馬場、重、不良馬場で考え方が決まる。
例えば良馬場だと持ち時計が最優先。持ち時計が足りない、スピードが足らずいつも後ろからで追走で一杯な馬を消せます。
・レース数が少ない故にメンバーが固定されやすく、前走同じレースな馬が3.4頭居たりして横の比較が容易
・初障害もハッキリとした消し要素、あります。
例)騎手が初障害はレース慣らしの為勝負しない。試験タイムが悪い。矯正具をつけていないetc

ざっと挙げるとしたらこんなものでしょうか。

穴を狙っても極力馬を絞りやすいのが障害未勝利のメリットです。

そもそも障害レースはコースの形や障害の種類、数共に全国の競馬場バラバラで行われてます。

コースの向き、不向きが平地レース以上に問われるレースで有るため、新潟で好走していた馬が中山で凡走・・・・というのも頻繁に見受けられます。

細かく考えず、コースの特徴を頭に入れてさえいれば、「このコース合いそう!向いてなさそう!前このコースで好走してたから今回なら!」でなんとなく馬選びをして買うだけでも当たるだけであれば充分楽しめます。

コースの特徴についてはまた別のコース解説記事で述べて行こうと思います。

軸となりそうな馬はそういった実績馬、コース適性馬で良いでしょう。

肝心なのはここから、障害レースを経験しながらも実績がいまひとつな「穴馬」の見つけ方です。

障害でも平地でも馬柱が綺麗な馬は人気を背負うことが多く、当たる確率で言えば高いです。
ただそれだと儲からない。

やはり馬券において見逃せない、見逃したくない馬は「穴馬」ですよね。

僕なりの穴馬の見つけ方をご紹介します。

ポイントはずばり
・障害転向2.3戦目(着順は無視でokです)
・コースがガラリと変わる起用(中山→新潟など)
・先行歴有り
・馬場が重、不良で血統、平地実績的に適性有り
・矯正具の着用

簡単に挙げるとしたらこんな感じです。


この中で特に大事なのが障害転向2.3戦目の馬。
そこから下4つは平地レースでも当てはまる事なのでここでは省きます。

正直一番穴馬を見つけやすいのがコレ。
次に説明する初障害の馬の項目でも説明しますが、初障害の馬は初戦から勝負をしにいくケースは多くはないです。騎手によっては初障害は殆ど馬券に来ない騎手も何人かは存在します。

騎手が馬にレースのペースを覚えさせるように、後方待機で進めることもあれば、前進気勢が強く、最初は前に行ってしまうもいきなり危ない飛越を見せて、以降は手綱を引きっぱなしで安全運転で完走を目指すケースも。

そういった馬の中では、最終的には着順は悪くても、飛越自体は上手かったり、最後は直線で脚を使って伸びているというパターンも多く、悪い言い方をしてしまえばヤラズのようなレースになっています。

そしてそういった馬は次走「矯正具を着けて一変」「次は先行して強い競馬で一変」という事が多い。

あのオジュウチョウサンも初障害最下位から次走2着に食い込んで複勝30倍台の大穴を提供していました。

平地では、以前に荒れた配当の要因になった馬を「穴馬」と評する事が多いですが、障害は「未知の可能性」「先物買い」をするイメージで穴馬を狙っていきましょう!
普通のレース画面では映らないパトロールビデオで飛越の綺麗さ、後半の脚の使い方を要チェックしてみて下さい。

止まりそうなぐらいブレーキをかけて飛ぶ、飛越が下手な馬。折り合いがつかず、後半バテるような馬は買わなければいいだけです。

平地だとレースが多くて回顧が大変。距離もメンバーも違うから次に活かせるか分からない。

こういった点もレースが限られる障害レースであれば心配無用です!

