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オリンピックとロードレースの世界

“得た事の大きさ”

東京オリンピックロードレースの代表選考期間が終了しました。
コロナの影響で、色々な事がありましたが過ぎた事。


結果としては、選考ポイントにおいて宇都宮ブリッツェンの増田選手が選考期間のラストレースにおいて僅差で逆転で選考ポイントランキング二位へ。

逆転された、中根選手はヨーロッパを拠点にUCIプロチームに所属してヨーロッパにてポイントを獲得したりと着実に成長している選手。

ロードレース界は難しい。

個人の為であれば、選考期間最終レースはなんとしても自分のために走りたい。しかし、チームからのオーダーもある。

それを無視して。。。

ロードレースにおいて、チームに所属してしっかりとしたチームの動きや戦略等絡むと難しい事になる。身を粉にしてアシストしなくてはいけない場面もある。

もちろん、力があれば別。アシストされる選手になれば良い。は当たり前。

だが、ワールドツアーチーム、UCIプロチームに所属している選手はそのチームで生き残る事、さらに上のチームへ。レベルの高いレースへ。となるとレース内でのしっかりとした役割を全うし結果を残さなければならない。

アシストはその先に、あるかないかのチャンスを活かさなくてはいけない。

オーダー通り、それ以上に役割を遂行する。完走出来なくてもgood jobなのです。逆に、役割を無視してトップ10なんて無意味であり、逆に自分のために走るなら勝て!や、自分の為にしか走れないのであればチームに残れない。

スケジュールやその時のレースで、エースは変化したり決まったエースがいる。

勝っても残れない選手もいる厳しい世界。

アシストがレース中に勝ちを狙わないといけない場面もたくさんある。


結果的に、レースは中根選手のチームメイトが優勝。中根選手は、優勝させる為のアシストに徹してリタイア。

本場で生き残る。走り続けるという姿勢の現れと覚悟。

個人的に思ったのは、中根選手は必ず今よりもさらに強くなる。
私が見ても思うのは、ヨーロッパで生き残る、活躍するには、その場所に居続けたら自然と代表に選ばれる。という通過点にしないといけない事。


増田選手の、ラストチャンスをしっかりと活かして決めた素晴らしさ。そして、誰もが認める実力。選ばれても文句言う人はいないと思う。
それほどの実力の持ち主と強い意志。
思いやりのある選手である。これは、チームメイトだったのでわかります。あの想いが増田選手の強さの大半を占めると思う。
常に、『皆んなが』とファンもスポンサーもチームもチームメイトも含めた想いを口にする。

(短期間でヨーロッパのレースを走るのは厳しい事は選手の時に痛感しています。私は、レースになれるまでには期間が必要だった。アマチュアレースもUCIレースも関係なく。短期間でいかに走るか?を考えていました。)

どちらもすごく良い選手であることに変わりは無い。そんな選手達でも絞られなければならない時は必ずある。それは、選手皆んなが体験している事。
それが、自国開催のオリンピック出場選考の場であった。


スポーツしていたら誰もが憧れるオリンピック。ロードレースは同時に、本場での活躍やツールドフランスのような世界三大ツール等のレースや、ワールドツアーという場も同じように憧れる場である。

どちらもただしい事を、スペインのレースで行ったのです。どちらも得た事は大きい。そして、こういう場面をみた私も得た事は大きい。

そんな複雑な環境下で戦う二人の姿勢に感動と尊敬と共に色々と考えさせられました。

今後を楽しみにしています。


ロードレースの世界は、ドラマばかりだ。

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