2020年版、消費税についてザックリ分かる

今回は消費税についてザックリ分かる解説をさせていただきます。
こちらも以前に同じ題で書いておりますが、前回は主観が強すぎたため再度投稿します。
今回は消費税の良し悪しではなく、あくまで税金の中の消費税という性質、特徴、メリットデメリットについて解説させていただきたいと思います。

まず消費税と対になるものとして所得税というものがあります。
金を稼いだ時に発生するのが所得税で、お金を使う時に発生するのが消費税となります。
所得税と消費税の性質が分かるようになると税収の全体像がなんとなく見えてきますので今回は分かりやすいように4つのポイントに分けて解説させていただきます。

1、消費税は不正が行われにくい


所得税については脱税や所得隠しなどがあり、昨年はチュートリアル徳井氏、今年は鬼滅の刃アニメ制作会社など、
1年に1回は話題に上るほどメジャーな行為になります。

理由として、よく一般的に『節税対策』と言われるものは実はグレーな対応方法であることが多く、
また、一度の申告漏れやミスで指摘されることは少なく問題ないと思っていても、3年続くと悪質とみなされ調査されます。
他にも規模や年数、知名度など、税務署や国税職員のサジ加減によっても調査するかどうかが決まります。

全員が毎年調査されるわけでは無いのでグレーゾーンが発生し、結果的にメジャーな行為になってしまいます。

これに引き換え、消費税はー部例外はありますが、全ての品に均ーにかかるため計算が簡単で不正を行う余地がありません。
そのため、消費税は所得税に比べて未納率が少ない制度となります。

2、消費税は不景気時に影響が少ない


何に対して影響が少ないかというと、税収になります。
当然不景気になれば売り上げが落ち収入が減ります。それに合わせて所得税の税収も减ります。
一方、収入が減ったとしても支出や必要経費はなかなか減らせないので消費税それほど減収にはなりません。
景気に左右されず安定した税収を見込める点でいえば消費税は優れた税制度となります。

逆にいうと消費税は不景気の時でも均一に払わなければならない税金という事です。
所得税は累進課税という制度を採用しており、収入が多い人には高い税率、少ない人には低い税率に設定しているため、低所得者にやさしい制度になっていますが、消費税は一律ですから必要最低限の消費に使う割合が多い低所得者ほど負が大きくなります。

不景気、いわゆる低所得者が増えている状況では、税収には間題ありませんが国民には優しくない税制度が消費税という事になります。
逆に好景気、いわゆる高所得者が増えている状況では、所得税が上がった方が国民のダメージが大きくなります。

3、海外の消費税率との比較


海外では比較的消費税が高く15~30%ほど設定している国がいくつかあり、持に欧州で多いのですがそれにも理由があって、
ヨーロッパの国々は地続きのため容易に移動が可能です。
そのため、所得税のみだと税金の安い国の国籍を取得しながら別の国で生活できてしまいます。そうなると公共施設の管理は同じように必要なのに税収が減ってしまいます。
消費税であれば実際に生活をしている国に税金をしはらうことになるため消費税を高く設定し、その代わりに所得稼を低く抑えています。
もちろん2点目に示したように低取得者には負担が大きい税金となりますので、
生活必需品は非課税にしたり、福社的な浦償を充実させたりしています。

そういった背景があるにも関わらず、出入りが国難な島国でありかつ必需品にも平等にかかっている(多少の軽減税率はありますが)日本に対して、単に消費税率だけを比べて
『日本は海外に比ベて消費税率が低い、だから福社が乏しい』
と言うのは全くのお門違いとなります。

4、消費税も所得税も一般課税


これは違う点ではなく同じ点、というか同じ税金という事です。つまり
よく言われでいるのが、『社会保障のために消費税を増税』ということですが、根本的に間違っています。
社会保障は保険料で補うものであって、社会保障を充実させるのであれば保険料の増額を一番に行う政策です。
保険料だけては足りないので税金と投入するという事であれは、そのまま税金を投入すればいだけです。

数多くの税金の種類がありますが、その中でわざわざ消費税のみにターゲットを絞る必要はありません。

社会保障のために税金を投入したい ⇒ そうすると税収が足りない ⇒ であれば一番悪影響の少ない方法で税収を上げる。

というロジックになるわけで、別に所得税を上げてもいわけです。
目的は税収を上げることであって。税率を上げる事ではありません

消費税を上げた事によって景気が低迷して所得税の税収が減ってしまったら元も子もないわけで。

所得税は収入がある人にしか課税されないため現役世代に不利な税制であり、老若男女全ての人が対象の消費税の方が平等だという意見もありますが、
若年層もいすれ現役世代になり、高齢者も以前は現役世代だったので、この理論もチグハグな気がします。
とはいえ消費税はどちらにしても、引退世代であろうが現役世代てあろうが、富裕層には大して影響がありませんが貧困層には多大な影響がある税制になります。


とまあいろいろ解説しましたが、最初に申し上げた通り一概に消費税増税が正しいとか間違いとかではなく、
個人的には消費税減税が最適かとは思いますが、
その状況に応じた対応として適切であれば消費税増税でもいいと思っています。

いろいろな増税派、減税派の意見を聞いてみると結構面白いと思います。


参考、消費税の歴史

1989年に3%で導入。その時に『物品税』という、いわゆる贅沢品と言わるようなものに掛かる税金がなくなる。
1997年に3%→5%にアップ。
2014年に5%→8%にアップ。
2019年に8%→10%にアップ。対策として軽減税率の導入、期間限定のキャッシュレス決済使用時のポイント配布があり。

最近の話題

某党の代表が『消費税2年間ゼロ』と言ってましたが、具体的な方法や流れが何も提示されていない段階では到底実施出来るとは思えません。
実際に行ったとしたら消費税ゼロを2年間(ひょっとしたらさらに短く1年ほど)行ったうえで『財政難になってしまったため消費税を上げさせてください』という事で20%位になりそうな気がします。

少なくとも10%よりは高い税率になるでしょう。そうでなければゼロという大ぶろしきを広げる意味がありません。

なぜそんなことをするかというと、安倍元首相が『今後10年間の消費税増税は無い』としてしまったため、それを打開する案として一度ゼロにしてからの増税を試みているのではないでしょうか。
これであれば財務省も納得しそうな話です。いつもの通り私の想像ですが。

どちらにしろ『某党』が政権を取らないことには起こりえない事ですが、
これに感化されて与党議員にもそういった思想を持ってしまう人が出ないことを祈ります。
また、一部与党議員の『苦労して10%まで上げたのに』というような、市場原理ではなく制作過程を重要視する発言もおかしい事が分かると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?