【予想における障害レース経験馬のポイント】
・障害は平地の実績より障害コース適性が第一。
・連複系馬券なら馬柱が綺麗な馬を素直に信頼。コース好走歴があれば軸にすればとりあえずは火傷しないです。
・穴馬は障害入り2.3戦目の馬から。先物買いするイメージで。
・レース回顧は予想よりも大事。パトロールビデオを特に重点的にチェック
・馬場が荒れていたり、スローペースになったりと、時計が遅くなればなるほど荒れる傾向にあり。


次は初障害馬の考え方です。

初めて障害レースに臨む馬。中には平地重賞で名前が通った馬も居れば、未勝利を勝ち抜けずに障害に挑戦してくる馬も居ます。

障害レースを普段買わない人にとっては一番悩ましいのがこの馬ではないのかなと思います。
いっその事1頭も買いたくない。だけど買わなかった時に1頭絡んできて馬券が外れる・・・・

障害を普段買う人もこんな悩みは未勝利戦では常について回ります。

初障害馬の取捨選択、僕の判断基準はこんな感じです。

1.新潟以外は基本的に初障害は軽視
2.試験タイムは要チェック。試験の騎手は?レース本番は?
3.恐怖!初障害馬のブリンカー外し!

1.新潟以外は基本的に初障害は軽視
僕の基本スタンスはこれ。コース紹介でも細かく説明しますが、障害レースのコースで一番難易度が低いのが新潟競馬場の障害コース。
置かれる障害は高く飛ぶ必要も遠く飛ぶ必要もなく、最悪跨いでも飛べるので、初障害の敷居が一番低いのが新潟競馬場のコースとなってます。

新潟以外だと、形は似てるが求められる適性が真逆な中京、固定障害コースで様々な種類の障害が設けられてる東京中山阪神京都小倉。トリッキーなコースで器用さが求められる福島は初障害では中々難易度の高いコースとなっており、初障害にとっては厳しいレースを強いられる事が多いです。

新潟に関してはスピードと先行力さえあれば馬券圏内は全然何とかなるコースであり、初障害が多いレースだと、予想の難易度も高くなります。結局初障害が数頭入っても平地力のあるそこそこの人気馬で決まったりする事も多く、配当もイマイチ・・・・なハイリスクローリターンな事も。

逆に新潟以外は初障害で「リーディング騎手が乗るだけで人気している馬」「平地重賞実績だけで名前売れしている馬」が過剰人気になる事が多く、配当妙味は高かったりします。

2.試験タイムは要チェック。試験の騎手は?レース本番は?
前回の記事でも少し触れた話題、障害レースは出走の登録をしただけで誰もが出れるレースでは有りません。

障害を飛ぶ練習から始まり、最終的には「障害試験」を合格して初めて出走が可能になります。

殆どは障害騎手が飛ぶ練習から馬につきっきりになり、試験まで臨みます。

この試験、美浦と栗東で使うコースが違い、栗東だと1600mの長さのコースに置かれた6つの障害を飛んでタイムやジャンプのフォーム総合的に判断して合否が決まります。

大体全体のタイムとしては速い馬は95〜99秒台、大体は100秒〜108秒くらいで合格する馬がほとんどです。

合格タイムを満たしていても、障害前で急減速する馬、斜めに飛んで本番で他の馬に危険を及ぼす可能性のある馬は不合格となってしまいます。

栗東では全体時計100秒、美浦では全体時計110秒を切れば「良い試験タイム」と捉えてもいいでしょう。

注意が必要なのは栗東のタイム。
最後の障害を飛越してからゴール地点まで、平地区間が長いため、障害でリズムよく飛ぶことが出来なくても平地力のある馬はこの区間でタイムを詰めることが出来、またお手馬が少ない騎手は乗り馬を増やすために「とりあえずタイムオーバーで失格になりたくない」ために、この区間で追って全体時計を詰め、100秒を着るか切らないかぐらいのタイムで合格することがあります。

この手の馬の取扱がかなり厄介。
昨年リーディング騎手に輝いた小牧加矢太騎手も試験の全体時計を詰める傾向がある騎手で、彼の試験は速い時計で合格することが多いです。

そして本番、リーディング騎手が障害試験タイムが良い初障害の馬に乗ると、かなり人気を集めます。

例を上げると記憶に新しいところですと、昨年12月の中山開催のアメリカンエールでしょうか。

11月の試験で97秒で合格。
小牧騎手はリーディング争いの真っ只中、当日は既存の障害経験馬4頭に次ぐ5番人気までになっていました。

レースは小牧騎手が教育に徹したのか、終始後方で8着入線、当日WINS難波に居ましたが、場内はため息と一部怒号まで聞こえていました。

僕は小牧騎手が最近は固定障害コースの初障害はレースを馬に覚えさせる教育的騎乗をすることが多いこと、栗東の全体時計、ましてや小牧騎手の試験タイムを鵜呑みにしてはいけないこと、父タピットと血統面でも不安があったこと(血統に関してはまた別の記事で説明したいと思います)、

