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時間とお金

突然ですが、皆さんは通勤時間にどのくらいかかっていますか?
人によっては電車通勤の方や自動車通勤、または徒歩での通勤の方もいらっしゃることでしょう。近年はテレワークなんて言葉も一般的になって、そもそも通勤をしていないなんて方もいるんじゃないでしょうか?

今日、お話したいのは、時間とお金についてです。


通勤時間と所得

総務省統計局が発表した「社会生活基本調査から分かる47都道府県ランキング」によると平日の1日あたりの通勤・通学時間は、全国平均で往復1.19時間となり、片道30~40分程度かけて通勤・通学する人が多いようです。僕も自宅からオフィスまでは片道40分かかるので、平均的な通勤時間です。
主要都市圏の平均通勤時間は以下の通りです。

  • 東京都 :1.34時間

  • 神奈川県:1.45時間

  • 愛知県 :1.19時間

  • 大阪府 :1.25時間

  • 福岡県 :1.14時間

ちなみに、往復通勤時間で最も短いのは、57分の大分県です。ここで皆さんはこんな言葉を聞いたことがありませんか?「高所得者は通勤時間が30分」「通勤時間は生産性がない、無駄」って言葉。
確かに、通勤時間が1日に20分増加すると、給料が19%減ったことと同等のメンタルに悪影響が出ると、イギリスの研究では発表されています。
ただし、僕は安直に会社の近くへ引っ越すと言う選択肢は取るべきではないと考えています。


その時間を何に使うのか

僕の周りにも「時間がもったいない」「時間をお金で買っている」なんて、一流人のような発言をしている人がいます。かく言う僕自身、昔はそんなことを言う意識高い系の人でした。何事も形から入るタイプなんです・・・。

しかし、ここで大事になってくるのは、そうやって稼いだ時間を何に使うのかということです。そうなんです、多くの方はここをよく勘違いされているんです!
お金と時間というものは、使用することで初めて価値が出ます。自分が必要だと思うモノを買うときにお金は効力を発揮しますし、自分の好きなことや、大事な人と過ごすことに費やすことで時間も効力を発揮するんです。

ただし、お金と時間の大きな違いがあります。それは、お金は意識的に使わないと言う選択ができますが、時間はそれができないというところ。どんなことしても刻々と経過していくんです。
そしてもう一つ、お金は貯めること・増やすことができますが、時間は人生という限りあるものから消費する一方であるということです。

先ほどの引っ越しの話をすると、通勤時間を短縮することで大体家賃は上昇します。多くの職場は都市部にあり、地価が高価格なところにあります。もちろん、場所にもよりますが、大体通勤時間を30分短縮すれば家賃は数万円上昇するわけです。

ここで再度確認してほしいのが、数万円で買ったその30分で何をするのか?ということです。ここが明確にできていないのに、通勤時間が長い=悪という短絡的な意識高い系の考えで、居住を変更する知人が多くいました。


時間は貯められない

前段でもお話したとおり、時間は貯められません。皆さんもこんな論法を見たことがありませんか?
「1日30分短縮したら10日特をする!俺の月給は50万円だから、大体15万円分くらいの価値がある!」
僕はこの話を知人に力説された時、頭にクエッションマークがたくさん出ました(笑)
おそらく、彼の数式はこうです。

片道30分 × 往復 × 平日数245日 = 245時間 ≒ 10日
月給50万円 × 10日 ÷ 1ヶ月30日 ≒ 15万円

よく聞きますよね、この手の話!まさに本日のお題「お金と時間」の発想ですよ!時間をお金に換算して考える方法です。この考え方自体は間違ってはいません。時間は消費する一方ですから、時間の大切さをわかりやすく考えるには有効的な考え方だと思います。

でも、ここで大きな前提条件を忘れていませんか?そうなんです。時間はストックできません!もし、この理論が成立するなら、僕は信号待ちの時間を全てストックしたいくらいです!
そもそも論ですが、通勤時間を片道30分短縮しても、大抵の人は所得は上がらないんです。仮に、その30分で副業をやるとしても、特殊なスキルやノウハウを持っていない限りは、30分で稼げることなんてそうそうありません。
多くの人は、30分通勤時間が減って、何に使うのかというと朝は睡眠、夜は帰ってテレビを見るぐらではないでしょうか?

つまり、平日1日1時間通勤時間が短縮されたところで、収入が上がることはほぼないと言っていいと思います。なのに、お給料が変わらない中で家賃の支出割合を増やすなんて愚の骨頂と思いませんか?
これ以上の無駄な投資があるでしょうか!?


じゃあどうしろってのよ!?

僕が提案したいのは、通勤時間をボーッと過ごさないでということです。例えば、電車の中吊り広告にもたくさんの情報があります。それは広告の内容に価値があるということではなく、中刷り広告は、多くの企業が知恵を絞って人々の注目を集める方法を駆使しているわけです。その広告から「あぁ、こういう言い方をすれば心に刺さるな」とか「この文言使えるな」という感じで、自分のものにしていけば時間を有効活用していますよね。

また、僕がよく行っているのは1週間に1冊本を読むということです。僕は片道40分の通勤ですので、往復1時間20分の読書時間になるわけです。6時間弱読書を出来れば、大体の本は読破できます。
時間はストックできませんが、分割しても使用できることに充てて有効活用することはできます。読書なんかは分割して行える最たるものではないでしょうか?もちろん、文庫本でもいいんですが、自分の仕事スキルアップに直結する書籍なんかがいいのではないでしょうか。
また、僕は経営者でもあるので、通勤時間は僕にとっては仕事モードに脳みそを切り替えていくいい時間でもあります。今日1日を有効に使うための助走みたいな感じです。

個人的には、片道30分の通勤時間の短縮のために数万円拠出するくらいなら、その数万円で積立NISAにでも投資して、資産形成をしてほしいです。そして短縮する予定だった30分をしっかりと利用することが出来ればその30分は決して無駄にはならず、むしろプラスだということです。


知人の言葉

最後に15万円の話をしていた知人の話に戻ります。
彼の話を利用して僕が言いたいのは、その30分の無駄遣いを止めれば15万円の支出削減につながるということです。
15万円分所得が増えることはありませんが、何に使うのかを明確にすれば15万円の無駄遣いが抑えられるという考え方です。収入アップではなく支出ダウンの考え方ですね!

皆さんはどうですか?
通勤時間との付き合い方を考えてみてはいかがでしょうか?

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