グリッドデザインに魅せられて
gggで開催されていた企画展を見に行ってきました!
内容は「ウィム・クロウエルのグリッドに魅せられて」
展示の内容は美術展のポスターやリーフレットから始まり、タイポグラフィや空間のサインデザインにいたるまで、いかにグリッドを利用しデザインしているのか、その作品とプロセスを見ることができました。グリッドシステムを使用したデザインって、システマチックにデザインを構成できる反面、動きやリズムを作りづらいという印象でしたが、今回の展示を見て考えが変わりました。
ウィム・クロウエル
ウィム・クロウェル(Wim Crouwel)はオランダのグラフィックデザイナー、書体デザイナーである。現在も現役で活動しており、オランダおよび欧州のグラフィックデザイン史において最も重要なデザイナーのひとりといわれる。
出典:ウィム・クロウェル - Wikipedia
カラーと級数、レイアウトによってリズムを作る
出典:Morris Louis poster
例えばこの作品は↑シンプルながらに色、文字の大きさ、そしてそれぞれの距離感をグリッドの縦軸の中にリズミカルにレイアウトすることで、心地よいビジュアルイメージを作っています。
リズムを崩すと強調される
出典:Stadsdruk Amsterdam poster
逆にリズムを崩すとその一つが強調されて見えてきます。上の作品は一番下の開催時期の情報が違うリズムになっており、重要な情報として引き立つ構成として意図を感じます。また、同じグリッド上にあり、同じフォントスタイルなので地と図の関係性も知覚でき、奥行きのあるグラフィックを作っています。
グリッドを三次元的に利用
出典:Het nieuwe bouwen de stijl
一番好きだった作品はこちら↑建築の展示会ポスターです。
グリッドを大胆に斜めに設定し、その中で文字情報とグラフィック要素を三次元的に構成、ビジュアルとしても面白く遊び心のある作品になっています。一枚のグラフィックの中でこれだけ奥行きを表現しスケールの大きさを感じさせられるのは素晴らしいです。
最後に
グリッドシステムはグリッドというルールを作った上で、リズムを作ったり、ズラしたり、グリッドを重ねたりすることで、動きと奥行きを作り心地のよい印象を与えることができる、素晴らしいデザインの手法だと感じました。