ですので試験で良い結果=必ずいきなり結果が出るとは限りません。
逆に過剰に人気する要因にもなるので、「人気していない初障害馬で試験のタイムが良い馬がいる。フォーメーション3列目に入れておこう」ぐらいな捉え方で良いかもしれません。

またレース本番、乗馬が被って試験の騎手と本番のレースで違う騎手が乗っているケースも度々あります。

こういったケースも個人的には消し要素。

石神騎手は昨年インタビューで「障害レースは馬が騎手に頼ってくるのが平地レースとの大きな違い」と言っていました。

馬が障害を越える際にタイミングを騎手に委ねてくるそうです。
もちろん騎手は人間。タイミングの取り方は騎手によって千差万別。

タイミングが合う騎手がいれば、合わない騎手も居るでしょう。

障害の練習から試験、そして本番まで騎手が馬に付きっきりになる障害レースでは「乗り替わり」はほとんどマイナスになるケースが多いです。(ダイシンクローバーのように何人も乗っても安定した成績を出す馬も稀に居ますが)

3.恐怖!初障害馬のブリンカー外し!
世間にあまり知れ渡ってないと感じる超重要要素です。

初めて障害レースに挑む馬は、平地レースをすでに何度か経験していることがほとんど。
その中で、平地時代ブリンカーやチークピーシズといった、馬の集中力を高める矯正具を着けてレースをしていた馬の初障害戦は要注意です。

本番当日、パドックや新聞を見ると、平地時代につけていた矯正具を何もつけていない時は、間違いなく勝負をしません。言い方悪いですが、ヤラズをします。

まずはレースに慣れさせたいので、行きっぷりが良くなる矯正具を外したい。という陣営の思惑が見えますね。

こういった馬はまず来ないと見て良いので、馬券対象から消して下さい。

そして、次回以降、矯正具を戻してきた時は要注意。矯正具が無い時の成績を度外視して、穴馬として狙ってみて下さい。
平地時代つけたことのない馬が急に付けてきたときも同じです。


【予想における障害レース初障害馬のポイント】
・新潟以外は原則軽視。穴馬は初障害ではなく、既存の障害経験馬から。
・平地実績の名前売れ、リーディング騎手騎乗の人気先行馬は要注意
・試験タイムはあくまで目安。栗東のタイムを鵜呑みにするのは危険
・初障害の矯正具外しは大幅減点要素。完全に切ってもOK


かなり長く話をしましたが、以上が障害未勝利の馬券ポイントです。
コースや参考タイムなどは、次回のコース解説で詳しく説明したいと思います。

3.障害重賞(J-G1、J-G2、J-G3)
次はこちら。
と言っても年間10レースしか開催されないのでさらっと。

障害重賞に関しては、東京、中山、阪神、京都で年2回、小倉、新潟で1回行われます。

ポイントとしては、JG1でもJG2,JG3でも、「レース格にかかわらず、陣営は本気で仕上げる」事でしょうか。

平地でよくあるような、G1の叩きにG2を使う。というのは一部を除いてあまり有りません。

理由は大きく分けて2つ。
・近年の障害レースはコース適性に重点を置いており、得意なコース以外ではそもそも出走しないから。
・障害重賞を勝つと、一般オープンで負担重量が重くなってしまい、斤量の影響が出やすい障害レースでは大きな不利になり、使えるレースが重賞だけになるから。

だと思っています。

考え方についてはもうコース適性、実績が全てですね。
求められる適性が各場違うので、東京新潟の場合、終始速いペースに対応できるのか。京都は3段飛びを上手く攻略できるのか?阪神、小倉は襷のあるコースで、手前を変えたり、道中息を入れたり再度加速をする器用さを持っているのか?等です。

メンバー的にレベルが高い質のレースになることがほとんどなので、未勝利からいきなり重賞というのもなかなか敷居が高いです。

JG1の中山大障害、中山グランドジャンプも、その過酷さから、初めて中山の大障害コースを経験する馬は非常に厳しく、成績も振るっていません。


2.一般オープン戦、オープン特別戦

最後はこちら、こちらに関しては、メンバーレベルが差のないメンバーになることが多く、出走馬の半分以上が前走未勝利勝ち上がり・・・というのも珍しくは有りません。

非常に難解なレースになることも多く、散々悩ませた割には結果は上位3頭人気決着・・・なんて日も。

強いて攻略法を挙げるとしたらやはり持ちタイムでしょうか。

未勝利戦は馬場状態にもよりますが、決着タイムの幅にブレが生じることがあります。
例えば福島の障害未勝利戦で言うと、同じ良馬場でも3分を切る2分58秒で決着するときもあれば、大体平均的には3分2秒くらい。スローに落としすぎると昨年11月開催で3分10秒台の決着が有りました(これはあまりにも極端なケースでしたが)。
一番良いのが、当日の競馬場で同じ距離でいいタイムを持っている馬がいれば、その馬から入るのがベター。

道悪になれば馬場適性で買うのが良いでしょう。
このあたりは未勝利戦と同じ考え方で良いと思います。

オープン戦で一番気をつけていただきたいのが1つ。

施工される距離です。

特に福島、新潟、小倉。

この3つの競馬場で行われるオープン戦は未勝利戦と同じ距離のレースと、重賞で使われる距離(3000m越え)の2つがあります。

良く障害を普段買わない人は「障害レースはぜんぶ長距離じゃないの?」と思ってる方が多い。

障害レースにも「距離適性」の概念が有ると僕は思っています。

おおまかに
・3000m未満の未勝利でも使われるコース「障害短距離(仮称)」
・本場の障害重賞、オープン特別で使われる3000〜3300mの「障害中距離(仮称)」
・3500m以上の「障害長距離(仮称)」

の3つのジャンルに分けています。

1頭例を挙げてみましょうか。

「ギガバッケン」という名前の馬が昨年まで所属していました。

平地時代はダートの中距離を走っていた馬で、3勝クラスで障害に転向。
未勝利は3戦目の福島で初勝利を挙げました。

そこからの戦績は馬柱を見ていただけたら分かると思いますが、
3000m未満の障害戦(2,1,0,1)に対し、
3000m以上の障害戦(0,0,1,10)という戦績。

ここまで極端な馬もそこまで居るわけでは有りませんが、この馬の場合、3000mを越えると途端に走らなくなってしまう。

しかしさっき僕が言ったことを思い出して下さい。
この馬、平地時代はダートの中距離戦を得意としていたんです。

ここが障害の奥深いところ。

東京ダート2100m、中山ダート1800mに出て、結果すら出てないものの中山ダート2400mの長距離レースにも出ていた馬です。

そんな馬でも障害レースに出れば「距離の壁」を感じる成績になる。

それだけ平地とは別物になりますし、障害には障害の適性がある。とだけ思っていただけたらと思います。

オープン戦を予想する時は結果を出してるコースでも距離を必ずチェックするようにして下さい。


【まとめ】
かなり長くなってしまいましたが、僕の障害レース馬券のノウハウの一部がこれで少しでも伝わって、障害レースの馬券を購入していただける方が1人でも増えてくれたら幸いです。

本当はすべてを書くと1万文字を余裕で越えてしまい、読むのもしんどくなると思ったので、コースの説明、血統の説明、騎手の説明はそれぞれ別の記事でできたらと思います。

平地のレースで言える話かもしれませんが、障害レースは予想も大事ですが回顧も非常に大事。
パドック映像で矯正馬具の確認、レース映像では映りきらないパトロール映像での回顧をしっかりする習慣を身につければ、自ずと当たるようになると思いますし、予想も簡単になると思います。

まずは2025年の最初のレース。明日の中山新春ジャンプステークスから楽しんで行きましょう。

読んでいただきありがとうございました!

次回はコース攻略について、直近の中山、中京コースの解説記事を出す予定です。









いいなと思ったら応援しよう!